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2021年12月23日木曜日

旧石器時代洞窟壁画 スペイン切手 その4

  Paleolithic cave painting Spanish stamp Part 4


Of the 10 types of Spanish Paleolithic cave painting stamps (issued in March 1967), we observed mural paintings depicting wild cows, left hands and plants. I was surprised that the plants (probably food) were drawn.


スペインの旧石器時代洞窟壁画切手10種(1967年3月発行)のうち、これまで6種を観察しました。この記事では残り4種を観察します。


スペイン切手 旧石器時代壁画 アルタミラ洞窟

1.20ペセタ CVA ALTAMIRA (SANTANDER)

うずくまった野牛の絵。すばらしい表現です。このような高度表現技術を旧石器時代人がどのようにして身につけることができたのか、知りたくなります。


スペイン切手 旧石器時代壁画 コバランス洞窟

2.50ペセタ CVA COVALANAS (SANTANDER)

シカの絵であるようです。


スペイン切手 旧石器時代壁画 エルカスティーヨ洞窟

1.50ペセタ CVA EL CASTILLO (SANTANDER)

左手の輪郭を塗料を吹いて描いています。同じ方法で描いた左手は全世界の壁画で見られるようです。


参考 国連切手 アルゼンチンの世界遺産リオ・ビントゥラスのクエバ・デ・ラス・マノス


スペイン切手 旧石器時代壁画 ラシーラ洞窟

1ペセタ CVA LA SILLA (BADAJOZ)

この壁画の意味は最初判りませんでしたが、有用植物を描いているらしいと想像するようになりました。webを調べると北米アナサジ遺跡に類似の壁画があり、植物と説明されていることからの類推です。3種の植物が描かれていて、それは樹木ではなく、草本であると推測します。上左と下のモノは下部に三角があります。これはこの植物を抜いたときの根を表現してるのではないかと想像します。上左は根の部分が塗りつぶされていないのでその部分を食べるのかもしれません。下の植物は塗りつぶされていない枝と実(?)が1つあり、それが食べる実かもしれません。旧石器時代壁画に食料になっている植物(草)が描かれているとすれば、自分にとっては初めての情報であり、驚くべきことです。

日本列島の旧石器時代遺跡、縄文時代遺跡に壁画がどの程度あるのか調べたくなります。これまでの2年ほどの学習で壁画を見かけた記憶をほとんど思い出せません。壁画がどの程度あるのか、あるとすれば何が描かれているのか、知りたくなります。


2021年12月21日火曜日

旧石器時代洞窟壁画 スペイン切手 その3

 Paleolithic cave painting Spanish stamp Part 3


Of the 10 types of Spanish Paleolithic cave painting stamps (issued in March 1967), I observed a mural painting that killed a person with a bow and arrow.


スペインの旧石器時代洞窟壁画切手10種(1967年3月発行)のうち、弓矢が出てくる不思議で不気味な壁画2種を観察しました。


スペイン切手 旧石器時代壁画 サルタドーラ洞窟

2ペセタ CVA SARTADORA (CASTELLON)

よく見ると恐ろしい壁画であることが浮かび上がってきます。冠状の飾りを頭に付け、(おそらく)立派なペニスケースを付けた人物が大股で去ろうとしています。体には5本の矢が刺さり、足の矢は貫通しています。男のリーダーとかシャーマンとか社会的地位のある人物を弓矢で成敗している図柄です。この壁画がどのような状況を表現しているのか色々な仮説が浮かび上がります。1 敵対する相手集団のリーダーを射撃して、逃走させている勝利の様子。2 シャーマンが体に矢を付けて受傷しているような姿になり、苦しむ様子を踊り、自分たち集団の強さを確認している祭祀の様子。3 リーダーが体中に矢を受けても相手集団に襲いかかろうとしている勇敢な姿の様子。


再掲 スペイン切手 旧石器時代洞窟壁画 モレーラ洞窟

40センチモ CVA MORELLA (CASTELLON)

狩りの道具である弓矢が集団間の争い(戦闘)に使われています。

2021.12.13記事「旧石器時代洞窟壁画 スペイン切手


スペイン切手 旧石器時代洞窟壁画 シングル洞窟

3.50ペセタ

CVA CINGLE (CASTELLON)

5人が片手に弓を片手に矢の束を持って、集団行進(走)しています。この図柄を見た最初の印象は狩りに関する踊りであるというものでした。しかし、弓矢を集団間の戦闘にも使っている社会であることがわかると、この図柄から、別の印象が浮かびます。5人の人物が武器を持ち統制されて移動している様子は、敵対集団にたいして戦闘能力を有していることを表現しているのだと考えることができます。動物を狩る踊りではなく、戦闘を鼓舞する踊りのように見えてきます。

なお、4人の足の間にはブラブラしたものがありますから男ですが、1人にはそれがありません。女性狩人(戦闘員)かも知れません。


2021年12月20日月曜日

旧石器時代洞窟壁画 スペイン切手 その2

 Paleolithic cave painting Spanish stamp Part 2


Of the 10 types of Spanish Paleolithic cave painting stamps (issued in March 1967), I enjoyed 3 types of hunting landscape murals using bows and arrows.


