Distribution of pottery fragments in stripped cross section
A 3D model was used to create a preliminary study of the distribution of pottery fragments in the stripped cross-section of the shell layer on the northern slope of the Ariyoshi Kita Shell Mound. The pottery fragments are distributed near the riparian environment at the bottom of the shell layer at any time. A relationship between pottery dumping and the waterside environment is suggested.
有吉北貝塚北斜面貝層剥ぎ取り断面における土器破片分布図を3Dモデルから予察的に作成して考察しました。土器破片は、どの時期貝層もその最下部の水辺環境近くに分布しています。土器投棄と水辺環境との関連が示唆されます。
1 有吉北貝塚北斜面貝層剥ぎ取り断面土器破片分布予察図
有吉北貝塚北斜面貝層剥ぎ取り断面土器破片分布予察図
3Dモデルで確実に土器破片であることが確認できるモノは赤丸、土器破片の可能性が残るモノを青丸で表示しました。
今後千葉県立中央博物館の展示現場で双眼鏡等を使った観察を行い、精度の高い土器破片分布図を作成することにします。
2 考察
有吉北貝塚北斜面貝層剥ぎ取り断面土器破片分布予察図 考察
確認した土器破片(赤丸)を対象に考察すると、つぎのようなメモを作成することができます。
ア 土器破片は貝層最下部に集中して分布する
貝層は約30度の傾斜で重なって堆積していますが、どの時期の貝層でも土器破片出土位置はほぼその最下部です。貝層最下部はその当時のガリー水路にあたる場所です。つまり土器破片は水辺環境付近に集中していることになります。
このことから貝の投棄と土器破片投棄は全く別の原理で行われたことがわかります。土器投棄は水辺における祈願活動と関連していると推察できそうです。
また、この断面でみると、古い土器と新しい土器は水平方向に分布し、通常地層でみられる上下方向分布ではありません。
イ 土器破片はほとんが内面を上側方向にして分布している
土器破片はほとんどが内面を上側方向に、外面を下側方向にして分布しています。これは土器破片が人の手で投げられたものだからであると考えます。つまり、人が投げる時、手で持ちやすいように、土器内面を上にしてつかんで(上からみて凹に湾曲した土器をつかんで)いたからであると想像します。
土器破片の様子
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