2026年5月27日水曜日

考古学切手 チチェン・イッツア遺跡

 Archaeological Stamps: Chichen Itza Ruins


I enjoyed collecting stamps featuring the Chichen Itza ruins in Mexico from my archaeological stamp collection. This is a site where rituals were performed in which sacrificial captives were tied up and dropped down the stairs, and where, in another location, the hearts of live sacrificial captives were removed.


考古学切手マイコレクションの中からメキシコのチチェン・イッツア遺跡をモチーフとした切手を集めて楽しみました。生贄の捕虜を丸く縛って、階段から落として殺害する祭祀が行われたり、別の場所で生きた生贄の捕虜から心臓を取り出した祭祀が行われた遺跡です。

1 チチェン・イッツァ遺跡記念切手シート メキシコ発行


チチェン・イッツァ遺跡記念切手シート メキシコ発行

2007年

エル・カスティージョ(ククルカンの神殿)、戦士の神殿と千本柱の間、カラコル(天文台)、ジャガーの神殿 / 球戯場の4切手が収録されています。

2 チチェン・イッツァ遺跡 モルディブ発行


チチェン・イッツァ遺跡 モルディブ発行

エル・カスティージョ(ククルカンの神殿)

3 チチェン・イッツァ遺跡 キューバ発行


チチェン・イッツァ遺跡 キューバ発行

1986年

彫像はサポテク文明の土器である「サポテクの骨壷」

4 チチェン・イッツァ遺跡 中国発行


チチェン・イッツァ遺跡 中国発行

2022年

中墨建交五十周年記念

5 古代都市チチェン・イッツァ 日本発行


古代都市チチェン・イッツァ 日本発行

2015年

海外の世界遺産シリーズ第5集


海外の世界遺産シリーズ第5集

6 メモ


エル・カスティージョ(ククルカンの神殿)(2016年11月撮影)

2016年11月に訪問しました。現地説明では、生贄の捕虜を丸く縛って、階段から落として殺害する祭祀が行われたり、別の場所で生きた生贄の捕虜から心臓を取り出した祭祀が行われたことの話しがあり、恐ろしい遺跡です。

サッカー場があり、サッカーに勝ったチームが生贄になるという説明も、理解が追いつかない程の恐ろしい話しです。

有吉北貝塚北斜面貝層の型式別土器3D分布モデルの概観

 Overview of the 3D Distribution Model of Pottery by Type in the Shell Layer on the North Slope of the Ariyoshi Kita Shell Mound


I conducted an overview of the 3D distribution model of pottery by type in the shell layer on the north slope of the Ariyoshi Kita Shell Mound. I observed the 3D distribution model of pottery, divided into eight stages from early pottery excavated from the shell layer to the later stage of the Kasori EII type, using a Blender interface. The distribution peak is in the middle stage of the Kasori EII type.


有吉北貝塚北斜面貝層の型式別土器3D分布モデルを概観しました。貝層から出土した早期土器から加曽利EⅡ式新段階まで8段階に区分した土器3D分布モデルをBlender画面で観察しました。分布ピークは加曽利EⅡ式中段階です。

1 全土器片3D分布


全土器片3D分布

3D座標が判明した全土器片(17481件)の分布です。直径10㎝の球で表示しています。

2 型式別土器3D分布


型式別土器3D分布

型式と3D座標が判明した全土器片(647件)の分布です。30㎝×30㎝×30㎝の立方体で表現しています。

3 全土器偏3D分布と型式別土器3D分布のオーバーレイ


全土器偏3D分布と型式別土器3D分布のオーバーレイ

4 早期土器3D分布


早期土器3D分布

貝層から早期土器が出土しています。早期にはこのガリー侵食谷が縄文人によって利用されていたと想定します。

5 前期土器3D分布


前期土器3D分布

前期土器が出土していることから、前期にはこのガリー侵食谷が貝塚として利用されていたと想定します。前期土器の谷頭部分布から、台地縁から土器が投棄された様子を推察できます。

ガリー侵食谷を上流部と下流部に2分して考えると、前期には上流部も下流部も使われていたようです。

なお、前期復元土器を構成する土器片パーツが、北斜面貝層出土のものと南斜面貝層出土のものが組み合わさっているものが3器あります。土器片投棄が実務的廃棄ではなく、祈願などの社会的精神的行為であったことが垣間見れると考えます。

