2026年2月6日金曜日

土偶等9点観察記録3Dモデル

 3D Models of Observation Records of Nine Clay Figurines and Other Artifacts


I created 3D models of observation records of nine clay figurines and other artifacts currently on display at the Chiba City Archaeological Research Center's special exhibition, "The Mysterious Late Jomon Period."

Upon closer inspection of the earrings in the 3D models, I was deeply impressed by their intricate and elaborate designs, comparable in quality to modern earrings.


千葉市埋蔵文化財調査センターで開催中の特別展「謎多き縄文晩期」で展示されている土偶等9点の観察記録3Dモデルをつくりました。

耳飾を3Dモデルで詳しく観察すると、現代宝飾品としての耳飾に全く引けをとらない精緻で凝ったデザインとなっていて、強い感動をおぼえました。

1 土偶等9点観察記録3Dモデル

土偶等9点観察記録3Dモデル

後右:土偶(佐倉市宮内井戸作遺跡)、千葉県指定文化財

後左2点:異形土器(鎌ヶ谷市中沢遺跡)、縄文時代後期

前右:土偶(佐倉市宮内井戸作遺跡)、縄文時代晩期

【展示解説】

縄文時代に盛んに製作された土偶は、祭祀に用いられる際に破壊を伴うことが多かったようであり、完全な形で出土するものは少ない。この土偶は珍しく全形が残る資料で、頭部の表現などが特徴的。東北を中心に分布する遮光器土偶の模倣と考えられる。

前中央3点:土製耳飾(千葉市加曽利貝塚)、縄文時代晩期

前左2点:土製耳飾(佐倉市宮内井戸作遺跡)、千葉県指定文化財、縄文時代晩期

【展示解説】

現在の耳飾がそうであるように、縄文時代の耳飾にも左右一対と作られたものがあったようだ。この2つの耳飾は作りやサイズが同じため、セットで装着されたのだろう。文様も細かく施され、彫刻的に作られた逸品。

撮影場所:千葉市埋蔵文化財調査センター 令和7年度特別展「謎多き縄文晩期」

撮影月日:2026.01.24


展示の様子

ガラスショーケース越し撮影

3DF Zephyr v8.038で生成 processing 124 images


3Dモデルの動画


3Dモデルの画像(テクスチャ有り)


3Dモデルの画像(テクスチャ無し)


3Dモデルの画像(テクスチャ有りと無しのハードライトミックス)

2 感想

耳飾を3Dモデルで詳しく観察すると、現代宝飾品としての耳飾に全く引けをとらない精緻で凝ったデザインとなっていて、強い感動をおぼえました。縄文人の美的センスと造形技術にあらためて感心しました。


耳飾


耳飾


2026年2月5日木曜日

動物形土製品(市原市菊間手永遺跡)観察記録3Dモデル

 3D Observation Record Model of Animal-shaped Earthenware (Kikuma Tenaga Site, Ichihara City)


I created a 3D model of the observation records of the animal-shaped earthenware artifacts on display at the Chiba City Archaeological Research Center's special exhibition "The Mysterious Late Jomon Period." What kind of animal is this model?


千葉市埋蔵文化財調査センターで開催中の令和7年度特別展「謎多き縄文晩期」で展示されている動物形土製品の観察記録3Dモデルをつくりました。動物のモデルは何でしょうか。

1 動物形土製品(市原市菊間手永遺跡)観察記録3Dモデル

動物形土製品(市原市菊間手永遺跡)観察記録3Dモデル

撮影場所:千葉市埋蔵文化財調査センター 令和7年度特別展「謎多き縄文晩期」

撮影月日:2026.01.24


展示の様子

ガラスショーケース越し撮影

3DF Zephyr v8.038で生成 processing 64 images


3Dモデルの動画


3Dモデルの画像(テクスチャ有り)


3Dモデルの画像(テクスチャ無し)


3Dモデルの画像(テクスチャ有りと無しのハードライトミックス)

