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2023年9月28日木曜日

ツタンカーメン考古学切手

 Tutankhamun archaeological stamp


I enjoyed looking at the archaeological stamps featuring historical photographs related to the discovery of King Tutankhamun's tomb. This stamp commemorates the 100th anniversary of Howard Carter's discovery in 1922.


ツタンカーメン王墓発見に関連する歴史的写真を図案にした考古学切手を眺めて楽しみました。1922年にハワード・カーターによる発見100周年記念切手です。

1 ハワード・カーターによるツタンカーメン王墓発見100周年記念切手(2022年、イギリス)


Objects in the antechamber


Examining the innermost coffin


Moving small shrine to laboratory


Head of the outermost coffin


小型シート

2 メモ

昨晩(2023.09.27)NHKBS番組「英雄たちの選択スペシャル ツタンカーメン 秘宝に隠された真実」(1時間半)が再放送されました。この番組を最初に見た時(2022.05.04)、それをネタにブログ記事を書いたことがあります。

TV番組「英雄たちの選択スペシャル ツタンカーメン 秘宝に隠された真実」の学習開始

など数編。

その当時ツタンカーメン王墓発見100周年に関連する切手を多数紹介したことがあります。

考古学切手収集を楽しむ

しかし、発見・発掘に関連する歴史的写真を図案にしたこの切手シートはまだ紹介していなかったことに気が付き、BS番組に刺激されて、この記事を書いた次第です。

3 参考 過去にブログで紹介したツタンカーメン王墓発見100周年切手の一部


黄金のマスク、ペンダント

イギリス 2022年発行 ツタンカーメン王墓発見100周年


玉座のライオン像、玉座のツタンカーメン王

イギリス 2022年発行 ツタンカーメン王墓発見100周年


ツタンカーメン王、扇

イギリス 2022年発行 ツタンカーメン王墓発見100周年


ボートモデル、番兵

イギリス 2022年発行 ツタンカーメン王墓発見100周年




2022年6月15日水曜日

考古学切手 ツタンカーメンの守護女神セルケト

 Archaeological stamp Serket, the guardian goddess of Tutankhamen


Serket is one of the guardian goddesses of Tutankhamun's Canopic jar. She has a deadly poisonous scorpion on her head. I collected Egyptian stamps with the Serket as a design. I am interested in the fact that it is similar to Jomon clay figurines in that it protects the dead and that it puts toxic creatures on her head.


ツタンカーメンのカノプス壺を守る4柱女神の一柱であるセルケトを図柄とするエジプト切手を自分の考古学切手コレクションの中から見つけました。縄文学習との関連で、深いところで関係するように感じてしまい、興味を持ちます。

1 ツタンカーメンの守護女神セルケトの切手


守護女神セルケト エジプト切手 1997年発行


守護女神セルケト エジプト切手 10p.


守護女神セルケト エジプト切手 25p.


守護女神セルケト エジプト切手 30p.

2 興味1 両手を広げるしぐさ

2022.06.12記事「土偶が両手を広げる意味」で印象を書きましたが、土偶装飾付土器(北杜市寺所第2遺跡)の土偶が土器を守る手を広げた姿と、ツタンカーメンのカノプス壺を守る手を広げた守護女神の姿がよく似ています。

土偶装飾付土器(北杜市寺所第2遺跡)は死産や乳幼児死亡に関連した道具ではないだろうかと想像しています。(北杜市考古資料館から提供していただいたこの土器背面写真も使って、近々、より深く検討する予定です。)カノプス壺を守る守護女神はツタンカーメンの内蔵を守護しています。つまり土偶と守護女神はともに死者を守護していると考えることができます。その土偶と守護女神の姿勢・しぐさが同じであることは、縄文人と古代エジプト人で共通する心性があるのだと思います。


土偶装飾付土器(北杜市寺所第2遺跡) 3Dモデル画像


ツタンカーメンのカノプス壺をおさめた施設(神社)を四方から守る女神 (エジプト考古学博物館で撮影、2018)


カノプス壺 (エジプト考古学博物館で撮影、2018)

