2026年7月22日水曜日

有吉北貝塚北斜面貝層と地考古学(Geoarchaeology) その2

 The Ariyoshi-kita Shell Midden (North Slope Deposit) and Geoarchaeology: Part 2


I hypothesized that the shell deposit on the north slope was formed through the dumping of materials—such as shells and pottery fragments—from the upper part of the slope by Jomon people, followed by repeated gravitational redeposition and final accumulation. I have outlined the conceptual approach for testing this hypothesis.


北斜面貝層は縄文人によって斜面上部から貝殻や土器片などが投棄され、それらが重力性再移動を繰り返した後、最終堆積して形成されたと仮説しました。この仮説検証方法のイメージをまとめました。

この記事は2026.07.21記事「有吉北貝塚北斜面貝層と地考古学(Geoarchaeology)」の続きです。

1 これまでの検討で浮かび上がってきた北斜面貝層形成仮説

【北斜面貝層形成仮説】

北斜面貝層は縄文人によって斜面上部から貝殻や土器片などが投棄され、それらが重力性再移動を繰り返した後、最終堆積して形成された。


北斜面貝層形成仮説のイメージ

【仮説背景情報】

・急斜面に斜面貝層がサージ状・塊状に発達している。

・単位斜面貝層は斜面下部で大きな貝殻・密集、斜面上部で小さな貝殻・まばら~貝殻なしという、素材大きさ・密度のグラデーションとなっている。

・単位斜面貝層では斜面下部に土器片が密集し、斜面上部では土器片がまばらとなる。

・単位斜面貝層の斜面下部の土器片は80%が下凸形で堆積していて、土器片が回転して安定した形で最終堆積した様子がうかがえる。(斜面ではない加曽利貝塚での土器片は下凸形50%となっている。)

・出土土器型式の位置関係から、規模の大きな貝層逆転現象が見られる断面がある。

2 仮説検証ステップ

2-1 人為的投棄の確認

斜面上部から縄文人によって貝殻や土器片が投棄された蓋然性は高いと考えられるが、本当にそういえるのか、検証します。投棄場所、投棄時期について分析し、投機単位、投棄頻度などについて情報が得られるか検討します。同一斜面の上部と下部から出土した土器片の接合について、人為的投棄の証拠として検討します。

2-2 投棄後に斜面下方へ再移動したことの確認

貝殻・土器片の粒径・密度・配向・接合関係などから貝殻が投棄後に斜面下方へ再移動したことを検証します。

2-3 再移動メカニズムの検討

再移動メカニズムとして次のようなファクターが考えられます。

【再移動メカニズムファクター】

・雨水を含む高濃度流

・乾燥粒状流

・泥質基質流動

・表面流洗堀・再堆積

・人による斜面貝層利用及び人動物による踏圧移動

これらのファクターが再移動にどの程度寄与しているか、以下の資料を作成して検討することにします。

【ファクター検証資料】

・地山地形3Dモデル

・貝層分布3Dモデル

・遺物分布3Dモデル

・剥取断面ファブリック分析結果

・土器接合資料

3 メモ

仮説検証ステップの2-1と2-2はこれまでの検討で情報がかなり集まってきています。2-3再移動メカニズムの検討が最も重要です。これまでの検討で高濃度流(規模の小さな土石流)関与が濃厚になってきていますが、それがどの程度寄与しているかなどはまだ不明です。メカニズムの検討は個人で行うイメージではなく、北斜面貝層発掘担当専門家や地考古学専門家との相談による新たな検討フェーズに移行すると想定します。


2026年7月21日火曜日

考古学切手 国宝シリーズ 第1集「考古資料」

 Archaeology Stamps: National Treasure Series, Vol. 1 – "Archaeological Artifacts"


I acquired and enjoyed the "National Treasure Series, Vol. 1: Archaeological Artifacts" special stamp issue released in 2020. I feel a special affinity for the "Venus of Jomon," the "Goddess with a Mask," and the "Haniwa Standing Male Figure in Armor," as I have previously created 3D models of them.