2 ChatGPT遊び

●プロンプト

貼付画像は縄文時代の動物形土製品です。この土製品のモデルとなった動物種を3つほど推定して、その根拠を簡潔に説明してください。


画像

●回答

縄文時代の動物形土製品は写実というより特徴を誇張して表すことが多く、特定の種の断定は難しいのですが、形態的な特徴から以下のような候補が考えられます。

**① イノシシ**

* 短く丸い吻(鼻先)が前に突き出している

* 口元が横に広く、どっしりした顔つき

* 縄文時代に最も身近で重要な狩猟対象で、土製品のモチーフとして頻出

  → 鼻が低く幅広い点は、イノシシの頭部形状とよく一致します。

**② クマ**

* 目のくぼみが小さく、顔全体が丸く厚みがある

* 鼻先がやや短く、重たい印象の顔立ち

* 東北・北海道の縄文文化ではクマは特に重要な動物

  → 口元の量感と全体の丸みは、クマの頭部の単純化表現として解釈できます。

**③ イヌ(縄文犬)**

* 鼻と口が前方に突き出した「口吻」の形がはっきりしている

* 目の位置が顔の前面寄りに表現されている

* 縄文時代にはすでに飼育されており、精神的・儀礼的意味を持った可能性がある

  → 口の開き方やマズル(鼻口部)の直線的な出方は犬系動物にも見える特徴です。

**総合的には**、鼻の幅広さと短さからは「イノシシ」、丸い量感からは「クマ」、口吻の出方からは「イヌ」とも解釈でき、特定の一種というより「狩猟動物を象徴的に表した造形」である可能性も高いと考えられます。

3 参考


未調整3Dモデル


検討メモ 9断面~13断面の貝層区分の観察メモ

 Observation Notes: Observation Notes on Shell Layer Divisions at Cross Sections 9-13


I have made notes on the issues I noticed and the workarounds I took while observing the shell layer divisions at Cross Sections 9-13. I'm stuck in a "poorly planned, poorly planned rest" situation, and I'm wasting time.


9断面~13断面の貝層区分を観察して生まれた問題意識とその解決のための作業方針をメモしました。「下手な考え休むに似たり」状況に陥って時間浪費が続いています。

この記事は2026.02.05記事「9断面から13断面までの貝層区分総集」の続きです。

1 Xの対比を土器密集を指標に断面対比できるか

・第4ステージのXはガリー本流の急激堆積事象であり、堆積物層相や断面構造的に断面間で対比できます。この対比を確実なものとするために、Xが土器片集中出土層であるという指標で対比できるか、検討することにします。

・13断面Xには「土器混入多」の記載があります。

・既に作成してある土器を含む全遺物3D分布データと断面図の対応関係を可視化して、検討します。

2 ガリー流路下流ほど(9断面→13断面)第4ステージの断面積割合が増える現象について

2-1 第4ステージ断面積が増えることは事実か

・9断面→13断面の順に見かけ上、第4ステージ(Xなど)の断面積が増えます。

・断面図はガリー流路に対して同じ角度で交わっていないので、単純な断面積比較はできません。

・そのため、全断面積に対する第4ステージ面積の比率で比較することにします。

・しかし、表土除去と足場作りのための貝層一部除去情報が欠落していて、本来の貝層断面と調査された貝層断面はかなり違います。

・このような条件で、下流ほど第4ステージの全断面に対する割合が増える現象は事実か確認することにします。

2-2 第4ステージ断面積が下流で増えるとすれば、その理由はなにか

・第4ステージ(Xなど)断面積が下流で増える理由は、その付近のガリー本流の河床勾配が緩やかになり、堆積区間であったためと推定しますが、勾配計測などで確認できか、作業します。

3 ガリー流路下流ほど(9断面→13断面)第5ステージの断面積割合が増える現象について

3-1 第5ステージ断面積が増えることは事実か

・2-1と同じ観点から、下流ほど第5ステージの全断面に対する割合が増える現象は事実か確認することにします。

3-2 第5ステージ断面積が下流で増えるとすれば、その理由はなにか

・北斜面貝層の端で第5ステージ断面積が増えるのですからある程度明白な理由が存在していたと考えます第3ステージは第5ステージと同じ斜面貝層ですが、北斜面貝層の端で断面積が増えていません。

・今は言語化できませんが、第4ステージの挙動と関係があるかもしれないと考えています。


9断面と12断面

4 12断面(貝層分布域)と13断面(非貝層分布域)の関係

・12断面(貝層分布域)と13断面(非貝層分布域)の断面構造は同じであると言えます。ここで、12断面の貝層に対応する13断面の土層はどのように堆積したのか、詳しく検討することにします。

