2026年2月24日火曜日

考古学切手 タンバリの岩絵 カザフスタン発行

 Archaeological Stamps: Tambari Rock Art, Kazakhstan


I enjoyed the Tambari rock art stamps issued by Kazakhstan. Two stamps were issued just before the site was registered as a World Heritage Site, and one stamp commemorating the 20th anniversary of the site's registration. The striking image depicts a sun god with a cluster of dots on his head and dots and lines surrounding it, representing radiation.


カザフスタン発行のタンバリの岩絵切手を楽しみました。世界遺産登録直前の切手2種と登録20周年記念切手1種。頭に点が密集し、周辺に点や線で放射を表現する太陽神が印象的です。

1 タンバリの岩絵 カザフスタン発行


タンバリの岩絵 カザフスタン発行

岩絵白抜きデザイン

2024年発行

UNESCO世界遺産20周年記念

額面500テンゲ

青銅器時代(約3000年前)からの岩絵

2 タンバリの岩絵 カザフスタン発行


タンバリの岩絵 カザフスタン発行

岩絵実写デザイン

2003年発行

額面30

大きく湾曲した角のある山羊と擬人化された太陽神

3 タンバリの岩絵 カザフスタン発行


タンバリの岩絵 カザフスタン発行

岩絵実写デザイン

2003年発行

額面25

山羊が重ねて描画


タンバリ岩絵群は5000点を越える岩絵群で、古いものは紀元前14世紀後半ごろのものと考えられていて、露天の岩面に残されています。動物や人物像のほか、神格化された太陽の顔がいくつも描かれていて、その太陽像の芸術性は高く評価されています。2004年にタンバリの考古的景観の岩絵群(Petroglyphs of the Archaeological Landscape of Tanbaly)として世界遺産に登録されました。(Wikipediaによる)


打ち割られた石材と敲石・台石(袖ヶ浦市上宮田台遺跡)観察記録3Dモデル

 3D Observation Record Model of Broken Stone, Hammerstone, and Base Stone (Kamimiyatadai Site, Sodegaura City)


I created a 3D model of the observation record of the stone exhibited at the Chiba City Archaeological Research Center's special exhibition, "The Mysterious Late Jomon Period."

Chiba is known as a prefecture without stones. Around the end of the Late Jomon period, a geological outcrop containing large pebbles was discovered, and its use began. However, due to the collapse of the distribution network, these stones were not distributed. This is the context in which these stones are exhibited.


千葉市埋蔵文化財調査センターで開催中の特別展「謎多き縄文晩期」で展示されている石材の観察記録3Dモデルをつくりました。

石なし県といわれる千葉で、縄文時代晩期末頃、大きな礫を含む地層露頭が発見されて利用が始まったけれでも、ネットワーク崩壊により流通しなかったという文脈で、この石材が展示されています。

1 打ち割られた石材と敲石・台石(袖ヶ浦市上宮田台遺跡)観察記録3Dモデル

打ち割られた石材と敲石・台石(袖ヶ浦市上宮田台遺跡)観察記録3Dモデル

撮影場所:千葉市埋蔵文化財調査センター 令和7年度特別展「謎多き縄文晩期」

撮影月日:2026.02.12


展示の様子

ガラスショーケース越し撮影

3DF Zephyr v8.038で生成 processing 180 images


3Dモデルの動画


3Dモデルの画像(テクスチャ有り)


3Dモデルの画像(テクスチャ無し)


3Dモデルの画像(テクスチャ有りと無しのハードライトミックス)

2 展示の文脈


パンフレット説明

石なし県といわれる千葉で、君津・市原地域に分布する上総層群万田野層には大きな礫を含む層があります。縄文時代晩期末頃この露頭が発見されて利用が始まったけれでも、当時ネットワーク崩壊により流通しなかったという説明の中で、この石材が展示されています。


土器集中ゾーンの様子

 The pottery concentration zone


I observed the prominent pottery concentration zone in the shell layer on the northern slope of the Ariyoshikita Shell Mound using on-site photographs and a plan distribution map.