2020年発行特殊切手「国宝シリーズ 第1集 考古資料」を入手して楽しみました。縄文のビーナス、仮面の女神、埴輪式男子武装立像は3Dモデルを作ったこともあり、親しみが湧きます。

1 国宝シリーズ 第1集「考古資料」


国宝シリーズ 第1集「考古資料」

2020年発行

収録国宝覧

① 土偶(縄文のビーナス):長野県茅野市 米沢棚畑遺跡出土

② 土偶(中空土偶 / 茅空):北海道函館市 著保内野遺跡出土

③ 土偶(合掌土偶):青森県八戸市 風張1遺跡出土

④ 土偶(縄文の女神):山形県舟形町 西ノ前遺跡出土

⑤ 土偶(仮面の女神):長野県茅野市 中ッ原遺跡出土

⑥ 埴輪武装男子立像:群馬県太田市出土(東京国立博物館蔵)

⑦ 袈裟襷文銅鐸(伝讃岐国出土):香川県伝承(東京国立博物館蔵)

⑧ 肥後江田船山古墳出土品《獣帯鏡》:熊本県和水町出土(東京国立博物館蔵)

⑨ 火焔型土器:新潟県十日町市 笹山遺跡出土

⑩ 奈良県藤ノ木古墳出土品《金銅鞍金具》:奈良県斑鳩町出土 

シール式切手シート

2 縄文のビーナス


① 土偶(縄文のビーナス):長野県茅野市 米沢棚畑遺跡出土

3 中空土偶 / 茅空


② 土偶(中空土偶 / 茅空):北海道函館市 著保内野遺跡出土

4 合掌土偶


③ 土偶(合掌土偶):青森県八戸市 風張1遺跡出土

5 縄文の女神


④ 土偶(縄文の女神):山形県舟形町 西ノ前遺跡出土

6 仮面の女神


⑤ 土偶(仮面の女神):長野県茅野市 中ッ原遺跡出土

7 メモ

縄文の女神は別切手が発行されています。


縄文の女神

1998年発行

長野県ふるさと切手

埴輪武装男子立像も複数の変種が古くから発行されています。


埴輪武装男子立像の変種切手

有吉北貝塚北斜面貝層と地考古学(Geoarchaeology)

 The Shell Midden on the Northern Slope of the Ariyoshi-Kita Shell Midden Site and Geoarchaeology


On two occasions—once at the end of May and again at the end of June—I employed the term "data synthesis" in an attempt to form a rough, hypothetical overview of the developmental history of the northern-slope shell midden currently under study. I intended for this to serve as a crucial step toward accelerating the analysis.

Unfortunately, things did not go as planned. However, identifying that the obstacle standing in my way lies within the field of geoarchaeology represents a significant achievement.


5月末と6月末の2回にわたって、データ総集という用語を使って、今検討している北斜面貝層発達史の全体像をざっくりと仮説的に理解しようとしました。これを検討における重要なステップにして、検討加速を目指したのです。

残念ながら目論見通りにはなりませんでした。しかし立ちはだかる壁が地考古学(Geoarchaeology)という分野であることが判ったことは大成果と言えます。

この記事は2026.06.24記事「有吉北貝塚北斜面貝層のデータ総集 その2」に続く記事です。

1 6月末以降の取組み

6月末以降、北斜面貝層検討の取組みは低調で検討が進みませんでした。データ総集という用語では検討対象の本質を捉え切れなかったようです。

6月末以降現在までの取組みは北斜面貝層を3D次元で把握するための技術開発に終始し、これはとても大きな成果を得ました。

2 北斜面貝層と地考古学(Geoarchaeology)

これまで自分が調べた北斜面貝層では、次のような事象が観察されています。

・急斜面に斜面貝層がサージ状・塊状に発達している。

・単位斜面貝層は斜面下部で大きな貝殻・密集、斜面上部で小さな貝殻・まばら~貝殻なしという、素材大きさ・密度のグラデーションとなっている。

・単位斜面貝層では斜面下部に土器片が密集し、斜面上部では土器片がまばらとなる。

・単位斜面貝層の斜面下部の土器片は80%が下凸形で堆積していて、土器片が回転して安定した形で最終堆積した様子がうかがえる。(斜面ではない加曽利貝塚での土器片は下凸形50%となっている。)

・出土土器型式の位置関係から、規模の大きな貝層逆転現象が見られる断面がある。

これらの事象から、土石流とは規模が全く異なりますが、同じ原理の高濃度流事象が関わって貝層が発達したのではないかと推察してきてます。このような推察が正しいのか、別の解釈が有りうるのかが今後検討のメインになります。つまり、貝層を地象事象として扱うことになります。