・12断面の貝層は縄文人の貝殻投棄で生成したのですが、それに対応する13断面の土層は、都合よくその時に土層が堆積したのかどうかという問題意識です。

・逆に考えれば、土層の堆積は長期視点ではどの地点にもあり、その土層に貝殻投棄が加わった場所があるということかもしれません。


9断面から13断面までの貝層区分総集

 A comprehensive collection of shell layer divisions from cross sections 9 to 13


I am currently working on a comparison of shell layer divisions in cross sections of the shell layer on the northern slope of the Ariyoshikita Shell Mound. Using the shell layer division of cross section 11 as a reference, I compared previous and subsequent cross sections and observed the results side by side. I found that the uppermost shell layer (the newest shell layer) develops more toward the edge of the shell layer.


有吉北貝塚北斜面貝層の貝層断面図貝層区分の対比作業を進めています。11断面の貝層区分を基準にして前後の断面図を対比し、その結果を並べて観察しました。最上貝層(最新貝層)が貝層縁辺ほど発達する特徴が見つかりました。

1 9断面から13断面までの貝層断面図


9断面


10断面


11断面(基準断面)


30断面(剥ぎ取り断面)


12断面


13断面(貝層分布域外)


断面図位置図

2 ステージ区分図

貝層断面図貝層区分結果を次の基準によりステージ区分(発達順番区分)しました。

第5ステージ S3、D5

第4ステージ R3、X、D4

第3ステージ Q、R1、S1、R2、S2、W、D3

第2テージ H、I、K、W、D3

第1ステージ G、V、D1、D2


9断面


10断面


11断面(基準断面)


30断面(剥ぎ取り断面)


12断面


13断面(貝層分布域外)


参考 14断面


参考 15断面


参考 31断面

3 メモ

3-1 貝層断面構造

貝層分布域の9断面、10断面、11断面、30断面、12断面は同一の貝層断面構造となっています。この構造から次の貝層発達概略を知ることができます。

1 第1ステージ

この付近の台地がガリー侵食により削られ急崖がつくられた。その侵食時のG基底砂層と同時期のV(ガリー流路本流堆積物)、D1、D2が残された。(D1はGより古い可能性があります。Gに貝が含まれるので、前代貝層が存在していた場所にガリー侵食があり、急崖が作られたと考えられます。)

2 第2ステージ

急崖上部が崩落して急崖直下にH、Iが堆積した。一部が二次堆積してKとなった。同期のガリー流路堆積物がW、D3。(H、I、Kに貝(貝ブロック)、遺物が包含されるので、崩落層形成時に同時に貝層形成がおこなわれていたと考えられます。)

3 第3ステージ

Q及び斜面貝層R1、S1、R2、S2とW、D3(ガリー流路堆積物)。(斜面貝層が二枚貝の割合が多い時期(S1、S2)と少ない時期(R1、R2)を交互にして発達した時期)

4 第4テージ

R3とX、D3。Xが急激に発達した時期。(ガリー流路本流の上流で激しい侵食があり、そこで生産された貝殻を含む土砂がこの付近に堆積したと想定します。)

5 第5ステージ

S3、D5。二枚貝の含有が多いS3斜面貝層が分厚く堆積しています。

3-2 層厚変化

・第3ステージの斜面貝層(Q、R1、S1、R2、S2)のボリュームが9断面→12断面で少し小さくなっています。貝殻投棄は貝塚縁辺部で少なくなっていたようです。

・一方、第5ステージの斜面貝層(S3)のボリュームは9断面→12断面で大きくなっています。貝殻投棄が明らかに貝塚縁辺部で最大化しています。

・第4ステージXの層厚が9断面→12断面で大きくなっています。これはこの付近のガリー流路堆積区間の特性を表現しているものと考えます。

・縄文人は、第4ステージでXが分厚く堆積した区間を選んで、第5ステージに斜面貝層S3を意図的に分厚く投棄したのかもしれません。


2026年2月2日月曜日

イノシシ形土製品等3点観察記録3Dモデル

 3D Models of Observation Records of Three Boar-Shaped Earthenware Objects


I created 3D models of observation records of three boar-shaped earthenware objects, including those currently on display at the Chiba City Archaeological Research Center's special exhibition, "The Mysterious Late Jomon Period." The animal-shaped earthenware objects are ritual artifacts, but there are various theories about their role.