Many of the pottery fragments had convex undersides, indicating that they had not been transported by flowing water but had instead slid along the stratum.


有吉北貝塚北斜面貝層に発達する顕著な土器集中ゾーンの様子を現場写真と平面分布図で観察しました。

土器片の多くが下側に凸形になっていて、流水中で運ばれたものではなく、滑って移動してきたものであることが判りました。

1 土器集中ゾーンの様子


土器集中ゾーンの様子

2 資料


土器集中ゾーン平面分布図(発掘調査報告書から作成)

グリッドは2m×2m


発掘現場写真(発掘調査報告書から引用、Photoshopでカラー化)


発掘現場写真(発掘調査報告書から引用、Photoshopでカラー化)


発掘現場写真(発掘調査報告書から引用、Photoshopでカラー化)


発掘現場写真(発掘調査報告書から引用、Photoshopでカラー化)


発掘現場写真(発掘調査報告書から引用、Photoshopでカラー化)


発掘現場写真(発掘調査報告書から引用、Photoshopでカラー化)


発掘現場写真(発掘調査報告書から引用、Photoshopでカラー化)


発掘現場写真(発掘調査報告書から引用、Photoshopでカラー化)

3 観察メモ


観察メモ

3-1 土器の多くが下側に凸形になっています

→斜面を滑って移動してきたものであると考えます。

→流水中で運ばれたものではないと考えます。

→もし、流水で運ばれたなら、土器片の多くは上側に凸形で堆積します。

→詳細な移動メカニズムは不明ですが、降雨時に土器片間の小粒子(土砂や貝殻)が取り除かれたり、地面が滑りやすくなったり、流水に流されて移動したりなどの要因が働き、土器辺が移動したと考えます。流水中に完全に飲み込まれて移動する状況がメインではないけれど、大雨の時が土器片が移動するメインの状況であったと考えます。

3-2 上流(左)ほど大形で上側凸形の割合が多くなっています。

→これから、土器破壊場所が上流方向にあることがわかります。

3-3 分布が連続する特定平面(地形面)に限定されます。

→事象の発生を特定時間断面における限定事象として確認できます。

→土器集中ゾーンは上下貝層とは見かけ上、独立した事象として捉えることができます。

4 考察

土器集中ゾーンの3D空間位置が当時の特定地形面に対応していることが確認できました。

従って、土器集中ゾーンを貝層断面図にプロットすれば、それとの上下関係から貝層分層対比が可能になります。



2026年2月23日月曜日

貝層対比指標としての土器集中ゾーン

 Pottery Concentration Zones as Indicators for Shell Layer Correlation


Several pottery concentration zones exist in the shell layers on the northern slope of the Ariyoshikita Shell Mound. Each pottery concentration zone is thought to represent a geological event that occurred at a specific time cross-section. Therefore, I believe that pottery concentration zones can be used as an indicator for correlating shell layers between cross-sections, and I am attempting to do so.


有吉北貝塚北斜面貝層には複数の土器集中ゾーンが存在しています。1つの土器集中ゾーンは特定時間断面で生起した地学事象と考えられます。そこで、土器集中ゾーンを指標に断面間の貝層分層対比ができると考え、チャレンジしてみます。

この記事は2026.02.15記事「貝層対比の指標検討」のつづきです。

1 土器集中ゾーンによる貝層対比について

11断面を模式断面として10断面、11断面、30断面(剥ぎ取り断面)、12断面の貝層区分対比作業は合理的に進みました。その成果を9断面~5断面まで構造的な類似性から投影的に対比してきました。しかし、11断面から離れるに従い、合理性が徐々に失われ、7断面あたりから対比結果の正統性を自分に対して強弁できなくなりました。

いろいろと考えましたが、「下手な考え休むに似たり」状況に苦しみました。

そこで、打開策として、11断面との連続性による作業を一旦やめて、ガリー流路勾配が急になる6断面~2断面付近を対象に土器集中ゾーンを指標に全く新しい考えによる貝層分層対比作業にチャレンジしてみることにします。