3 興味2 守護女神セルケト頭上のサソリ

守護女神セルケトの頭上に乗っているものはサソリです。猛毒のサソリから人々を守る役割を担っている女神がセルケトです。


セルケト Wikipediaから引用

一方、最近山梨県立考古館企画展で詳しく観察した土偶装飾の多くの頭上にヘビが乗っています。


ヘビが頭に乗る土偶装飾 人面装飾(顔面把手)付土器(笛吹市釈迦堂遺跡) 3Dモデル画像

縄文人にとってマムシなどの有毒ヘビは恐ろしいものであったに違いありません。しかし、そのヘビを土偶は頭に乗せています。頭にヘビを乗せた縄文土偶とエジプト古代守護女神セルケトを並べて考える時、何か共通する古代人心性がみつかるのかどうか、興味が湧きます。


2022年6月13日月曜日

土偶が両手を広げる意味

 Meaning that clay figurine open both hands


At the pottery with clay figurine decoration (Teradoko No.2 site,Hokuto City),I can feel that the clay figurine (goddess?) is protecting the pottery with both hands open. I associated this with the appearance of tutuelary goddesses of the dead guarding the four Canopic jars of Tutankhamen.


土偶装飾付土器(北杜市寺所第2遺跡)では土偶(女神?)が両手を広げて土器を守っているように感じることができます。この様子がツタンカーメンのカノプス壺を守る女神の姿に似ていると連想しました。

1 土偶が両手を広げる土器と連想した造形


土偶装飾付土器(北杜市寺所第2遺跡) 3Dモデル画像

土偶が両手を広げています。土偶が2体向き合っています。土偶(女神?)が土器を守っているしぐさとして感じることができます。

この土器を見た瞬間に次の造形を連想しました。


ツタンカーメンのカノプス壺をおさめた施設(神社)を四方から守る女神 (エジプト考古学博物館で撮影、2018)

施設(神社)の中にある4つのカノプス壺にはツタンカーメンの4つの臓器が納められています。


参考 ツタンカーメンのカノプス壺施設の構造 「TUTANKHAMEN」(BONECHI)から引用

女神が両手を広げて施設を守っています。この事例ではツタンカーメンのカノプス壺がいかに大事なものであるかという意味を女神が両手を広げて情報発信しています。

さて、土偶装飾付土器(北杜市寺所第2遺跡)では土偶(女神?)は両手を広げてどのような情報発信をしているのでしょうか。

自分には土器で調理する材料(食べ物)を土偶(女神?)が守っているとはとても考えることができません。もっと重要なものを守っていると想像します。出土状況などこの土器に関する詳しい情報を知ってからさらに思考を深めることにします。

2 炉で使われた様子が感じられない

土偶装飾付土器(北杜市寺所第2遺跡)のみならず、土偶が土器を抱くような構図の土偶装飾付土器(韮崎市石之坪遺跡)も、土偶の胴体が3体描かれている土偶装飾付土器(北杜市寺所第2遺跡)も炉で使われた使用感が感じられません。


土偶装飾付土器(韮崎市石之坪遺跡) 3Dモデル画像


土偶装飾付土器(北杜市寺所第2遺跡) 3Dモデル画像

調理道具等として土器を炉において利用すれば必ず土器下部は擦れて文様が希薄になったりして使用感が残ると考えます。ところがこれら3つの土器をショーケース越しに見る限り使用感が残っていないように観察できます。これらの土器の利用目的を知りたくなります。

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追伸

このブログ記事を投稿した直後に、その前に北杜市考古資料館にお願いしていたこの土器の背面の画像が届きました。その画像では前面の土偶より全体が小ぶりの土偶が描かれています。頭も肩も手の長さも短く、特徴的なのは尻がより上部にあり、かつ顕著に小さくなっています。

自分はツタンカーメンの連想から同じような土偶が前後に張り付いているに違いないと疑問を持ちませんでしたが、自分の想定は大きく外れました。資料館学芸員の方のお話では「お尻の大きいほうが女性、小さいほうが男性ではないかとされ、男女が向き合っている状態です。」とのコメントもありました。

「物事を一面だけで判断してはならない」ということの見本みたいな体験をすることができました。

送っていただいた画像をこれからじっくり検討することにします。第一印象では、この土器は母女神と子女神が抱き合っている様子を土器一つで表現しているように感じました。この土器は出産に関連する土器であり、死産や乳幼児死亡に関連するものかもしれないと空想しました。

北杜市考古資料館に感謝申し上げます。