Technical memo: A tricky but effective way to create a 3D model from a small number of photos
It would be very meaningful if a few photos of a lost feature remained and a 3D model could be made from them. In such a situation, I discovered a tricky but effective method, so I made a note of it.
失われた地物の写真が数枚残存していて、それから3Dモデルができれば、とても意義のあることです。そのような状況で、姑息で有効な方法を発見したのでメモしました。
フォトグラメトリで3Dモデルをつくる場合、できるだけ多数写真を四周から撮影することが基本となります。しかし、既に失われた地物について、3Dモデルをつくりたいことがあります。そんな場合、過去撮影写真がたまたま数枚ある場合、3Dモデルができる可能性があります。数枚の写真から、もし3Dモデルができれば、それはとても意義のあることです。そのような状況で3Dモデルを作成して、姑息でしかし有効な方法を見つけましたので、メモしておきます。
1 人形塚古墳発掘時空中写真3枚から作成した3Dモデル
1-1 使用写真
人形塚古墳発掘時空中写真3枚
千葉県教育委員会所蔵(申請により使用許可済)
1-2 勘違いで3枚写真と内1枚を重複して合計4枚写真を使用した3Dモデル
勘違いで3枚写真と内1枚を重複して合計4枚写真を使用した3Dモデル(画像)
フォトグラメトリソフト3DF Zephyr Liteにより4枚写真による通常操作(垂直写真仕様)で生成した3Dモデル
造形破綻(極端な突起など)がありますが、全体では何かそれなりの3Dモデルになっています。
1-3 3枚写真使用による3Dモデル
フォトグラメトリソフト3DF Zephyr Liteにより3枚写真による通常操作(垂直写真仕様)で生成した3Dモデル(画像)
勘違いを修正して、3枚だけの写真で3Dモデルをつくりました。極端な造形破綻があり、とても人前に示せるレベルではありません。
この結果から、勘違いで生まれた重複写真が3Dモデル造形で効果ありと感じました。そこで、次に3枚写真全部を重複させて6枚写真でのフォトグラメトリを試してみました。
1-4 3枚写真と重複3枚合計6枚使用による3Dモデル
フォトグラメトリソフト3DF Zephyr Liteにより6枚写真による通常操作(垂直写真仕様)で生成した3Dモデル(画像)
極端な造形破綻が無くなっています。見かけは地物の立体性を矛盾なく観察できます。撮影写真を増やすのではなく、同じ写真を重複利用することによってフォトグラメトリ造形機能を強化できることが判明しました。
自分にとっての私的小発見です。おそらく低密度点群作成時のランダム性に起因して、ソフトが別写真だと誤判断しているのだと思います。厳密に言えば一種のバグかもしれません。しかしバグかどうかの議論はさておき、何はともあれ、3枚の写真から、造形破綻が感じられない3Dモデルが出来たことは大いに喜ぶべきことです。38年前撮影で残された貴重な3枚の写真から3Dモデルができたのですから。
2 メモ
2-1 他事例による効果検証
他事例数件で、写真重複を行ったところ全てで3Dモデル造形改善が見られました。造形が乱れた3Dモデルでは写真を複製して増やすと必ず一定の効果が見られます。偶然から発見した、姑息ではありますが、貴重なノウハウになります。
2-2 小枚数写真による3Dモデルの意義
数枚とか十数枚の写真が残存する事例の場合、3Dモデルができれば、大いに意義があります。地割線空中写真の場合11枚の空中写真から、この方法により複製11枚を加えて22枚の空中写真に水増しして、とても立派な3Dモデルを造形することができました。
今回の3枚の空中写真から作成した3Dモデルはさすがに精度が悪いです。眺める程度にしか使えません。この場合は、等高線地図が存在していたので、等高線から3Dモデルを作成し、発掘時空中写真をテクスチャとして被せて、分析的3Dモデルを作成しました。
2024.11.24記事「千葉市人形塚古墳 発掘時形状3Dモデル」
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