この検討は地考古学(Geoarchaeology)そのものであると言えます。

この地考古学(Geoarchaeology)検討の成果が出ることによって、新たな遺物解釈が生まれる可能性があり得ます。ひいては有吉北貝塚集落の新たな解釈が生まれる可能性もあり得ます。

北斜面貝層の地考古学(Geoarchaeology)検討から何らかの成果を生み出すべくチャレンジすることが、今の自分に課された使命であると、かなり大げさですが、考えました。


北斜面貝層の様子(剥取断面遠景)


北斜面貝層の様子(第2断面遠景)

3 これからの取組み

北斜面貝層検討の本格研究段階では北斜面貝層発掘担当専門家や地考古学専門家の判断に基づくものになると考えられます。それらの専門家に提出する3D資料を作成することが、これからの自分の作業になると考えます。

直近では懸案事項となっている次の作業に取組みます。

・地山地形3Dモデルの精緻化

・剥取断面ファブリック分析

同時に、仮説検証方法について検討を深めまとめることにします。


2026年7月20日月曜日

切手展に行く

 Visiting a Stamp Exhibition


Despite the scorching heat, I visited the All-Japan Stamp Festival 2026 on July 20, 2026. I rarely came across stamps related to archaeology, so my "haul" was meager.


炎暑でしたが、2026.07.20全日本切手まつり2026(於:錦糸町)に行きました。考古学切手に巡り会うことはほとんどなく、「戦果」はわずかでした。

1 全日本切手まつり2026


会場風景

広い会場の中央にパネル展示があり、四周に切手商ブースが並んでいます。

2 入手切手


入手切手の一部

めずらしい考古学切手に巡り会えるかもしれないとう希望はほとんど実現しませんでした。ある切手商ブースで未使用品外国切手どれでも30円コーナーで考古学切手を選んで50枚ほど購入しましたが、既に手元にあるものが多く、訪問記念として購入したものです。

これ以外に切手古書、パケットを納入しました。

3 うちわ


もらったうちわ

4 感想

切手展に足を運ぶのは子どものころ(小学年)以来の出来事で68年ぶりくらいのことです。次のような感想を持ちました。

・参加者が高齢者ばかりです。特に自分と同じような80代以上にみえる「よぼよぼ」老人が目立ちます。。女性はほとんどいません。。

・切手の商業価値がとても低いことを実感します。68年前の切手ブームの頃は投資的狂乱もあり、切手の商業価値は高かったような気がしますが、今、当時の高額商品の価格を見ると、現在金銭感覚でみて、値段が安く感じます。切手収集家が少なく、切手需要が少ないことが原因だと推察します。

・ある切手商の30円コーナーのストックブック40冊ほどを全部見て、68年前に購入した切手(グレースケリー結婚記念など)とか、よく見かけたけれど結局こづかいがなく購入出来なかった切手(サンマリノ発行切手など)が多数あり、懐かしさがこみ上げてきます。この40冊の外国切手未使用品は70年前から売れ残った切手セットであることを実感しました。

・考古とか、遺跡とか、遺物とかのキーワードで切手を整理している切手商は皆無のようです。


2026年7月19日日曜日

考古学用途を意識したBlender専用AIアシスタントの開発

 Development of a Blender-Specific AI Assistant Tailored for Archaeology


I have been working on developing a Blender-specific AI assistant designed for archaeological applications, and the project is nearing the completion of Version 3.0. What began as a casual idea to run ChatGPT directly within Blender has evolved into the development of a full-scale AI assistant dedicated to the software. ChatGPT maximizes Blender's capabilities, far surpassing what I could achieve on my own—exceeding my individual capacity by dozens of times.


考古学用途を意識したBlender専用AIアシスタントの開発に取組み、Ver.3.0完成に近づいています。Blenderの上でChatGPTを直接動かしたいという軽い気持からスタートして、本格的なBlender専用AIアシスタント開発になっています。ChatGPTがBlender能力を最大限引き出します。これは個人(自分)の能力を何十倍も凌駕します。

1 ChatGPTのBlenderアドオン化

2026.01.22にChatGPTそのものをBlenderのアドオンにしました。この試みが考古学用途を意識したBlender専用AIアシスタント開発の端緒です。

2026.01.22記事「ChatGPTそのものをBlenderのアドオンにする

Blender操作は全てBlenderPythonスクリプトで記述できるので、このアドオンは所望するBlender操作のBlenderPythonスクリプト作成装置として位置付けたものです。

