Ariyoshikita Shell Mound North Slope Shell Layer Zone Division and Relic Movement (Impression Diagram)
I have compiled an impression diagram of the distribution of relics in the Ariyoshikita Shell Mound North Slope Shell Layer, showing the zone division by function and the movement of relics. These impressions are based on the examination of the distribution of relics in the north slope shell layer over the past few years. I will use these impressions (problem awareness) as a springboard to accelerate my learning.
有吉北貝塚北斜面貝層の遺物分布について、機能によるゾーン区分と遺物移動の様子を感想図としてまとめて見ました。過去数年間の北斜面貝層遺物分布検討に基づく感想です。この感想(問題意識)を踏み台にして学習を加速することにします。
1 有吉北貝塚北斜面貝層のゾーン区分と遺物移動の様子(感想図)
有吉北貝塚北斜面貝層のゾーン区分と遺物移動の様子(感想図)
有吉北貝塚北斜面貝層のゾーン区分と遺物移動の様子(感想図)
2 メモ
2-1 4ゾーン区分
ガリー侵食で形成された急斜面に遺物が投棄、埋納され、人骨が埋葬されたと考えられます。急斜面ですから、遺物は重力と流水の営力で下流に移動します。急斜面における投棄・埋納・埋葬が行われたゾーンを3つに区分しました。
投棄・埋納・埋葬された遺物は間欠的に発生する流水(イメージ:年に1~2回、あるいは数年に1回の大雨で生じる強いガリー水流)で下流にガリー流路に沿って移動します。この流路空間を独立した4番目のゾーンとして考えます。
谷頭ゾーンで投棄された土器片がガリー流路の最下流まで運ばれていることは既に確認してあります。
2-2 谷頭ゾーン
ガリー流路谷頭部に位置していて、遺物投棄・遺物埋納・人骨埋葬が活発に行われ、遺物出土量が特段に多いゾーンです。
2-3 中流ゾーン
尾根によりガリー流路が狭窄した部分の直下域で、遺物投棄量は少なく、埋納や埋葬は顕著ではありません。北斜面貝層ではあまり利用されていないゾーンです。そのため中流ゾーン地先のガリー流路空間では遺物出土量が減少します。
2-4 下流ゾーン
遺物の投棄、埋納が行われていますが、人骨埋葬はほとんど観察できません(散乱人骨出土が低調)。
下流ゾーンには急斜面だけでなく、平坦面が存在していた時期があり、儀礼空間として使われていた可能性が濃厚です。(上流から流されてきたのでなく、この場に埋納されたと想定できる)イモガイ製腰飾などが出土しています。
2-5 ガリー流路ゾーン
間欠的水流により上流から運ばれてきた遺物が出土します。有吉北貝塚出土の最大級土器294番(加曽利EⅡ式土器土器)は谷頭ゾーンから流路ゾーン最下流まで連続的に分布します。また、ガリー流路ゾーンの下流部では、古い土器が出土する層位の方が新土器が出土する層位より上位に位置していて、見かけ上、逆転現象を呈します。これは、時間の経過のなかで、谷頭ゾーンの浸食により古い土器片が流され、下流で新しい土器片堆積層の上に堆積した結果であり、ガリー流路縦断形が平滑化しているなかで生まれた現象であると理解できます。
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