2026年5月1日金曜日

2026年4月ブログ活動のふりかえりと5月見通し

 Review of Blog Activities in April 2026 and Outlook for May


This report reviews the activities of the blog "Walking the Hanami River Basin" in April 2026 and provides an outlook for May.

Based on the concept of high-concentration flow, a preliminary interpretation of the shell layer deposition mechanism and a broad overview of shell layer development were summarized. Based on this, analysis of three types of data—shell layer cross-sections, excavation photographs, and exfoliation cross-sections—is underway. In connection with this, fabric analysis techniques and pseudo-coordinate GIS analysis techniques using QGIS were developed.

Enjoying activities included creating 3D models of observation records of exhibits, visiting the Kasori Shell Mound Museum, and collecting archaeological stamps.


ブログ「花見川流域を歩く」の2026年4月活動をふりかえり、5月活動を見通しました。

高濃度流概念を軸に貝層堆積機構の予備解釈と貝層発達大局観をまとめました。これに基づき貝層断面、発掘写真、剥取断面の3資料分析を進めています。関連してファブリック分析技術やQGISによる疑似座標GIS解析技術を開発しました。

展示物の観察記録3Dモデル作成、加曽利貝塚博物館観覧、考古学切手蒐集などを楽しみました。

1 ブログ「花見川流域を歩く」活動のふりかえり 活動と特徴

1-1 記事数

4月の記事数は34です。内訳は貝層対比分析12、技術メモ7、遺物観覧3Dモデル10、考古学切手3、ふりかえり他2です。

1-2 北斜面貝層の貝層対比分析活動

高濃度流概念を軸に貝層堆積機構の予備解釈と貝層発達大局観をまとめまたことは、自分にとって画期的です。思考の筋道が一応できました。この予備解釈と大局観に基づき貝層断面、発掘写真、剥取断面の3資料分析を進めています。しかし4月活動では、それぞれ分析結果が十分に絡み合ってきていません。これからの作業が楽しみです。

1-3 技術メモ

1-2分析活動を進めるための技術開発(技術習得)を必要性に基づき実施しました。展示物3Dモデル作成のための撮影法、剥取断面ファブリック分析法、QGISによる疑似座標GIS解析法などを自分の技術レパートリーとして収めることができました。

1-4 展示施設観覧と観察記録3Dモデル

加曽利貝塚博物館を観覧しました。4月に観覧した八千代市郷土博物館の9遺物の観察記録3DモデルやGigaMesh Software Framework展開モデルを作成しました。

1-5 考古学切手

アブシンベル神殿を図案とする考古学切手を楽しみました。

1-6 ふりかえり他

3月をふりかえり4月を見通しました。

2 ブログ「花見川流域を歩く 自然・風景編」 活動と特徴

4月の記事数は4です。散歩日数は22日です。3記事で視覚変奏動画を作成しました。

3 2026年5月の見通し

4月に到達した貝層堆積機構の予備解釈と貝層発達大局観を「ものにする」ために貝層断面、発掘写真、剥取断面の3資料分析を進めて、それらを有機的に絡ませる活動を進めます。3資料分析結果が同じ結論に収れんするかどうか、楽しむことにします。

観察記録3Dモデル作成活動、考古学切手蒐集活動を楽しみます。

参考

ブログ「花見川流域を歩く」2026年4月記事

〇閲覧の多いもの

1 貝層対比分析活動

2 技術メモ

3 観察記録3Dモデル

4 考古学切手

5 ふりかえり他

ブログ「花見川流域を歩く 自然・風景編」2026年4月記事


2026年4月 Sketchfabに投稿した3Dモデル


2026年4月 YouTubeに投稿した動画


2026年4月 ブログ「花見川流域を歩く」投稿記事に掲載した画像


2026年4月30日木曜日

考古学切手 アブシンベル神殿 その3

 Archaeological Stamps: Abu Simbel Temple, Part 3

I recently found two more archaeological stamps depicting the Abu Simbel Temple in my collection, and enjoyed looking at them.