2 北斜面貝層の土器集中ゾーン


土器分布YZ断面オルソ投影と土器集中ゾーン


土器分布(最近隣距離0.1m以内のもの)YZ断面オルソ投影と土器集中ゾーン

土器分布全体でも、土器集中域分布(最近隣距離0.1m以内のものだけ抽出)でもYZ断面オルソ投影でみると2層から3層の土器集中ゾーンが浮かび上がります。実際に3D空間で観察しても、土器集中ゾーンがパイプ状に連続しているように観察できる部分が多くなっています。

土器集中ゾーンがミニ土石流のような流水による事象であるならば、これを指標に貝層分層を対比できる可能性があります。

3 発掘調査報告書掲載土器集中ゾーンのデータ

発掘調査報告書には一つの土器集中ゾーンについて、土器堆積状況のスケッチと土器破片と復元土器との関係についてのデータがあります。このデータから土器集中ゾーンが生起した地学事象の想定と、その時期の想定ができる可能性があるので、チャレンジすることにします。


土器集中ゾーンのデータ(発掘調査報告書から引用)


土器集中ゾーンの土器分布(発掘調査報告書から作成)


土器分布調査が行われた土器集中ゾーン


2026年2月22日日曜日

スリランカの考古学切手

 Sri Lankan Archaeological Stamps


I enjoyed these four Sri Lankan archaeological stamps. They feature designs of an Early Paleolithic stone tool, a prehistoric animal fossil, a Late Paleolithic human skull, and barley pollen grains (magnified 3000 times). These stamps were purchased at the museum's special exhibition "Stamp Archaeology" (2021).


スリランカの考古学切手4点を楽しみました。前期旧石器時代石器、先史動物化石、後期旧石器時代人骨頭蓋、オオムギ花粉粒(3000倍図)が図案となっています。切手の博物館企画展「切手de考古学」(2021年)会場売店で購入したものです。

1 前期旧石器時代石器 スリランカ発行


前期旧石器時代石器 スリランカ発行

2005年発行

額面:5

通し番号:1/38

主題:前期旧石器時代/ミニハガルカンダ:最大で30万年前の可能性、石器は推定12万5千年前

2 先史動物化石 スリランカ発行


先史動物化石 スリランカ発行

2005年発行

額面:20

通し番号:2/38

主題:ラトゥナプラの宝石砂礫層に見られる約12万5千年前の絶滅動物/サイとカバの骨片

3 後期旧石器時代人骨頭蓋 スリランカ発行


後期旧石器時代人骨頭蓋 スリランカ発行

2005年発行

額面:25

通し番号:3/38

主題:後期石器時代/バランゴダ文化:紀元前3万〜紀元前1000年、クルウィタのバタドンバレナ洞窟+ベッランバンディ・パラッサ出土の人骨頭蓋

4 オオムギ花粉粒(3000倍図) スリランカ発行


オオムギ花粉粒(3000倍図) スリランカ発行

2005年発行

額面:30

通し番号:4/38

主題:ホートン・プレーンズの先史農耕/約1万3000年前の化石化したオオムギ花粉粒

花粉粒は約3000倍に拡大して描かれている。

5 メモ

2021年に開催された切手の博物館企画展「切手de考古学」を観覧した時に、会場売店でセット価370円で購入した考古学切手です。自分の考古学切手コレクションの最初の一つになります。

2021.07.21記事「切手de考古学



2026年2月21日土曜日

弥生時代中期 再葬墓出土の土器(市原市武士遺跡)観察記録3Dモデル

 3D Model of Observation Records of Pottery Excavated from a Reburial Tomb in the Middle Yayoi Period (Takeshi Site, Ichihara City)


I created a 3D model of the observation records of pottery excavated from a reburial tomb in the Middle Yayoi period, which is on display at the Chiba City Buried Cultural Properties Research Center's special exhibition, "The Mysterious Late Jomon Period."