2 考古学用途を意識したBlender専用AIアシスタントの開発

BlenderアドオンにしたChatGPTの使い勝手を改良していく中で、その実用性が確かめられ、それによりなお一層の使い勝手改善、機能付加が加えられました。

Blender Python、Material Nodes、Geometry Nodes、Simulation Nodes、Point Cloud、Archaeology Workflowを自然言語で扱える研究支援環境を一つ一つ構築しました。

また、Claude Blender MCPとの比較を行い、わが方に歩があることも確認しました。

この改善活動の中で、単に1回限定のBlenderPythonスクリプト作成を行うのではなく、最初に祖型(プロトタイプ)作成を行い、次にその修正や機能付加を行い、さらにその結果に対して修正や機能付加を行い、このようなChatGPTと人のやりとりで物事を進める方がはるかに実用的で高度な作品(機能)ができることが判りました。そこで、単純なBlenderアドオンをつくるのではなく、Blender操作をアシスタントするAIをつくることが目標になり、現在に至っています。この開発作業はChatGPTと自分との共同作業となっています。

3 最近の開発作業

考古学用途を意識したBlender専用AIアシスタント(BlenderアドオンBlenderChatGPTUI版)は現在、Ver.3.0の完成目前に到達しています。

Ver.3.0の完成条件は次の通りです。

Ver.3.0 完成条件

① Blender Chat UI

安定したチャットUI

会話履歴

New Task / Repair Last の文脈管理

② Python生成品質

Blender 4.4.3向けシステムプロンプト

Data API優先

bpy.ops 使用時のContext配慮

実行前チェック(Object Modeなど)

③ GPT Memo

「何を作ろうとしているか」

「どのようなノード構成を考えているか」

「修正方針」

④ Prototype Generation(祖型生成)

最初から完成品を目指さない

修正しやすい骨組みを生成する

4 考古学用途を意識したBlender専用AIアシスタントの利用イメージ


考古学用途を意識したBlender専用AIアシスタントの利用イメージ


埴輪「ひげの武人」(千葉市人形塚古墳出土)

 Haniwa "Bearded Warrior" (Excavated from the Ningyozuka Kofun, Chiba City)


I viewed the Haniwa "Bearded Warrior" (excavated from the Ningyozuka Kofun in Chiba City). It is on display right at the entrance of the Morimiya Annex of the Chiba Prefecture Cultural Properties Division, a place I was visiting for an unrelated matter. Seeing it reminded me of the time I was deeply engrossed in studying the Ningyozuka Kofun.


埴輪「ひげの武人」(千葉市人形塚古墳出土)を観覧しました。別件で訪れた千葉県文化財課森宮分室入口正面に展示されています。過去に、人形塚古墳学習に熱中したことを思い出しました。

1 埴輪「ひげの武人」(千葉市人形塚古墳出土)


埴輪「ひげの武人」(千葉市人形塚古墳出土)


埴輪「ひげの武人」(千葉市人形塚古墳出土)

埴輪「ひげの武人」(千葉市人形塚古墳出土)を観覧しました。別件で訪れた千葉県文化財課森宮分室入口正面に展示されています。

ガラスケースに外光反射が著しく、3Dモデル作成用撮影は諦めました。

2 思い出

この展示を見て、人形塚古墳に関する過去の熱中学習を思い出しました。

2024.12.19記事「千葉市人形塚古墳地割線の意味解明学習のまとめ」など多数

有吉北貝塚北斜面貝層の剥取断面発掘時写真の入手

 Acquisition of Photographs Showing the Excavated Profile of the Shell Layer on the Northern Slope of the Ariyoshi-Kita Shell Midden


I have obtained—through the proper procedures—photographs taken during the excavation of the shell layer profile on the northern slope of the Ariyoshi-Kita Shell Midden. As the close-up shots reveal the orientation of the unearthed shells, they serve as valuable reference material for fabric analysis of the excavated profile.