6 阿玉台式土器3D分布


阿玉台式土器3D分布

サンプル数が少なく、貝塚としての利用は低調であったと想定しますが、谷頭部における台地縁からの土器片投棄を確認できます。上流部のみならず下流部も使われています。

7 中峠式土器3D分布


中峠式土器3D分布

出土土器数が増えるので、この時期から貝塚形成が本格化したと考えることができます。土器片は上流部より下流部に多く、下流部が主な投棄場所であったと想定します。

8 加曽利EⅠ式土器3D分布


加曽利EⅠ式土器3D分布

分布が下流部に片寄っています。

9 加曽利EⅡ式土器古段階3D分布


加曽利EⅡ式土器古段階3D分布

分布が上流部にも広がり、下流部に片寄っていません。

10 加曽利EⅡ式土器中段階3D分布


加曽利EⅡ式土器中段階3D分布

土器片出土数が爆発的に増加します。この時期が土器片出土数のピークです。土器片分布は上流部の方が下流部より多くなっていて、ガリー侵食谷の利用が上流部中心であったと想定できます。

11 加曽利EⅡ式土器中段階~新段階3D分布


加曽利EⅡ式土器中段階~新段階3D分布

この時期も中段階に引き続き出土数が多くなっています。また土器片分布も上流部の方が下流部より多くなっています。加曽利EⅡ式土器中段階と同様にガリー侵食谷の利用は上流部中心であったと想定できます。

12 加曽利EⅡ式土器新段階3D分布


加曽利EⅡ式土器新段階3D分布

土器片出土数が減少します。台地面上の集落衰退と対応した現象であると理解します。上流域の方が下流域より出土数が多い傾向は続きます。

13 メモ

有吉北貝塚北斜面貝層の型式別土器3D分布モデルをBlender画面で概観しました。土器を早期土器から加曽利EⅡ式新段階まで8段階に区分して、各段階の分布を見ると、中峠式と加曽利EⅠ式土器では下流部に分布中心があり、加曽利EⅡ式中段階、同中段階~新段階、同新段階では上流部に分布中心があります。時期によって土器投棄場所の中心が変化しています。土器投棄ピークは加曽利EⅡ式中段階と中段階~新段階です。

4~12の型式別土器3D分布と貝層断面図がどのように関係するのか、次の記事で検討します。


2026年5月26日火曜日

有吉北貝塚北斜面貝層データの総集

 Comprehensive Data Collection of the Shell Layer on the North Slope of the Ariyoshi Kita Shell Mound


I decided to pause my analysis of the shell layer on the north slope of the Ariyoshi Kita Shell Mound and take a step back to review the data. First, I imported the 3D model of the ground topography, the 3D model of the artifact distribution, and the composite section diagram into the same Blender file. This created a system that allows me to observe the distribution and relationships of the ground topography, shell layer, and artifacts in 3D space by manipulating them with the mouse.


有吉北貝塚北斜面貝層の検討作業を一度立ち止まってデータを概観して見ることにしました。まず、地山地形3Dモデル、遺物分布3Dモデル、集成セクション図などを同じBlenderファイルにインポートしました。これで地山地形、貝層、遺物の分布や関係性を3D空間の中で、マウスでいじり動かしながら観察する仕組みができました。

1 有吉北貝塚北斜面貝層データの総集Blenderファイル

次のデータをインポートしました。

1-1 地山地形3Dモデル


地山地形3Dモデル

地山地形3Dモデルは発掘原票(地山平面図、セクション図、地図など)から読み取ったランダム標高点資料からBlender内部でPythonで作成しました。

現状のモデルは不都合があるので、今後改善予定です。


ランダム標高点資料


ランダム標高点と地山地形3Dモデルの関係

1-2 遺物分布3Dモデル


遺物分布3Dモデル(全遺物表示)

遺物台帳と遺物平面図から読み取った情報のうち、3D座標が揃った全遺物(55892件)をBlenderにプロットしました。Blender内で遺物属性を保持していますから、遺物データベースをほとんどそのままBlenderにとりこんだこととなります。(日本語注記などはBlender仕様の関係でとりこんでいません。)


geometry nodes画面

geometry nodesで遺物種別表示、遺物種内の細別表示などを行うことができます。発掘調査報告書掲載遺物リスト情報をとりこんであります。

例えば、土器を朱塗、非塗別に表示したり、発掘調査報告書掲載人骨表の人骨を表示することができます。

表示球の大きさや色もその都度自由に変更できます。

1-3 型式別土器分布3Dモデル


型式別土器分布3Dモデル

発掘調査報告書掲載情報由来情報ですが、型式別土器分布3Dモデルを作成しました。貝層発達・順番を考える上で重要資料です。土器型式は発掘調査報告書作成から時間が経っているため、最新情報に基づいて新たに設定し判定しました。判定は西野雅人さんによるものです。