The exhibit discusses the possibility that people chose to build their burial sites in areas where their ancestors lived around the end of the Late Jomon period, several hundred years ago.


千葉市埋蔵文化財調査センターで開催中の特別展「謎多き縄文晩期」で展示されている弥生時代中期 再葬墓出土土器の観察記録3Dモデルをつくりました。

展示では、数百年前の縄文時代晩期末葉頃に祖先が住んでいた場所を選んで、墓所をつくった可能性を論じています。

1 弥生時代中期 再葬墓出土の土器(市原市武士遺跡)観察記録3Dモデル

弥生時代中期 再葬墓出土の土器(市原市武士遺跡)観察記録3Dモデル

撮影場所:千葉市埋蔵文化財調査センター 令和7年度特別展「謎多き縄文晩期」

撮影月日:2026.02.12


展示の様子

ガラスショーケース越し撮影

3DF Zephyr v8.038で生成 processing 145 images


3Dモデルの動画


3Dモデルの画像(テクスチャ有り)


3Dモデルの画像(テクスチャ無し)


3Dモデルの画像(テクスチャ有りと無しのオーバーレイミックス)

2 展示の文脈


再葬墓遺跡との重複(パンフレットから引用)

縄文時代晩期末葉~弥生時代前期の遺跡と弥生時代中期再葬墓遺跡が重複することから、数百年前の祖先が暮らした場所を墓所とした選んだ可能性について論じています。

3 メモ

長頸部に縦長突起があります。離れた同じ場所に縦長凹みも見られます。おそらく長頸部に何かを括りつける時の紐の留具のようなものだと空想します。この突起より上の長頸文様はかすれて消えかかっているので、その部分に布などの何かを巻いていたのだと思います。壺内部の骨が出てこないように、布で蓋をしていたとか、飾りを付けていたのかもしれません。


2026年2月17日火曜日

考古学切手 把手付土器破片

 Archaeological Stamp: Pottery Fragment with Handle


A pottery fragment with handle stamp from a set of five archaeological stamps issued by Jamaica caught my eye and I was fascinated. It looks exactly like the double-eye (double-ring) handle found on Jomon pottery.


ジャマイカ発行考古学切手5点セットの中の把手付土器破片切手に目が留まり、釘付けになってしまいました。縄文土器の双眼(双環)把手と瓜二つです。

1 把手付土器破片 ジャマイカ発行


把手付土器破片 ジャマイカ発行

1979年

額面50セント

アラワク族の貯蔵用壺の破片

AD300年頃

【感想】

把手付土器破片に目が留まり、釘付けになり、考え込んでしまいました。縄文土器の双眼(双環)把手と瓜二つです。


縄文中期中葉 加曽利貝塚出土 中峠0地点型深鉢の双眼把手

この縄文土器の双眼把手の下部にあるギザギザまでジャマイカ土器と似ています。

ジャマイカの土器にある双眼把手下部のギザギザは、そこに手を当てて土器を持ち上げる際の滑り止めであると考えます。双眼把手自体には把手実用性は無かったと、強度面から、想像します。

2 調理用土器 ジャマイカ発行


調理用土器 ジャマイカ発行

1979年

額面20セント

アラワク族の調理用土器

AD300年頃

3 供膳用舟形容器 ジャマイカ発行


供膳用舟形容器 ジャマイカ発行

1979年

額面25セント

アラワク族の供膳用舟形容器(serving boat)

AD300年頃

4 石器 ジャマイカ発行


石器 ジャマイカ発行

1979年

額面10セント

アラワク族の石器

AD500年頃

5 砥石 ジャマイカ発行


砥石 ジャマイカ発行

1979年

額面5セント

アラワク族の砥石

BC400年頃


弥生時代前期 双口土器(富岡市上高田社宮子原遺跡)観察記録3Dモデル

 3D Model of Observation Records for Early Yayoi Period Double-Mouthed Pottery (Kamitakata-Shakuzihara Site, Tomioka City)


I created a 3D model of the observation records for the Early Yayoi period double-mouted pottery, which is on display at the Chiba City Archaeological Research Center's special exhibition "The Mysterious Late Jomon Period." While I've seen double-mouted pottery from the Middle and Late Jomon periods, this was my first time observing one from the Yayoi period.