有吉北貝塚北斜面貝層の剥取断面発掘時写真を手続きを経て入手しました。近景撮影写真からは貝殻出土姿勢も読み取ることがでますので、発掘断面を対象としたファブリック分析の参考資料として役立ちます。

1 有吉北貝塚北斜面貝層の剥取断面等の発掘時撮影写真の入手

有吉北貝塚北斜面貝層の剥取断面等の発掘時撮影ブローニー写真48枚画像を手続きを経て入手しました。


剥取断面遠景写真

この遠景アングルの写真は発掘調査報告書に掲載されています。


剥取断面近景写真


剥取断面近景写真(拡大)

剥取断面近景写真(拡大)では貝殻出土姿勢を確認することができます。この資料は現在進めている貝層ファブリック分析の有力な参考資料となります。

剥取断面以外にも貝殻出土姿勢を確認できる写真を入手しました。

なお、剥取断面近景写真は貝層ファブリック分析に役立つばかりだけでなく、剥取断面そのものの特性を知る上でも重要な参考資料となります。剥取断面では純貝層と土層はほぼそのまま表現されていますが、貝殻と土が混ざった層では土が抜け、貝殻のみが残存したような状況が生まれています。混土貝層とか混貝土層と表現される貝層の正確なイメージが剥取断面に表現されていない部分があります。この剥取断面特性(技術的特性)を理解し、剥取断面現物検討を補正する上で、今回入手写真は有用です。

2 メモ

今回作業ではブローニー写真を持ち込んだスキャナー(GT-X980)でスキャンしました。


作業風景

なお、北斜面貝層で撮影した膨大な写真(35㎜、スライド)を全て閲覧確認しました。35㎜写真、スライド写真には貝殻出土姿勢を確認できる精度のものはありませんでした。写真には有吉北貝塚北斜面貝層研究に有用な情報が多く、全てスキャンする申請も1度考えました。しかし、資源(時間)利用効率化の観点から泣く泣く止めました。将来、資源(時間)が豊かになれば、全写真スキャンにチャレンジすることにします。


2026年7月18日土曜日

自然言語によるgeometry nodes生成における誤字の致命的影響の回避

 Avoiding the Critical Impact of Typos in Natural Language-Based Geometry Nodes Generation


I have successfully enabled the AI ​​assistant for Blender currently under development (the "BlenderChatGPTUI" add-on) to avoid the critical impact of typos when generating Geometry Nodes from natural language. This represents a groundbreaking improvement.


開発中のBlender専用AIアシスタント(BlenderアドオンBlenderChatGPTUI版)で、自然言語によるgeometry nodes生成における誤字の致命的影響を回避出来るようになりました。画期的改良です。

この記事は2026.07.11記事「自然言語によるgeometry nodes生成における誤字の致命的影響」のつづきです。

1 誤字を含むプロンプトによるgeometry nodes生成

●Blender専用AIアシスタントバージョン:Ver.3.0g-1

●プロンプト:新しくオブジェクトを作って、ジオメトリノードで、シミュレーションノードを使ったパーティクルをくくってください。

…………………

誤 くくって

正 つくって

●ChatGPTの作業方針:新規に空メッシュオブジェクトを作成し、Geometry Nodes内に「初期粒子生成 → Simulation Zoneで速度更新・位置移動 → 点に小球をインスタンス化」の流れを組みます。  

前提として、今回は「フレーム1で粒子を一括発生させ、タイムライン再生で動く簡易パーティクル祖型」として作ります。連続発生、寿命削除、衝突、風、障害物回避などは次の改良候補です。  

既存シーンは削除せず、新しいコレクション・オブジェクト・ノードグループだけを追加します。


geometry nodes作成結果(Blender画面)

●結果:geometry nodesにエラーはなく、シミュレーションオブジェクトが生成され、粒子は下方に落下します。誤字の影響が回避されています。

2 前バージョンの例 誤字を含むプロンプトによるgeometry nodes生成

●Blender専用AIアシスタントバージョン:Ver.3.0f

●プロンプト:新しくオブジェクトを作って、ジオメトリノードで、シミュレーションノードを使ったパーティクルをくくってください。

…………………

誤 くくって

正 つくって

●ChatGPTの作業方針:新規の点群メッシュオブジェクトを作成し、Geometry Nodes モディファイア内に Simulation Input / Simulation Output を配置して、毎フレーム点が上昇する簡易パーティクル表現を構築します。再生するとシミュレーションキャッシュにより粒子が動きます。


geometry nodes作成結果(Blender画面)

●結果:geometry nodesが2つに分かれていて、geometry nodesが成立していません。その片方ではラインの接続が間違っていてエラーが出ています。シミュレーションオブジェクトはできていません。誤字が致命的影響を及ぼしています。

