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2019年12月19日木曜日

蛇体把手付深鉢形土器(茅野市尖石遺跡)観察記録3Dモデル

縄文土器学習 290

尖石縄文考古館に展示されているいくつかの蛇体把手付深鉢形土器のうち一つについて比較的出来のよい3Dモデルができましたので掲載します。

蛇体把手付深鉢形土器(茅野市尖石遺跡) 観察記録3Dモデル 
縄文中期前半 
長野県宝 
撮影場所:尖石縄文考古館 
撮影月日:2019.09.13 
4面ガラス張りショーケース越しに撮影 
3Dモデル写真測量ソフト 3DF Zephyr で生成 v4.523 processing 89 images

撮影写真の一例

3Dモデル

3Dモデル
ヘビの頭をよくみると小さな目が表現されています。

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補遺
webサイト「縄文記号の世界」(武居竜生先生)2018.03.21記事「第7回 縄文土器の女性記号「女性自身」」にこの土器について説明図とともに次のような記述があり、土器文様の理解を深めることができました。
この深鉢には口の部分に把手(とって)が一つあります。手前側はとぐろを巻いた蛇になっていて、反対側は女性自身と思われる造形になっています。この把手は、蛇(男性を表す記号と考えています。)と女性自身(女性)で『男性と女性が愛し合っている』ことを表していると考えます。つまり、 彼らは女性自身を土器に配置することで女性の存在そのものを表していたと考えます。
3Dモデルを上から見ると、この記述が対象とする図像を詳しくみることができます。

2019年9月17日火曜日

尖石(茅野市尖石遺跡)3Dモデル

茅野市の尖石縄文考古館を訪問した際、尖石遺跡の尖石を見学し3Dモデルを作成しました。

尖石(茅野市尖石遺跡)3Dモデル

尖石は上部にモノを研いだ跡があり、縄文時代の石斧等の研ぎ場であったと考えられています。

現場の尖石説明

戦前の尖石写真をみると現在より背が低く、土に埋まっている部分が多かったようです。

戦前の尖石写真
「尖石発掘記」(尖石縄文考古館)から引用

尖石遺跡は国の特別史跡に指定されています。

尖石遺跡説明看板

尖石縄文考古館内における眩暈をもよおすほどの多量縄文土器・土偶を観察し、長時間にわたる3Dモデル作成用撮影をした後に、野外でこの尖石を観察しました。土器・土偶に支配され狭窄した縄文意識をこの自然物をみてもみほぐし、問題意識視野を拡大することができました。

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参考

尖石3Dモデル作成画面