「検見川」について確認したいことがあり、「絵にみる図でよむ 千葉市図誌 下巻」(千葉市発行)を見ていたら、たまたま「千葉県検見川町鳥瞰図」(昭和5年1月松井天山写生、成田山仏教図書館所蔵)を見つけました。その中に花見川橋がリアルに描かれており、橋脚の本数や欄干の様子が迅速図視図の花見川橋と似ているので掲載します。
迅速図の測量が明治15年(1882年)で千葉県検見川町鳥瞰図の作成が昭和5年(1930年)ですからおよそ50年の間隔があります。従ってその間に何度か架け替えが行われた可能性は大ですが、基本的な構造や形状を変えていないようです。(河道の位置は変わったけれども)このような構造、形状が現在の新花見川橋にも継承されていることを考えると、それが洪水や潮汐のエネルギーあるいは社会が必要とする利便性(橋上の通行や橋下の通航)にマッチしていたものであると考えます。
「千葉県検見川町鳥瞰図」の部分
(「絵にみる図でよむ 千葉市図誌 下巻」〔千葉市発行〕より引用)
「絵にみる図でよむ 千葉市図誌 下巻」(千葉市発行)では「千葉県検見川町鳥瞰図」について詳しく説明するとともに、作者の松井天山(1869~1946)についても大正10年代から昭和10年代にかけて都市鳥瞰図を中心に数々の地図を残した人として、作品リスト付きで紹介しています。
「千葉県検見川町鳥瞰図」
(「絵にみる図でよむ 千葉市図誌 下巻」〔千葉市発行〕より引用)
この鳥瞰図を見ていると、現在もある神社、停車場、学校などを手がかりにして、紙上散歩をいつまでも続けてしまします。この付近で潮干狩りをしたことのある年代の1人として、時間が過去に戻ってしまいます。
なお「千葉県検見川町鳥瞰図」は著作権が消滅しています。
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