3 誤字に関する改良点

Blender専用AIアシスタントVer.3.0fからVer.3.0g-1へのバージョンアップで多数の改良を行いましたが、その中に次の項目を含めました。

●System Prompに次の内容を追加

「日本語の明らかな誤字や音声認識ミスを文脈から補正」

この改良は劇的効果を持ちました。これまで致命傷と考えていた単純な誤字・脱字の害が大幅に軽減しました。


2026年7月15日水曜日

技術メモ モニターに表示されている画像からのOCR Windows+Shift+T

 Tech Memo: OCR for On-Screen Images (Windows + Shift + T)


I discovered a Windows 11 keyboard shortcut (Windows + Shift + T) that allows for text extraction (OCR) from images displayed on the monitor—such as images on a webpage or text from unexpected error messages—and I have found it incredibly useful.


モニターに表示されている画像(web画面内の画像など)の中の文字テキストの抽出(OCR)や、突然表示されるエラー表示のテキスト抽出ができるWindows11ショートカットキー(Windows+Shift+T)があることを知り、大変便利に使いだしました。

1 Windows+Shift+T


使用例(Windows画面切手画像の文字のOCR)

結果

…………………

UNESCO


Patrimoine mondial 1997

…………………


使用例(エラー表示、Blender)

結果

…………………

レポート:エラー


×


Python: Traceback (most recent call last):

File "G:\パソコンとソフト\ChatGPT\20260625Blenderアドオン改良\UI版バージョン3開発\k9rtest22.blend\gpt_generated.py", line 54, in <module>

File "G:\パソコンとソフト\ChatGPT\20260625Blenderアドオン改良\UI版バージョン3開発\k9rtest22.blend\gpt_generated.py",line 7,in clear_scene

NameError: name 'bpy' is not defined

…………………

Windows+Shift+Tはとても便利です。PrintScreenキーからこの機能を利用することもできます。

参考サイト【Windows標準OCR】窓キー + Shift + T キー押してますか?

2 関連Windows11機能 Windows+V

クリップボード履歴活用ショートカットキーWindows+Vも便利です。過去のCtrl+Cでクリップボードに記憶した情報を最大25まで遡って閲覧して、再利用できます。なおテキスト・画像混載です。


Windows+V画面

参考サイト【Windows】窓キー+V、押してますか?

3 メモ

参考サイトは定期的メール「Qiita[キータ] <info@qiita.com>」の「先週いいねが多かった投稿ベスト20」からみつけたものです。「Qiita[キータ] <info@qiita.com>」というメールがどうして届くようになったのか記憶をたぐることができませんが、「先週いいねが多かった投稿ベスト20」は役立つ情報が多いです。

クリップボード履歴活用ショートカットキーWindows+Vと同じような機能をMS-DOS時代のVZエディターで利用していた記憶があります。大変便利だったのですが、Windows時代になりいつのまにか忘れていました。


2026年7月13日月曜日

自然言語でのBlender geometry nodes生成→3Dモデル生成 自作Blenderアドオンの使い勝手 その6

 Generating Blender Geometry Nodes and 3D Models from Natural Language: Usability of My Custom Blender Add-on (Part 6)


As the final test for my custom Blender add-on, I evaluated the process of generating Geometry Nodes and 3D models based on prompts provided by ChatGPT. The results were successful in terms of practicality for 8 out of the 9 tasks. The significance of this add-on is shifting: it is evolving from a mere "Python generation system for creating finished 3D models via natural language" into a tool that facilitates a workflow of "creating a prototype from natural language, followed by iterative rounds of modification and refinement until the final product is achieved."


自作Blenderアドオン開発テストの最終番として、ChatGPTからいただいたお題でgeometry nodes生成→3Dモデル生成をテストしました。9問中8問で実用性合格です。このアドオンの意義は単なる「自然言語による3D完成品作りのためのPython生成システム」から、「自然言語による祖型作成→修正改変→修正改変→修正改変→完成品プロセス」のためのツールに変化しています。

この記事は2026.07.12記事「感動 自然言語での「風で揺れる草原」生成 自作Blenderアドオンの使い勝手 その5」の続きです。

1 事例1 Scatter

事例1は2026.07.12記事「感動 自然言語での「風で揺れる草原」生成 自作Blenderアドオンの使い勝手 その5」で説明した内容です。

2 事例2 道路生成

●プロンプト:Bezier Curveを追加してください。Geometry Nodesで道路を生成してください。道路幅は4m。カーブに沿って道路が作られるようにしてください。カーブを編集すると道路形状も更新されるようにしてください。

