花見川よもやま話 第15話
Illegal occupation of Hanami River riverbed is decreasing
Illegal occupation of the Hanami River riverbed has decreased significantly compared to 10 years ago. It is due to the efforts of river administrators.
花見川河川敷の不法占拠は10年前と比べて見違えるほど減ってきています。河川管理者の努力によるものです。
1 10年前の花見川河川敷不法占拠の様子
10年前のことになりますが、2013年4月11日記事「目に余る花見川河川敷不法占拠について考える」で釣り小屋や釣り桟橋の花見川河岸占拠で折角の花見の楽しさが半減したことを書きました。
その時の様子の写真を再掲します。
2013年不法占拠の様子
右岸桜並木
2013年不法占拠の様子
右岸桜並木
2013年不法占拠の様子
右岸桜並木
2013年不法耕作の様子
左岸河川敷
2011年4月1日記事「花見川中流紀行 23河川環境を損なう違法利用」では、次のようなメモを書いていますが、当時の状況を反映していると思います。
「 散歩していると、虚勢を張って居丈高な釣り小屋・桟橋を作ったり、柵を張りまわして私有を主張する耕作地・休憩小屋などがいやでも目に焼き付きます。
このような我が物顔の違法利用があるために、一般利用者が水辺に近づき難くなっています。物理的にも、心理的にも親水性が阻害されています。
一部の人々による私的水辺占有が、花見川中流の特徴となっています。
このような状況が過去から現在まで続いてきていますが、次のような社会損失が生まれ、あるいは損失発生ポテンシャルを高めています。
1 釣り人によるゴミ散乱、それを引き金とした通行人のゴミ捨て増大
2 違法工作物の放棄による粗大ゴミの発生
3 釣り餌や釣り人の残った飲食物投棄、立小便等による水質汚染
4 釣り人の火の不始末による火災発生(自然の荒廃、人家への類焼)
5 増水時の流下ゴミ大量発生と河川施設への影響(釣り小屋が流下ゴミとなる)
6 釣り針、釣り糸の放置による野鳥生息環境への悪影響
7 水鳥の休息場や採餌場の喪失という自然破壊
8 違法工作物や通路造成による竹木の伐採、水際線の改変による自然破壊
9 釣り人や見学者の水難事故の発生
10 釣り人や利用者間のトラブル発生(場所取りなど)
11 釣り人や見学者による本来の静謐環境の破壊(集団で大声で談笑するなど)
12 清掃などの社会貢献活動をしている人々の活動意欲減退(違法が野放図なら活動してもしょうがない)
13 社会の公平性公正性を確保できない行政に対する不信や軽視の増大
14 隠れた場所に人がいることによる治安面での不安の増大
15 ホームレス小屋設置の誘発
花見川を利用するほとんどの住民はこのような違法利用に心を痛めていると思います。
行政も苦労していると思いますが、率直に言って、事態改善の兆しは感じられません。
その理由の一つとして、この違法利用問題が社会問題化していないことがあると思います。
現在は狭い範囲の当事者(違法利用者、河川管理者)間のやり取りだけで、その内容を利用者や沿川一般住民は知る由もありません。
いわんや千葉市民、千葉県民はなにも知らされていません。
行政の現場担当者だけが、密かに苦しんでいるように思えてなりません。
マスコミも取り上げる、議会でも話題になるという状況になれば、行政に対する追い風も吹き、いろいろな応援団も生まれ、おのずと解決する方向に向かうと思います。
「災いを転じて福となす」、「ピンチがチャンス」という言葉があります。社会がこのような問題があると理解すれば(気がつけば)、程なくこの問題は解決すると楽観します。社会の花見川に対する関心が増せば、行政の河川管理行為もしやすくなると思います。
花見川の素晴らしい河川環境が損なわれることなく、利用・保全できるようになることを願います。」
2 改善された現在の花見川河川敷
花見川中流右岸の桜並木の花見を去年も今年もしていますが、以前の釣り小屋や釣り桟橋が撤去されてほとんどなくなり、風景的にみて花見にふさわしい水辺空間となっています。
2023年右岸桜並木水際の様子
2023年右岸桜並木水際の様子
2023年右岸桜並木水際の様子
河川管理者による努力が実を結び不法工作物の撤去が進んだことはまことにすばらしいことだと感心します。河川管理進展の背景には数年前にテレビ番組で外国人による花見川不法耕作が取り上げられ、社会問題となり、花見川とその河川管理に関する社会意識向上があったことも見逃せません。
3 新たな問題の兆候
花見川には以前ホームレス居住の問題があり、その問題は10年ほど前に解決しました。同じような問題が直ぐに発生することは考えづらいことです。しかし、日の出時刻前からの早朝散歩を日課としている自分は、昨夏から秋・冬・今春にかけて花見川サイクリングロード脇で野宿している人をかなり頻繁に見かけています。
移動しながら野宿して生活している人が、花見川で小屋を建て、住み込んでしまうと直ぐに解決できない問題となってしまいます。花見川河川敷で小屋の兆候が見つかったら迅速に対応することが河川管理上大切です。
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