2018.12.15記事「千葉県遺跡分布地図帳 縄文時代遺跡分布 3」で作成した千葉県中央部の縄文時代遺跡時期別分布図のアニメをつくってみました。分布変化を直観的に観察するためのWEBならではの資料です。
早期→前期→中期→後期→晩期→早期→…という無限ループで2秒間隔のアニメです。
参考 2018.12.15記事のメモ
・早期遺跡分布と前期遺跡分布の様子がとても良く似ています。早期と前期では海岸線の位置が大いに異なり、また定住化の進展も大きく異なっていたと考えられます。そうした自然環境や社会の様子が大きく異なるにもかかわらず、遺跡分布が略一致するという現象は強い興味対象として捉えることができます。
・前期遺跡分布と中期遺跡分布をくらべると中期では遺跡数が急増します。前期遺跡の分布域は谷津出口付近の崖上の台地面に多くみられますが、中期遺跡は谷津奥深くまでの崖上台地面に分布が広がります。生活の場として好適な崖上台地面は利用しつくしているという印象を受けます。
・中期遺跡分布と後期遺跡分布をくらべると、後期遺跡は凝集して分布する様相に変化していると捉えることができます。中期に遺跡が一様に面的に分布していた空間が後期になると遺跡密集空間と疎空間に分離するような印象を受けます。
・後期遺跡密集域(凝集域)は地域社会ネットワーク(村?)に対応するかもしれないという仮説が脳裏をかすめます。
・中期遺跡分布空間構造と後期遺跡分布空間構造は明らかに異なります。
・晩期になると遺跡数は急減します。残存する遺跡は後期遺跡密集域の究極の終着点であるような印象を受けます。
・遺跡の時期と種別をクロスして集計し、その分布をみればさらに詳しい縄文社会変化の様子を知ることができると考えます。
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画像を訂正するとともに地図記号を大きくしました。(2018.12.18)
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