●ChatGPTの作業方針:Blender unit = 1m として、編集可能な Bezier Curve を追加し、そのカーブに Geometry Nodes モディファイアを設定します。Geometry Nodes 内で幅4mのプロファイル線を Curve to Mesh でカーブに沿わせ、カーブ編集時に道路メッシュが自動更新される構成です。


2.jpg(Blender画面)

3 事例3 フェンス生成

●プロンプト:Bezier Curveを追加してください。Geometry Nodesで木製フェンスを作ってください。柱は2m間隔。柱の間に横板を3枚配置してください。カーブを編集するとフェンスも変化してください。

●ChatGPTの作業方針:新規作業として、Bezier Curveオブジェクトを作成し、そのカーブ入力を使うGeometry Nodesモディファイアを追加します。柱はカーブに沿って約2m間隔で生成し、横板は3段の連続した木製板としてカーブに追従します。カーブの制御点を編集すると、Geometry Nodesによりフェンス形状も更新されます。


3.jpg(Blender画面)

4 事例4 ランダム岩場

●プロンプト:Plane上に大小様々な岩をランダム配置してください。Geometry Nodesだけで生成してください。岩はIcosphereを変形して作成してください。岩同士は重ならないようにしてください。

●ChatGPT作業方針:新規スクリプトとして作成しました。PlaneにGeometry Nodesモディファイアを追加し、Plane面上にPoisson Disk分布で点を生成して、Icosphere由来の岩メッシュをインスタンス化・ランダム拡縮・回転・ノイズ変形します。岩の最大半径より十分大きい最小点間距離を設定して、岩同士が重ならない安全な配置にしています。

●エラーが出て送信:Python: Traceback (most recent call last):  File "G:\パソコンとソフト\ChatGPT\20260625Blenderアドオン改良\UI版バージョン3開発\k9rtest14.blend\gpt_generated.py", line 234, in <module>  File "G:\パソコンとソフト\ChatGPT\20260625Blenderアドオン改良\UI版バージョン3開発\k9rtest14.blend\gpt_generated.py", line 38, in set_socket_default  File "G:\パソコンとソフト\ChatGPT\20260625Blenderアドオン改良\UI版バージョン3開発\k9rtest14.blend\gpt_generated.py", line 28, in get_socketTypeError: 'int' object is not iterable

●ChatGPTの作業方針:前回エラーは、ソケット取得関数が整数指定を想定しておらず、`int`を反復処理しようとして発生していました。今回はソケット名・複数名・インデックス指定のすべてに対応する安全な関数に修正し、Geometry Nodes全体を再構築する完全スクリプトとして出力します。Plane上にPoisson Diskで点を配置し、Icosphereをノイズ変形した岩をランダムスケール・ランダム回転でインスタンス化します。

●特記事項:Random Rock Scale X、Y、ZがCombine Non Uniform ScaleのXYZにつながれていなかったので、手作業でラインをつなぎ完成品となる。


4.jpg(Blender画面)

5 事例5 成長する木

●プロンプト:Geometry Nodesで樹木を作成してください。幹から枝が分岐し、枝からさらに枝が分岐するようにしてください。乱数で自然な形状にしてください。

●ChatGPTの作業方針:ランダムな再帰分岐で「幹→枝→小枝」を作る曲線スケルトンを生成し、それをGeometry Nodesの「Curve to Mesh」で太さ付きの木として表示するスクリプトです。枝先には簡易的な葉メッシュも追加します。毎回少し違う自然な形になります。


5.jpg(Blender画面)

6 事例6 縄文土器片ランダム配置

●プロンプト:Plane上に縄文土器片を500個ランダム配置してください。Geometry Nodesで作成してください。大きさはランダム。回転もランダム。重なりは少なくしてください。密集する場所と疎らな場所を自然に作ってください。

●ChatGPTの作業方針:Plane上に500個の縄文土器片を配置します。配置点・サイズ・回転・種類番号はPythonで安全に生成し、Geometry Nodesでは点群オブジェクト上に土器片プロトタイプのコレクションをインスタンス化します。重なりを減らすため簡易Poisson風の距離チェックを行い、クラスター中心を混ぜて密集・疎らの自然な分布を作ります。