新しい土器型式の設定と判定

1-4 集成セクション図


集成セクション図

本来は集成セクション図から貝層3Dモデルを作成して、それを観察したいのですが、作業が超難渋していて、現状では間に合っていません。集成セクション図から貝層発達の様子を推察します。

1-5 剥取断面


剥取断面位置


剥取断面写真

現在、剥取断面のファブリック分析を進めていて、貝層発達の貴重な情報が生まれつつあります。剥取断面について特段に着目します。

2 データ総集Blenderを使った観察

これまでの細部に関わる検討作業を一度立ち止まってデータを概観し、広い視野で検討を俯瞰的に見てみることにしました。

まず、地山地形3Dモデル、遺物分布3Dモデル、集成セクション図などを同じBlenderファイルにインポートしました。

しばらく、このBlenderファイルをマウスでいじり動かしながら、手で地山地形や遺物や貝層を観察すことにします。


2026年5月24日日曜日

考古学切手 ペルーピサック遺跡の段々畑

 Archaeological Stamp: Terraced Fields of Pisac, Peru


I enjoyed this archaeological stamp featuring the terraced fields of the Pisac ruins near Cusco, Peru. Until recently, I mistook it for the terraced fields of Machu Picchu. It's an excellent stamp, depicting the Inca agricultural landscape for corn cultivation with delicate green etching.


ペルークスコ近くのピサック遺跡の段々畑の考古学切手を楽しみました。少し前まで、マチュピチュ遺跡の段々畑と勘違いしていました。トウモロコシ栽培のためのインカ式農業技術景観が緑色の繊細なエッチングで描かれた秀逸な切手です。

1 ピサック遺跡の段々畑 ペルー発行

ピサック遺跡の段々畑 ペルー発行

1952年

「トウモロコシ栽培のためのインカ式システム」

インカの高度な農業技術と美しい景観が秀逸なエッチングで描かれている。

2 ピサック遺跡の段々畑 ペルー発行


ピサック遺跡の段々畑 ペルー発行

1952年

3 ピサック遺跡の風景


ピサック遺跡の風景

GoogleMapから引用

4 メモ

ペルークスコ近くのピサック遺跡の段々畑の考古学切手を楽しみました。少し前まで、マチュピチュ遺跡の段々畑と勘違いしていました。トウモロコシ栽培のためのインカ式農業技術景観が緑色の繊細なエッチングで描かれた秀逸な切手です。


2026年5月22日金曜日

園生貝塚剥取断面の観察記録3Dモデル作成 3回目挑戦

 Creating a 3D Model of Observation Records from the Sonoo Shell Mound Cross Section: Third Attempt


I made my third attempt to create a 3D model of observation records from the Sonoo Shell Mound cross section, which is on display at the Chiba City Archaeological Research Center. Based on the analysis of my previous failure, I succeeded this time.


千葉市埋蔵文化財調査センターに展示されている園生貝塚剥取断面の観察記録3Dモデル作成の3回目挑戦をしました。前回失敗分析を踏まえ、今回は成功しました。

この記事は2025.04.15記事「園生貝塚剥取断面の3Dモデル作成失敗の原因」の続きです。

1 2026.05作成 園生貝塚剥取断面 観察記録3Dモデル

2026.05作成 園生貝塚剥取断面 観察記録3Dモデル

平成20年度確認調査

縄文時代後期~晩期(約4000~3000年前)

断面の大きさ:95㎝×270㎝

撮影場所:千葉市埋蔵文化財調査センター

撮影月日:2026.05.21


展示の様子

3DF Zephyr v8.038で生成 processing 175 images


3Dモデルの動画


3Dモデルの画像(テクスチャ有り)


3Dモデルの画像(テクスチャ無し)


3Dモデルの画像(テクスチャ有りと無しのハードライトミックス)

3 メモ


周回撮影の様子

前回3Dモデル作成失敗の教訓に学び、周回撮影を通常の方式に改め、3Dモデル作成は成功しました。

今後このモデルを利用して、ファブリック分析を行い、有吉北貝塚北斜面貝層剥取断面と比較する予定です。

有吉北貝塚北斜面貝層の剥取断面と地形断面線との関係 追補

 Relationship between the exfoliation section and topographic section of the shell layer on the north slope of the Ariyoshi Kita Shell Mound: Supplement


I improved the 3D model of the ground topography of the shell layer on the north slope of the Ariyoshi Kita Shell Mound by adding the surrounding topography. Based on this improved 3D model of ground topography, I have supplemented the data on the relationship between the exfoliation section and the topographic section. This allows for a more rational assumption about the location where the Jomon people discarded the shells.


