宇那谷川流域紀行18 下志津射場図8 演習場の通信装置
下志津演習場の通信装置
「絵にみる図でよむ千葉市図誌 下巻」(千葉市発行)424pに掲載されている昭和17年4月近衛師団管轄演習場規程別冊付図(部分)の画像をGISに取り込み、通信線関連の情報を抽出しました。
1通信線と通信線端末
架設往復通信線がほぼ演習場の境に沿って設置されています。通信線端末は掲載された部分について、片道分23箇所で往復分46箇所が設置されています。
演習効率を上げるために、砲から着弾観測場所までその都度電話線を引くのではなく、「砲から通信線端末」と「着弾観測場所と通信線端末を」つないで演習を実施したものと想像します。
2電気発火用疑砲火埋設線(地下4m)
電気発火用疑砲火の実態と役割に関する情報はゼロですが、次のように想像します。
着弾観測兵は通信線端末から観測場所まで電話線を引き、そこで着弾箇所と目標とのずれを観測して、砲の発射兵にその情報を電話で連絡します。この活動により、次の射撃の精度を上げます。この観測兵の訓練として、電気発火用疑砲火で近隣における爆発を発生させ、戦場における臨場感(様々な困難)を発生させたのではないかと思います。あるいは疑砲火の場所と友軍射撃着弾場所や真の目標とのずれの観測を訓練させたのかもしれません。(すみません100%想像です。)
電気発火用疑砲火埋設線(地下4m)の設置場所がこの演習場のメイン射撃目標区域になります。宇那谷川と小深川に挟まれた、現在の四街道市大作岡や鹿放ヶ丘の台地です。
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