千葉市埋蔵文化財調査センター開催中の特別展「謎多き縄文晩期」で展示されているイノシシ形土製品等3点の観察記録3Dモデルを作成しました。動物形土製品は儀礼に関わる製品ですが、その役割は諸説あるようです。

1 イノシシ形土製品等3点観察記録3Dモデル

イノシシ形土製品等3点観察記録3Dモデル

正面右奥:イノシシ形土製品(レプリカ)(市原市能満上小貝塚)、縄文時代晩期

正面右手前:イノシシ形土製品(佐倉市井野長割遺跡)、縄文時代晩期

【展示解説】

イノシシをかたどった土製品。写実的ではないが、縄文時代晩期中葉に特有の「I」字状の文様を取り入れ、見事にデフォルメしている。

正面左:海獣形土製品(佐倉市吉見台遺跡)、縄文時代晩期

【展示解説】

一見するとアザラシにもラッコにも水鳥のようにも見える。そのモデルがなんであったかは不明だが、造形的に極めて優れた土製品。

撮影場所:千葉市埋蔵文化財調査センター 令和7年度特別展「謎多き縄文晩期」

撮影月日:2026.01.24


展示の様子

ガラスショーケース越し撮影

3DF Zephyr v8.038で生成 processing 134 images


3Dモデルの動画


3Dモデルの画像(テクスチャ有り)


3Dモデルの画像(テクスチャ無し)


3Dモデルの画像(テクスチャ有りと無しのハードライトミックス)

2 メモ

配布パンフレットでは動物形土製品の意義について次のように説明しています。

「これらの動物形土製品は、ほかの祭祀遺物たちとともに出土することから、儀礼に関わる品であったようです。その役割については、狩りの成功や動物の生命力への祈りを表現したもの、あるいは集団のアイデンティティを示すシンボルであったなど、様々な説があります。当時の精神世界と動物の関わりを示す重要な手がかりなのです。」

過去に縄文中期初頭イノシシ形土製品の観察記録3Dモデルを作成したことがあります。

2021.05.21記事「縄文中期初頭イノシシ形土製品(八千代市上谷遺跡) 観察記録3Dモデル

海獣形土製品の観察記録3Dモデルも作成したことがあります。

2024.07.16記事「動物形土製品レプリカ(千歳市美々4遺跡)観察記録3Dモデル

3 参考


無調整当初3Dモデル画面


10断面と9断面の貝層区分対比作業

 Comparing Shell Layer Classifications of Sections 10 and 9


For the shell layers on the northern slope of the Ariyoshikita Shell Mound, the proposed shell layer classification of Section 10 was projected onto Section 9. Although only 2 meters apart, the changes in shell layer development are clearly visible.


有吉北貝塚北斜面貝層について、10断面貝層区分案を9断面に対比投影しました。2m離れているだけですが、貝層発達の様子変化を感じることができます。

1 10断面と9断面の貝層区分対比結果


10断面と9断面の貝層区分対比結果


9断面の貝層区分

10断面貝層区分案を9断面に対比投影しました。手がかりは貝層全体構造の対応関係、分層記載、縦断図による接合関係などです。

なお、10断面、11断面、剥ぎ取り断面、12断面は貝層断面写真が存在していて、貝層断面図資料を写真と照合することができ、貝層の相対的色(白色と黒色)を一つの指標に貝層区分を考えることができました。しかし、9断面は断面写真がないので、貝層の相対的色を指標に検討することはできませんでした。

縦断図による接合関係は、9断面(横断図)-17断面(縦断図)-10断面(上図)、9断面(横断図)-1断面(縦断図)-10断面(下作業図)のようになっています。


9断面(横断図)-1断面(縦断図)-10断面(作業図)

なお、9断面(横断図)-17断面(縦断図)-10断面の位置関係は次の通りです。


9断面(横断図)-17断面(縦断図)-10断面の位置関係

2 メモ

2-1 貝層発達の様子の変化

・10断面と比べて、9断面はS3の発達が悪いです。S3は斜面貝層の最上層です。S3は10断面より11断面、11断面より12断面とボリュームが増えますので、追って詳しく検討することにします。