アブシンベル神殿を描いた考古学切手2点を新たにマイコレクションの中から見つけて楽しみました。

この記事は2026.04.26記事「考古学切手 アブシンベル神殿 その2」の続きです。

1 アブシンベル大神殿 モロッコ王国発行


アブシンベル大神殿 モロッコ王国発行

1963年

ユネスコ「ヌビア遺跡救済キャンペーン」支援記念切手

2 アブシンベル大神殿 アラブ連合共和国発行


アブシンベル大神殿 アラブ連合共和国発行

1965年

ユネスコ「ヌビア遺跡救済キャンペーン」記念切手

3 メモ

1は未使用切手、2は使用済切手です。4月11日記事作成時、4月26日記事作成時にその存在を見落としていたものです。

アブシンベル神殿が図柄にあるものを含めて、ヌビア遺跡救済キャンペーン切手が1960年代に世界各国から発行されていますので、今後蒐集対象にします。


2026年4月29日水曜日

QGISによる疑似座標GIS解析

 Pseudo-coordinate GIS Analysis using QGIS


I have established the concept (technical repertoire) of pseudo-coordinate GIS analysis using QGIS, and I am making a note of it here.

I will refer to the use of QGIS to handle an XY plane unrelated to Earth's location, that is, non-geographic space, as pseudo-coordinate GIS analysis.


QGISを使った疑似座標GIS解析(Pseudo-coordinate GIS Analysis)という概念(技術レパートリー)を確立しましたのでメモします。

地球上の位置とは無関係なXY平面を、つまり非地理空間をQGISで扱う利用法を疑似座標GIS解析と呼ぶこととします。

1 QGISを使った疑似座標GIS解析例


QGISを使った疑似座標GIS解析例(ここではEPSGはデフォルトの4326となっている)

X座標が0~500、Y座標が0~500の値を持つ点座標(csvファイル)をQGISにレイヤ追加している。

背景には500pixel×500pixelの画像をジオリファレンサでラスタレイヤとして追加してある。

csvファイルには幾つかの指標があり、QGISの機能を利用して各種空間分析をしている。QGISの機能は全て使えると考える。

疑似座標GIS解析の説明のためにGoogleMapsを表示している。

GoogleMapsは地球全体をX軸方向360°(-180°~180°)、Y軸方向180°(-90°~90°)で表示している。

画面では数字の大きさで表示され、画像は500単位×500単位、GoogleMapsは360単位×180単位で対応する。

つまり、この事例における空間(画像)は500°×500°で表示されていて、地球全体より大きな平面ということになる。

なお疑似座標GIS解析ではEPSGはなんでもよいことになる。

2 QGISを使った疑似座標GIS解析手順例

2-1 分析データ作成


分析データ作成画面

この例では剥取断面画像から二枚貝の座標、傾斜、方向(上凸、下凸)を取得している。データはcsvファイルに格納される。

2-2 csvファイルと画像のレイヤ追加

csvファイル(X座標が0~500、Y座標が0~500の値を持つ点座標、傾斜、方向)をレイヤとして追加する。

画像(500pixel×500pixel)をジオリファレンサでラスタレイヤとして追加する。背景として利用する。

2-3 QGIS機能を利用した分析

分析作業では、分布と背景との関係、ヒートマップ分析、色分けによる方向表示、ジオメトリジェネレータを使った傾斜表現などを行っている。


2026年4月28日火曜日

半分に割られた堀之内式土器のGigaMesh Software Framework展開

 GigaMesh Software Framework Deployment of a Horinouchi-style Pottery Broken in Half


I enjoyed deploying a 3D model of a Horinouchi-style pottery vessel, neatly broken in half and buried, which is on display at the 2025 Excavation Report Exhibition currently being held at the Kasori Shell Mound Museum, using the GigaMesh Software Framework. The non-photorealistic rendering image allows for a comprehensive understanding of the pattern's characteristics.


加曽利貝塚博物館で開催中の令和7年度発掘調査速報展で展示されている、半分にきれいに割って埋められた堀之内式土器の3DモデルをGigaMesh Software Framework展開して楽しみました。Non-Photorealistic Renderingの画像では文様特徴の大局が把握できます。

この記事は2026.04.28記事「堀之内式土器(千葉市加曽利貝塚)観察記録3Dモデル」の続きです。

1 GigaMesh Software Framework画面


GigaMesh Software Framework画面

2 堀之内式土器(千葉市加曽利貝塚)観察記録3DモデルのGigaMesh Software Framework展開


GigaMesh Software Framework展開(テクスチャ有り)


GigaMesh Software Framework展開(テクスチャ無し)


GigaMesh Software Framework展開(テクスチャ有りと無しのハードライトミックス)


GigaMesh Software Framework展開(Non-Photorealistic Rendering)

3 感想

Non-Photorealistic Renderingの画像では文様詳細ではなく、特徴の大局が把握できます。いわば文様画像の概要版です。


堀之内式土器(千葉市加曽利貝塚)観察記録3Dモデル

 3D Model of Observation Records of Horinouchi-style Pottery (Kasori Shell Mound, Chiba City)


I created a 3D model of observation records of Horinouchi-style pottery, which was neatly broken in half and buried, and is on display at the 2025 Excavation Report Exhibition currently being held at the Kasori Shell Mound Museum. The act of neatly breaking it in half is intriguing.