有吉北貝塚北斜面貝層の地山地形3Dモデルに周辺地形を加えた改良をしました。その改良地山地形3Dモデルに基づいて剥取断面と地形断面の関係資料を追補しました。縄文人が貝殻を投棄した場所の想定が合理的に出来るようになりました。

この記事は2026.05.17記事「有吉北貝塚北斜面貝層の剥取断面と地形断面線との関係」の追補記事です。

1 剥取断面が含まれる鉛直平面と地山地形3Dモデルが成す断面線の生成


剥取断面と地山地形3Dモデル


剥取断面が含まれる鉛直平面と地山地形3Dモデル


剥取断面と「剥取断面が含まれる鉛直平面と地山地形3Dモデルが成す断面線」

2 地形断面と剥取断面の関係


地形断面と剥取断面の関係

3 貝殻投棄場所の想定


貝殻投棄場所の想定

縄文人といえども傾斜30°の斜面を日常的に降りてきて、そこから貝殻を投棄することはしなかったと考えられます。この断面でいえば傾斜16°の斜面から貝殻を投棄したと、人間工学的合理性をもって想定できます。

●関連思考

図のような貝殻投棄を考えると、30°や40°の斜面に投棄された貝殻や土器片の多くは重力等でほとんどが下に移動しますが、その場所に残るものも必ずあります。しかし、この投棄場所は北斜面貝層発掘区域(グリッド設定区域)外となり、同時に発掘調査のための準備土工(足場づくりのための掘削)で現場自体の大部分が発掘前に失われたと考えます。


発掘前の北斜面貝層(発掘調査報告書から引用、Photoshopでカラー化)

足場づくりの準備土工で斜面が掘削され、同時に貝層上部の表土が除去されています。

白い貝層が完全に出るまで表土を除去しているので、本来「混貝土層」として扱われるべき縄文時代貝層がかなり失われています。

2026年5月21日木曜日

考古学切手 マチュピチュ遺跡 2

 Archaeological Stamps: Machu Picchu Ruins, Part 2


From my archaeological stamp collection, I enjoyed collecting stamps featuring the Intihuatana (solar observation facility) at the Machu Picchu ruins in Peru. The stamps also depict Inti, the legendary sun god of the Inca Empire.


考古学切手マイコレクションの中から、ペルーのマチュピチュ遺跡にあるインティワタナ(太陽観察施設)をモチーフとした切手を集めて楽しみました。切手にはインカ帝国の伝説的な太陽神「インティ(Inti)」も描かれています。

1 インティワタナ ペルー発行


インティワタナ ペルー発行

1950年代~1960年代頃

インティワタナとはケチュア語で「太陽をつなぎとめる場所」を意味します。

インカ帝国の伝説的な太陽神「インティ(Inti)」も描かれています。


太陽神「インティ(Inti)」(拡大)

三日月は太陽神の妻を表現しているのでしょうか。二種の植物(ツル植物と先の尖った葉)は太陽と月の表象でしょうか。

2 インティワタナ ペルー発行


インティワタナ ペルー発行

1950年代~1960年代頃

3 インティワタナ ペルー発行


インティワタナ ペルー発行

1950年代~1960年代頃

加刷により料金を変更しています。また子細に観察するとデザインも若干変化します。切手大きさも変化しています。

4 インティワタナ ペルー発行


インティワタナ ペルー発行

2003年

日時計またはインティワタナと書かれている

5 参考 エチェニケの太陽 ペルー発行


エチェニケの太陽 ペルー発行

1967

インカ帝国時代のシンボルである「エチェニケの太陽(Sol de Echenique)」(黄金の円盤胸飾り) 

6 インティワタナ見学


インティワタナ(2012年11月撮影)


インティワタナ(2012年11月撮影)


インティワタナ(2012年11月撮影)


インティワタナ(2012年11月撮影)