・一方、10断面と比べて、9断面の方がR1やS1など斜面貝層の下層の発達が良いような印象を受けます。この当りも、追って別に詳しく検討することにします。

2-2 崩落層における貝含有層


9断面のH崩落層における貝含有層

9断面のH崩落層における貝含有層分布を見ると、崩落層の先端付近、つまりガリー流路(X、W、V付近)側がすべて分布域となっています。この様子から、台地面からの崩落現象が発生している状況でも貝層投棄がおこなわれ、Q混貝砂層が形成され、それが侵食運搬されて二次堆積した様子を想像しました。つまりこの断面付近のガリー侵食直後の急崖が不安定で崩落が続いていた時期に、すでに貝投棄がおこなわれていたことが判ると考えます。


2026年2月1日日曜日

2026年1月のブログ活動のふりかえり

 Looking Back on Blog Activities in January 2026


I looked back on the activities of the blog "Walking the Hanami River Basin" in January 2026.

I progressed in the comparison of cross-sectional views of shell layers on the northern slope of the Ariyoshikita Shell Mound, and was able to establish a bridgehead for the work, but it was challenging. I wrote an article commemorating the 15th anniversary. I also wrote numerous articles about 3D models of exhibits.


ブログ「花見川流域を歩く」の2026年1月活動をふりかえりました。

有吉北貝塚北斜面貝層の貝層断面図対比作業を進め、作業上の橋頭保をつくることができましたが、心理的抵抗を伴うものでした。15周年記念記事を書きました。展示物3Dモデル記事を多数書きました。

1 ブログ「花見川流域を歩く」

・2026年1月の記事数は31です。

・有吉北貝塚北斜面貝層の貝層断面図の対比作業を進めました。遅々としていますが、着実に前進していて、作業上の橋頭保をつくれました。

・千葉市郷土博物館の新装縄文展示と千葉市埋蔵文化財調査センターの特別展「謎多き縄文晩期」を観覧して多数遺物を撮影して3Dモデルをつくり、記事作成を楽しみました。

・ブログ開設15周年記念記事を書きました。その記事作成のために、過去全4407記事リストを斜め読みして、記憶をたどり、思い出を楽しみました。

2 ブログ「花見川流域を歩く 自然・風景編」

・早朝散歩記事を4編書きました。

3 2026年1月活動の特徴

3-1 北斜面貝層検討の前進

北斜面貝層貝層断面図の対比作業を進め、ある程度は着実に進捗しました。しかし、自分の心理に生まれる抵抗を乗り越えながらの活動になり、思ったようにはすすみませんでした。具体的には、気楽な大雑把な検討とその表現では望む検討レベルにならないので、Illustratorで隣り合う分層線を完全に一致させながら描画するという技法が必要になり、その作業に自分が慣れていないので、苦痛が生じます。その苦痛を克服しながらの作業となります。また、貝層や土層の層相記載があるところとないところがあるとともに、層相記載そのものが対比のキーとなりにくいことなど、作業方法のあいまいさを引きずっていて、それもストレスになります。まずは不十分でも全体を対比する素案をつくることが突破口になるに違いないという信念で作業をすすめています。

3-2 展示物の3Dモデル作成

自分に内在する抵抗と戦いながら進める貝層断面図対比作業と比べ、展示物3Dモデル作成分析と記事作成はとても気楽で楽しく、かつ効率的に作業が進みました。しかし、以前は撮影も、ソフト(3DF Zephyr Lite、GigaMesh Software Framework)の使い方にも不慣れで、ドキドキしながら心理抵抗を乗り越えて作業していたことを思い出します。しかし、数年間同じ作業をしてきて、特にChatGPTで判らないことが判るようになり、今は気楽な作業になっています。

3-3 感想

北斜面貝層検討作業で、自分が習熟していないIllustrator作業に持ち込まざるを得ないという、自分の閾値を下げる取組み(自分の限界を乗り越える取組み)に直面して、それまで同じような地位にあった3Dモデル作成作業が気楽作業にランクダウンしたと考えます。

今後さらに別の困難的取組みに直面すると、分層対比Illustrator作業も気楽作業にランクダウンするに違いありません。

4 2026年2月活動の展望

1月作業で北斜面貝層貝層断面図対比作業の突破口は作れたと感じるので、残りの作業を進め、全横断面の対比をおこなうことにします。

積み残した、剥ぎ取り断面の分析活動(二枚貝角度計測など)に着手します。

参考

ブログ「花見川流域を歩く」2026年1月記事 (○は閲覧の多いもの)