加曽利貝塚博物館で開催中の令和7年度発掘調査速報展で展示されている、半分にきれいに割って埋められた堀之内式土器の観察記録3Dモデルを作りました。半分にきれいに割った行為に興味が湧きます。

1 堀之内式土器(千葉市加曽利貝塚)観察記録3Dモデル

堀之内式土器(千葉市加曽利貝塚)観察記録3Dモデル

縄文時代後期

令和7年度調査区西側柱穴群出土

撮影場所:加曽利貝塚博物館令和7年度発掘調査速報展

撮影月日:2026.04.22


展示の様子

ガラス面越し撮影

3DF Zephyr v8.038で生成 processing 139 images


3Dモデルの動画


3Dモデルの画像(テクスチャ有り)


3Dモデルの画像(テクスチャ無し)


3Dモデルの画像(テクスチャ有りと無しのピンライトミックス)

2 堀之内式土器(千葉市加曽利貝塚)展示風景の視覚変奏動画


堀之内式土器(千葉市加曽利貝塚)展示風景の視覚変奏動画

6フィルター写真のバリエーションをクロスディゾルブを使って連続表示したスライドシーケンス動画です。Photoshopで作成しました。

3 メモ


展示説明パネル

遺構との関係、層位との関係は自分には判然としませんが、半分にきれいに割って意識的に埋めた遺物であるので、強い興味の対象になるのだと思います。


2026年4月27日月曜日

技術メモ 貝層剥取断面と二枚貝(ハマグリ)の交線描画原理

 Technical Memo: Principle of Drawing Intersection Lines Between Shell Layer Cross-Sections and Bivalve Shells (Clams)


To measure the inclination between shell layer cross-sections and bivalve shells (clams), it is necessary to draw the intersection lines between the cross-section and the shell. This memo illustrates the principle of this drawing method.


貝層剥取断面と二枚貝(ハマグリ)の傾斜を計測するためには断面と貝殻の交線を描く必要があります。その描画方法の原理を図解でメモしました。

1 検討例


検討例

上凸で傾いたハマグリと下凸で傾いたハマグリの2例について、貝層剥取断面(鉛直平面)とハマグリの交線描画法原理を以下にメモします。

2 上凸で傾いたハマグリの貝殻傾斜線描画原理


上凸で傾いたハマグリ例

貝殻縁に密着する仮想平面をここでは殻縁平面と呼ぶことにします。殻縁平面と鉛直平面の交線が貝殻傾斜線となります。貝殻傾斜線と水平面との成す角度が貝殻傾斜となります。貝殻傾斜線描画後の傾斜角度計測はアプリ(自作Pythonスクリプト)が自動で行います。


実際例

実際の貝殻傾斜線描画は上記原理モデルを念頭に直観的に傾斜線を想定して、その端点2ヶ所をクリックして行います。

なお、傾きの状況が判りずらい場合は3Dモデルを観察して確かめてから描画します。

3 下凸で傾いたハマグリの貝殻傾斜線描画原理


下凸で傾いたハマグリ例


実際例

4 メモ

ここで求める貝殻傾斜はあくまでも剥取断面に対する傾斜であり、地山地形最大傾斜に対応する断面に対する傾斜ではないので、利用上注意が必要です。

また描画原理に基づくとはいえ、実際の作業は直観的な作業になりますから、精度の点では期待度の低いデータとなります。しかし、このようなデータは他にないので、貴重なデータとなります。


加曽利貝塚博物館の令和7年度発掘調査速報展の観覧

 Visiting the 2025 Excavation Report Exhibition at the Kasori Shell Mound Museum


I visited the Kasori Shell Mound Museum and viewed the 2025 Excavation Report Exhibition. The latest results of the academic excavation survey, which began in 2017, are on display. Pottery, clay figurines, stone tools, and other artifacts excavated from the North Shell Mound are exhibited.