千葉市埋蔵文化財調査センターで開催中の特別展「謎多き縄文晩期」で展示されている弥生時代前期 双口土器の観察記録3Dモデルをつくりました。縄文中期・後期の双口土器を見たことがありますが、弥生時代のものははじめて観察しました。

1 弥生時代前期 双口土器(富岡市上高田社宮子原遺跡)観察記録3Dモデル

弥生時代前期 双口土器(富岡市上高田社宮子原遺跡)観察記録3Dモデル

撮影場所:千葉市埋蔵文化財調査センター 令和7年度特別展「謎多き縄文晩期」

撮影月日:2026.02.12


展示の様子

ガラスショーケース越し撮影

3DF Zephyr v8.038で生成 processing 170 images


3Dモデル動画


3Dモデル画像(テクスチャ有り)


3Dモデル画像(テクスチャ無し)


3Dモデル画像(テクスチャ有りと無しのリニアライトミックス)

2 メモ

2-1 はじめての弥生時代前期双口土器観覧

これまで、縄文中期・後期の双口土器を見たことがありますが、弥生時代のものははじめて観察しました。

縄文時代の双口土器が弥生時代前期まで伝わって利用されていたと捉えます。

縄文時代双口土器の3Dモデルは次の2点について作成したことがあります。

2019年12月23日記事「縄文中期後半双口土器(茅野市一ノ瀬遺跡) 観察記録3Dモデル

2020年11月11日記事「双口土器(芝山町小池台遺跡)の3Dモデルと観察

これらの双口土器3Dモデル作成の時には、次のような思考を楽しみました。

「・二つの集団が何かの都合で密接に協力する関係を結ぶ必要が生まれた、あるいは統合することになった、その時の団結式祭祀で統合の象徴を演出するためにこの土器がつくられ使われた。契りをむすぶ杯ならぬ、契りを結ぶ土器であったと想像します。」

「・二つの口が胴部でつながっているデザインは本来異質な人集団が繋がったことを象徴していると想像します。

・例えば、二つの集団(二つの家族)が同じ場所に新たに住むことになった時、双口土器を作って、片方の口から飲食物液体を入れ、別の口から出して食することによって、二つの集団が相手が無くてはならない存在であることを、お互いに認め合う儀式に使ったと空想します。

・あるいは土地(ドングリ採集権、狩猟権、漁業権など)で争っていた2つの集団が和解するときの儀式に使ったのかもしれません。」

弥生時代前期双口土器の祭祀的役割もこのような2集団の契りに関連しているものと想像します。

2-2 文様

展示では双口土器の色が黒く、ショーケース越しに文様を確認することができませんでした。

そこで、3Dモデル画像をPhotoshopで調整して文様を見やすくし、さらに凹線をなぞってみました。


文様を見やすくした画像


凹線ををなぞった画像

一つに合体している胴部にはそれを一周する波打った複数凹線がメインに描かれています。また別れた2つの胴部も、残った部分から同じように波打った複数凹線が描かれているようです。

この土器が結婚式など二つの集団が契りを結ぶ儀式の道具であるかもしれないという先入観があるためか、この複数平行凹線から「水引」を連想してしまいました。大陸で生まれた水引文様が弥生時代前期に本邦へ伝わったのかもしれないという想像を楽しみました。


2026年2月15日日曜日

貝層対比の指標検討

 Examining Indicators for Shell Layer Correlation


I conducted a preliminary 3D spatial analysis of the shell layers on the northern slope of the Ariyoshikita Shell Mound, examining the relationship between the prominent pottery concentration zones and cross-sections. By skewering the cross-sections, it appears possible to correlate specific strata.