ブログ「花見川流域を歩く 自然・風景編」2026年1月記事


2026年1月 Sketchfabに投稿した3Dモデル


2026年1月 YouTubeに投稿した動画


2026年1月 ブログ「花見川流域を歩く」投稿記事に掲載した画像


2026年1月31日土曜日

技術メモ GigaMesh Software FrameworkにおけるNon-Photorealistic Renderingの表現工夫

 Technical Note: Techniques for Using Non-Photorealistic Rendering in the GigaMesh Software Framework


When creating 3D models of Jomon pottery, I usually use the GigaMesh Software Framework to flatten the image so that the patterns can be observed at a glance. When using non-photorealistic rendering for these flattened images, I found that adding coloring made them more visible.


縄文土器3Dモデルを作成する時は、ほとんどの場合GigaMesh Software Frameworkで平面展開して、文様を一覧的に観察できるようにしています。この展開画像としてNon-Photorealistic Renderingを使う場合、彩色することでより見やすくできることがわかりました。

この記事は2026.01.30記事「浅鉢(成田市大原野貝塚)観察記録3Dモデル」の続きです。

1 GigaMesh Software FrameworkによるNon-Photorealistic Rendering表現


GigaMesh Software Frameworkへの土器3Dモデルのインポート


GigaMesh Software Frameworkでの展開(Solid)


GigaMesh Software Frameworkでの展開(Non-Photorealistic Rendering)

線分成分だけを彩色(ここでは赤色)し、他の成分は除去しました。

2 表現工夫


Solid画像


Non-Photorealistic Rendering画像


Solid画像とNon-Photorealistic Rendering画像の乗算ミックス画像

Solid画像とNon-Photorealistic Rendering画像の乗算ミックス画像を作成すると、文様の様子が一段と強調され、判りやすくなります。

3 メモ

Non-Photorealistic Rendering画像は世間一般では漫画に使ったり、キャラクター表現に使ったりなど、正確性・写実性から退化させるための用途で使われています。しかし、GigaMesh Software Frameworkでは正反対に、粘土板の象形文字とか土器の文様分析など表面の細かいディテールを可視化する手法として用いられています。今後縄文土器文様や縄文施文のディテール分析に有効なツールとして使っていくことにします。


人面付土器(我孫子市下ヶ戸貝塚)観察記録3Dモデル

 3D Observation Record Model of Pottery with a Human Face (Sageto Shell Mound, Abiko City)


I created a 3D model of the observation record of the pottery with a human face, which is currently on display at the Chiba City Archaeological Research Center's special exhibition, "The Mysterious Late Jomon Period." By tweaking the 3D model image, I was able to reveal details of the human face that were unclear at the exhibition.


千葉市埋蔵文化財調査センター開催中の特別展「謎多き縄文晩期」で展示されている人面付土器の観察記録3Dモデルを作成しました。3Dモデル画像を工夫することにより、会場では判然としなかった人面の子細が判るようになりました。

1 人面付土器(我孫子市下ヶ戸貝塚)観察記録3Dモデル

人面付土器(我孫子市下ヶ戸貝塚)観察記録3Dモデル

撮影場所:千葉市埋蔵文化財調査センター 令和7年度特別展「謎多き縄文晩期」

撮影月日:2026.01.24


展示の様子

ガラスショーケース越し撮影

3DF Zephyr v8.038で生成 processing 83 images


3Dモデルの動画


3Dモデルの画像(テクスチャ有り)


3Dモデルの画像(テクスチャ無し)


3Dモデルの画像(テクスチャ有りと無しのハードライトミックス)

2 パンフレット説明

「人面付土器は土器の器体に人面が表現された土器を指します。縄文時代中期以降の東日本にみられ、注口土器などの特殊な形態の土器に付加されることが多くみられます。」

3 メモ

展示会場では遺物が小さいこともあり、人面の様子をつぶさに観察することが苦痛でした。(ただし、これは高齢の自分だけの肉体的特性で、一般観覧者はつぶさに観察できているのかもしれません。)

そこで、上記3Dモデルの画像(テクスチャ有りと無しのハードライトミックス)をつくると、遺物の観察が詳しくできました。

さらに参考として、3Dモデルを高さによって色グラデーションを塗ってみました。同じように3Dモデルの姿をよく観察することができます。


高さによる色グラデーション塗色(viridis)


高さによる色グラデーション塗色(cubehelix)