●エラー送信:縄文土器片が一カ所に塔のように積み上がっています。縄文土器片をPlaneの上に平面的に配置して、密集とまばらを作ってください。

●ChatGPTの作業方針:前回の「一カ所に塔のように積み上がる」原因を避けるため、500個分の配置点をXY平面上の点メッシュとして明示的に作り、各点にスケール・Z回転・プロトタイプ番号属性を持たせました。Geometry Nodesではその点に対して土器片プロトタイプのコレクションを「Separate Children / Pick Instance」で平面的にインスタンス化します。密集と疎らはクラスタ分布+距離チェックで生成し、重なりを抑えています。

●特記事項:点が小範囲で立体的に分布するものになり、結局望む3Dモデルは出来なかった。別に2回トライしたが、いずれも使える結果にならなかった。「密集する場所と疎らな場所を自然に作ってください。」という言葉の意味をChatGPTが誤解している可能性を感じる。


6.jpg(Blender画面)

7 事例7 貝層

●プロンプト:Geometry Nodesで貝層を作成してください。Plane上に二枚貝をランダム配置してください。一定方向にやや配向してください。層厚30cm程度。部分的に密度を変えてください。

ChatGPTの作業方針:Blender 4.4.3でそのまま実行できる新規スクリプトです。Plane上に、30cm程度の層厚を持つ貝層ボリュームを作り、二枚貝形状をランダム配置します。配向は一定方向へ弱く揃え、密度は高密度・低密度パッチで部分的に変化させています。対象PlaneにはGeometry Nodesコントローラ用モディファイアも付与します。


7.jpg(Blender画面)

8 事例8 石器散布

●プロンプト:Plane上に石器を100個散布してください。谷状に密集するようにしてください。Geometry Nodesで作成してください。

●ChatGPTの作業方針:Geometry NodesモディファイアをPlaneに作成し、別途用意した100頂点のポイントメッシュを参照して石器コレクションをインスタンス散布します。ポイントは蛇行する谷筋に沿って生成しているため、Plane上で谷状に密集します。石器は複数の低ポリゴン石器メッシュを作成し、Geometry Nodes側でランダムに選択・回転・スケールします。


8.jpg(Blender画面)

9 事例9 樹木林

●プロンプト:Plane上に樹木を配置してください。林縁では密度を低くしてください。中央部は密度を高くしてください。

●ChatGPTの作業方針:XY平面上の「Plane」を対象にし、存在しない場合は新規作成します。中央ほど採用確率を高く、外周ほど低くするリジェクションサンプリングで樹木を配置し、林縁の密度を低くしています。既存オブジェクトは削除せず、前回生成した同名コレクションのみ作り直します。

●特記事項:プロンプトにgeometry nodesをふくんでいないので、geometry nodesが使われないで、3Dモデルが生成した。


9.jpg(Blender画面)

10 メモ

10-1 結果

プロンプトからそのままgeometry nodes→3Dモデルができたもの。6件(2、3、5、7、8、9)

軽微な手作業追加でgeometry nodes→3Dモデルができたもの。1件(1)

エラーがでたが、エラー克服してgeometry nodes→3Dモデルができたもの。1件(4)

3Dモデルが出来なかったもの。1件(6)

10-2 評価

出来上がったものが望み通りとはかぎらないが、予想以上の好成績といえる。BlenderChatGPTUI版のgeometry nodes生成能力は素晴らしいもので、十分に実用的であるといえる。この能力をいかに引き出すプロンプトを用意するかというユーザーサイドの能力向上が求められる。またgeometry nodesを思い通りに改変して行く上で、ユーザーにgeometry nodes組み立て技術の基礎が求められる。

3Dモデルが出来なかったものは「いい線まで」行っていて、プロンプトを適切に改変するなど、じっくりユーザーが取組めば完成できる可能性を感じる。今後プロンプトを「祖型生成+対話的改良」のプロセスに区切って、試したい。

10-3 感想

このアドオンの意義は単なる「自然言語による3D完成品作りのためのPython生成システム」から、「自然言語による祖型作成→修正改変→修正改変→修正改変→完成品プロセス」のためのツールに変化している。

ChatGPT(web版)と私とのBlenderアドオン開発に関する考え方の調子が合ってきている。