有吉北貝塚北斜面貝層について、帯状に分布する顕著な土器集中域と断面図との関係を3D空間で予察的に眺めてみました。断面図を串刺しのようにして、特定分層について対比できそうです。

1 土器分布と断面図の関係


土器分布と断面図の関係

2 土器集中の帯状分布と断面図の関係


土器集中の帯状分布と断面図の関係

3 断面貝層区分の対比指標検討

断面6付近から上流側の断面ではガリー流路本流の勾配が急になり、堆積層が貧弱となります。これまでガリー本流堆積層との関係で斜面貝層の断面間対比をおこなってきましたが、それが困難になっています。

そのため、どのような指標で貝層区分の断面間対比をしたらよいか、様々な検討を試行錯誤的に行っています。

その一つに帯状に分布する土器集中域を指標に、対応する貝層分層を対比することを試みてみることにします。土器集中域は土器型式の幅が狭く特定時期のガリー流路地形を指標していると想定できます。つまり、土器集中域を含む貝層は同一時期に形成された貝層であると考えられます。

データとして、全土器データ(遺物台帳・遺物分布図由来データ)と土器型式別土器データ(発掘調査報告書掲載グラフ由来)があります。

この記事ではまず、全土器データと断面との関係を予察してみました。

断面6から断面2までの5つの断面の貝層区分を串刺しのようにして、特定分層について対比ができそうです。


2026年2月14日土曜日

考古学切手 人面付土器

 Archaeological Stamps: Pottery with Human Face


I searched through my archaeological stamp collection for archaeological stamps depicting pottery with human face and found three.

All of the pottery dates to the pre-Columbian period in South America. The countries where the pottery was excavated and the stamps were issued are all different.


人面付土器が描かれている考古学切手をマイ考古学切手コレクションの中で探して、3点見つかりました。

土器はいずれも南米の先コロンブス期のものです。土器出土国と切手発行国が全て異なります。

1 擬人化された土器 パラグアイ発行


擬人化された土器 パラグアイ発行

1967年発行

国家叙事詩(パラグアイ戦争)100周年

1968年メキシコ・オリンピック (OLIMPIADAS MEXICO 68) と、メキシコの先コロンブス期美術

メキシコのワステカ文化 (CULTURA HUASTECA) による「彩文土器 (VASIJA POLICROMA)」

額面 0.50グアラニー

背後の細棒が注口

2 アヒル形の水差し キューバ発行


アヒル形の水差し キューバ発行

1986年発行

チリ古代文化のハッロ・パト(アヒル形の水差し)とプカラ・デ・キトール遺跡の描画

チリ北部のディアギタ文化(西暦1300年〜1470年頃)を代表する土器

ラテンアメリカ各国の先コロンブス期の文化を紹介する連刷切手の一部

3 アルゼンチン古代の土器 カンボジア発行


アルゼンチン古代の土器 カンボジア発行

1991年発行

アルゼンチンのカタマルカ地方で見つかった「Bareales型」と呼ばれる古代の土器(Verre. Type Bareales. Catamarca)。

アルゼンチンのブエノスアイレスで開催された「ESPAMER 91」切手展関連発行

額面5リエル

4 感想

闇雲に収集しているマイ考古学切手コレクションを探したところ、人面付土器が描かれる切手3点が見つかりました。いずれも南米の先コロンブス期のものです。切手に限らず、日本以外の人面付土器画像を見た記憶は南米以外にありません。原始古代の地球世界で、人面付土器は偏在しているのでしょうか。それとも一般的に存在しているけれども、自分が知らないだけなのでしょうか。その辺の事情は判っていません。

日本切手で人面付土器を描いたものはないようです。

なお描かれた土器の出土国と切手発行国が全部違うのも、おもしろいことです。

上記3点以外に、ギリシャ切手で土器に人体を描いたものが幾つかあるのですが、人面という趣旨と異なるので省略しました。