加曽利貝塚博物館を訪問して令和7年度発掘調査速報展を観覧しました。2017年から始まった学術発掘調査の最新成果が展示されています。北貝塚から出土した土器、土偶、石器などが展示されています。

1 令和7年度発掘調査速報展


会場風景


配布パンフレットの内容ページ

開催期間:2026.03.17~06.23

2 展示物風景


展示の様子


展示の様子

北斜面貝層は主に縄文中期の所産ですが、今回調査で柱穴群から縄文後期の鉢形土器が出土し、柱穴群の時期が縄文後期の可能性が高まったことが報告されています。

3 3Dモデル作成用周回撮影

次の3点について3Dモデル作成用周回撮影を行いました。

・堀之内式鉢

・加曽利B式土器底

・土偶


2026年4月26日日曜日

考古学切手 アブシンベル神殿 その2

 Archaeological Stamps: Abu Simbel Temple, Part 2


I enjoyed finding three Egyptian archaeological stamps depicting the Abu Simbel Temple.


アブシンベル神殿を描いたエジプト考古学切手3点を見つけて楽しみました。

この記事は2026.04.11記事「考古学切手 アブシンベル神殿」の続きです。

1 アブシンベル小神殿 エジプト発行


アブシンベル大神殿 エジプト発行

1979年

「郵便の日(Post Day)」記念切手

2 アブシンベル大神殿 アラブ連合共和国発行


アブシンベル大神殿 アラブ連合共和国発行

1959年

アブ・シンベル神殿の救済を記念して発行された「ヌビア遺跡保護キャンペーン」郵便切手です。

3 アブシンベル小神殿 アラブ連合共和国発行


アブシンベル小神殿 アラブ連合共和国発行

1960年

アブ・シンベル神殿の救済を記念して発行された「ヌビア遺跡保護キャンペーン」郵便切手です。

4 メモ

1と2は未使用切手、3は使用済切手です。いずれも、4月11日記事作成時にその存在を見落としていたものです。


貝層断面のファブリック分析(テスト分析)

 Fabric Analysis of Shell Layer Cross-Sections (Test Analysis)


I conducted a test fabric analysis of shell layer cross-sections and identified areas for improvement. Repeated fabric analysis may reveal the shell layer cross-sectional structure, potentially providing clues for high-concentration flow analysis.


貝層断面のファブリック分析のテストを行い、今後の課題を洗い出しました。ファブリック分析を重ねれば、貝層断面構造が浮かび上がり、高濃度流解析の手がかりを得られる可能性があります。

1 テスト対象

有吉北貝塚北斜面貝層剥取断面3Dモデルの12㎝×12㎝小画面(メイン検討画面)とその関連域をファブリック分析(テスト分析)の対象とします。


有吉北貝塚北斜面貝層剥取断面3Dモデル


12㎝×12㎝の小画面(メイン検討画面)

2 分析ツール

二枚貝座標・角度・方向取得ツール(自作Pythonツール)と地物視認性向上画像処理(Photoshopフィルター「輪郭検出」)を分析に使います。

・二枚貝座標・角度・方向取得ツール(自作Pythonツール)

2026.04.23記事「貝層断面の貝殻ファブリック分析の基礎技術メモ

・地物視認性向上画像処理(Photoshopフィルター「輪郭検出」)

2026.04.23記事「技術メモ 貝層剥取断面画像に見える地物大きさの視認性を向上させる画像処理

3 ファブリック分析

3-1 貝殻・土器等の分布

3-1-1 貝殻・土器等種別分布


ハマグリ等二枚貝、イボキサゴ以外で確認できる地物

貝層を構成するハマグリ等二枚貝とイボキサゴが今回メインの分析対象ですが、最初にハマグリ等二枚貝とイボキサゴ以外の主な地物を確認しておく必要があります。

3-1-2 貝殻・土器等大きさ分布

出土地物(貝殻・土器等)の大きさを視認しやすい画像をPhotoshop輪郭検出で作成しました。


地物の大きさを視認しやすい画像(Photoshop輪郭検出)


A,BよりCの地物大きさが小さい

C(2)層を対象とすると、斜面上方のCの方が斜面下方のA、Bより地物が小さいことを視認できます。この特徴は斜面を高濃度流が流下した時の特徴であると予察します。

3-1-3 特異な分布パターン


遺物密集パターンA,Bが観察できる

C(2)層で遺物密集パターンA,Bが観察できます。このパターンはこの剥取断面の他の場所、別断面写真でも確認できるので、高濃度流が斜面を下る際に残したパターンであると予察します。Aは既にある地面で高濃度流先端が止まった時の跡であると予察します。

