縄文土器学習 553
加曽利貝塚博物館令和2年度企画展「あれもEこれもE -加曽利E式土器 北西部地域編-」で展示された加曽利EⅠ式深鉢(No.25)(船橋市高根木戸遺跡)を3Dモデルで観察しましたのでメモします。
1 加曽利EⅠ式土器(No.25)(船橋市高根木戸遺跡) 観察記録3Dモデル
加曽利EⅠ式土器(No.25)(船橋市高根木戸遺跡) 観察記録3Dモデル撮影場所:加曽利貝塚博物館令和2年度企画展「あれもEこれもE -加曽利E式土器 北西部地域編-」
撮影月日:2021.02.02
ガラス面越し撮影
3Dモデル写真測量ソフト 3DF Zephyr で生成 v5.019 processing 83 images
展示の様子
展示の様子
3Dモデルの動画
2 GigaMesh Software Frameworkによる展開
GigaMesh Software Frameworkによる展開 テクスチャ
GigaMesh Software Frameworkによる展開 ソリッド
3 観察とメモ
以下の文章は観察記載ですが、【感想・メモ】は妄想・空想を含めた感想や学習上のメモです。
……………………………………………………………………
1 器形
1-1 基本器形
キャリパー形。
1-2 細部器形
4単位の把手。正面把手と対向把手は同じ種類、正面把手の両脇の把手は口縁部区画文の延長のような文様になっているようです。
2 大きさ、容量
2-1 器高
40.4㎝。3Dモデルから計測。
2-2 最大器幅
32.4㎝。3Dモデルから計測。
2-3 口唇部器壁厚
計測中。
2-4 容量(推定)
計測中。
3 文様
3-1 文様帯の段区分と主文様帯の位置
口縁部と胴部の境に2条の隆帯が土器を周回して、2段の文様帯に区分されています。口縁部文様帯が主文様帯です。
3-2 文様帯の特徴
ア 把手
把手と口縁部文様は一体的に構成されています。把手だけをみると外面と内面に3つの孔があるタイプが対向で配置され、それとは90度の角度で対向する把手は外面に1つの孔と2つの疑似孔、内面に1つの孔があります。内外面3つの孔があるタイプの把手は孔の周りに縦位沈線が刻まれていますが、別のタイプは同じ場所に縦位沈線は刻まれていません。
イ 口縁部
2条の隆帯で細長い楕円状区画文がつくられ、区画の中は縦位沈線で埋められています。
ウ 胴部
全面縄文が施文された後、3条垂下沈線、1条蛇行垂下沈線が描かれて、縦方向に胴部が区画されています。胴部区画と口縁部区画の文様上の対応関係はありません。
【感想・メモ】
把手と口縁部の縦位沈線は雨の表現であると以前から空想しています。
4 展示館説明
4-1 型式
加曽利EⅠ式深鉢。
4-2 出土遺跡
船橋市高根木戸遺跡出土。
0 件のコメント:
コメントを投稿