2021.12.13記事「旧石器時代洞窟壁画 スペイン切手」の続きです。

スペインの旧石器時代洞窟壁画切手10種(1967年3月発行)のうち、弓矢をつかった狩り風景壁画3種を楽しみました。


スペイン切手 旧石器時代洞窟壁画 レミヒア洞窟

4ペセタ CVA REMIGIA (CASTELLON)

カモシカを弓矢で3人が狩っています。2人は弓で矢を射っているところです。一番大きな人は弓と矢の束を一緒に持っています。右の1人は弓を腰につけて、狩場に馳せ参じています。カモシカにはすでに矢が刺さっています。3人の人は又にぶら下がっているモノがありますから男であることがわかります。大きく描かれた男が父親、小さく描かれた男が息子かもしれません。


スペイン切手 旧石器時代洞窟壁画 カバージョの洞窟

6ペセタ CVA DE LOS CABALLOS (CASTELLON)

大きな角のあるオスシカ1頭と多数のメスシカ、コジカの群れを4人が弓矢で狩っています。矢の束が足元に置いてあります。4頭のメスシカには既に矢が刺さっています。一番上の人が大きく描かれていますので、狩りチームのリーダーのようです。


スペイン切手 旧石器時代洞窟壁画 レミヒア洞窟

50センチモ CVA REMIGIA (CASTELLON)

3人が弓矢を手にイノシシを追っています。左端の人は弓矢を手にイノシシから逃げています。イノシシ狩り接近戦の緊迫した様子が描かれています。イノシシには既に矢が3本ほど刺さっています。一番上の人が一番大きく描かれていて、狩りのリーダーのようです。全力でイノシシを追う様子が水平にまで開いた両足で表現されています。リーダーの両足には2種のアンクレットが付いています。



2021年12月13日月曜日

旧石器時代洞窟壁画 スペイン切手

 旧石器時代洞窟壁画 スペイン切手

Paleolithic cave painting  Spanish stamp


As a hobby, I got 10 kinds of Spanish Paleolithic cave painting stamps (issued in March 1967) in "Collecting Archaeological Stamps of the World".

The Morella cave painting depicts a battle between groups with a bow and arrow as a weapon. For the first time, I learned about the Paleolithic conflict.


趣味としての「世界の考古学切手収集」の中でスペインの旧石器時代洞窟壁画切手10種(1967年3月発行)を入手しました。購入金額は10種でなんと¥130-です。考古学趣味の楽しみの大きさに釣り合わない、驚くほどの廉価です。


壁画10種のweb購入画面

10種にはアルタミラ洞窟を含めて、スペイン各地9洞窟の旧石器時代壁画が含まれています。

10種全部をこの記事で一挙に紹介しようとしたのですが、画像処理している中で突然、壁画価値の大きさに気が付きました。そこで1点づつじっくり鑑賞・思考していきたいとおもいます。


スペイン切手 旧石器時代洞窟壁画 モレーラ洞窟

40センチモ CVA MORELLA (CASTELLON)

この壁画を見た最初の印象は5人が弓を持って乱舞している様子だと思いました。しかし、よく見るとなんと矢が刺さった人物が2人いて、別の2人には今にも飛んできた矢が刺さりそうです。左の2人と右の3人が弓矢で戦っている様子を表現しています。生死を賭けた争いが壁画のテーマとなっています。狩場をめぐる2集団の縄張り争いでしょうか。


モレーラ洞窟壁画の解釈

負傷しつつもC・D・EがBを取り囲み一斉に矢を射っています。縄張りに侵入した外敵集団A・Bを我がC・D・E集団が負傷にもめげないで勇敢に立ち向かい撃退しつつある壁画だと想像します。

旧石器時代人の武器を使った集団的戦いを壁画にみるとはこれまで思ってもみないことでした。

この壁画に対する専門家の見解を知りたいものです。


モレーラ洞窟の場所 Google map画面引用