3-2 二枚貝の分布

3-2-1 二枚貝の分布

・分布


二枚貝の分布

CU層とC(2)層はハマグリをメインとする貝層であり、CD層はイボキサゴをメインとする貝層ですが、当然ながらその差は分布図に反映します。

・ヒートマップ


二枚貝分布ヒートマップ

遺物密集パータンAは大形の二枚貝・巻貝・土器から構成されていますが、それに隣接して二枚貝密集域(ヒートマップの赤域)があります。これらは高濃度流の先端部の構成物として、一連の遺物密集として捉えられると考えます。規模は全く異なりますが、同じ高濃度流である土石流の先端部堆積物と類似の地学事象であると予察します。

3-3 二枚貝の配向

3-3-1 二枚貝の傾斜


二枚貝の傾斜

CU層とCD層の境界、CD層とC(2)層の境界付近の二枚貝は境界線傾斜に類似したものが多いように観察できます。高濃度流流下と関係すると予察します。各層の内部では高濃度流の流下傾斜と異なる傾斜のものが多く、特徴的です。

3-3-2 二枚貝の方向(上凸・下凸)


二枚貝の方向(上凸・下凸) 青…上凸、赤…下凸

二枚貝方向(上凸・下凸)はランダムではなく、上凸と下凸がそれぞれ凝集して分布しているように観察できます。何かの構造を表現している可能性があります。しかし、この範囲でその説明をすることは困難です。

3-3-3 二枚貝の配向(傾斜・方向)


二枚貝の配向(傾斜・方向)


二枚貝の配向(傾斜・方向・ヒートマップ)

二枚貝方向が下凸(赤色)のものとヒートマップ密集域(赤色)が対応するところが多いことが観察できます。二枚貝下凸は安定している形状であり、高濃度流で多数の二枚貝が運ばれ停止する時に一斉に回転して沈下堆積したと予察します。

4 メモ

4-1 ファブリック分析の順番

最初に「地物視認性向上画像処理」により全体状況を観察して「構造」の見たてを行い、次いで二枚貝座標・角度・方向取得ツールで二枚貝の分布(密度、パターン)、配向(傾斜・方向)を検討することが適切であると考えます。

4-2 有吉北貝塚北斜面貝層剥取断面作業

有吉北貝塚北斜面貝層剥取断面について今回利用した2つのツールで作業を進め、貝層構造理解を深めることとします。

4-3 作業の自動化

地物視認性向上画像から遺物大きさに関連する指標デジタルデータを自動取得する方法について検討することとします。

二枚貝座標・角度・方向取得ツールは現在は手作業です。全二枚貝を1つ1つデータ化しています。この作業を最初から自動化することは現代技術なら可能であると考えます。自動化にチャレンジします。


技術メモ 貝層剥取断面画像に見える地物大きさの視認性を向上させる画像処理

 Technical Memo: Image Processing to Improve the Visibility of Surface Object Size in Shell Layer Cross-Sectional Images


Through trial and error, I have acquired an image processing technique that significantly improves the visibility of surface objects such as seashells in shell layer cross-section images. This allows for intuitive understanding that, within the same shell layer, surface objects are larger at the lower part of the slope and smaller at the upper part.


貝層剥取断面画像に見える貝殻など地物大きさの視認性を大幅に向上させる画像処理技術を試行錯誤のなかで獲得しました。同一貝層で、斜面下部では地物大きさが大きく、斜面上部では小さいことを直観的によく理解できます。

1 貝層剥取断面画像


貝層剥取断面画像 (3Dモデルのオルソ投影画像)

貝層分層線は有吉北貝塚北斜面貝層セクション図分層線を画像に合わせて投影トレースしたものです。

2 地物大きさの視認性向上画像


地物大きさの視認性向上画像

貝層剥取断面画像をPhotoshopで「輪郭検出」したものです。

3 参考 セクション図における貝層分層


参考 セクション図における貝層分層

有吉北貝塚北斜面貝層セクション図の貝層分層記号です。分層記号の記述(説明)は掲載されていません。

4 メモ

地物大きさの視認性向上画像のC(2)層を見ると、斜面下部では地物大きさが大きく、斜面上部では小さいことを直観的によく理解できます。

C層(上)、C(2)層は二枚貝(ハマグリ)をメインとする貝層、C層(下)、C(3)層はイボキサゴをメインとする貝層です。