Kasori EIII pottery 3D model remake and painted version creation
I was interested in the Kasori EIII type deep bowl, which I created a 3D model three years ago, so I remade it and created a painted version to observe it. It makes me think about what it is called "EIII".
3年前に3Dモデルを作成した加曽利EⅢ式深鉢に興味が湧いたのでリメイクして塗色版を作成して観察しました。何をもって「EⅢ」というのか考えさせられます。
1 加曽利EⅢ式深鉢(酒々井町墨木戸遺跡) 観察記録3Dモデル v2 (リメイクバージョン)
加曽利EⅢ式深鉢(酒々井町墨木戸遺跡) 観察記録3Dモデル v2撮影場所:加曽利貝塚博物館令和元年度企画展「あれもE これもE-加曽利E式土器(印旛地域編)-」
撮影月日:2019.11.19
展示の様子
3DF Zephyr で生成 v6.513 processing 58 images
当初作成3Dモデル https://skfb.ly/oDEqE
Kasori EIII type deep bowl (Sumikido site,Shisui Town) Observation record 3D model
Location: Kasori Shell Mound Museum 2019 Special Exhibition "That's also E..." (Inba area edition)
Shooting date: 2019.11.19
Generated with 3D model photogrammetry software 3DF Zephyr v6.513 processing 58 images
2 加曽利EⅢ式深鉢(酒々井町墨木戸遺跡) 塗色版3Dモデル
加曽利EⅢ式深鉢(酒々井町墨木戸遺跡) 塗色版3Dモデル縄文施文域と沈線を塗色
撮影場所:加曽利貝塚博物館令和元年度企画展「あれもE これもE-加曽利E式土器(印旛地域編)-」
撮影月日:2019.11.19
Photoshopによるテクスチャ画像塗色の様子
3DF Zephyr で生成 v6.513 processing 58 images
元3Dモデル https://skfb.ly/oDErW
Kasori EIII type deep bowl (Sumikido site,Shisui Town) Painted version 3D model
Jomon patterned areas and grooved lines are painted
Location: Kasori Shell Mound Museum 2019 Special Exhibition "That's also E..." (Inba area edition)
Shooting date: 2019.11.19
Generated with 3D model photogrammetry software 3DF Zephyr v6.513 processing 58 images
塗色版3Dモデルの動画
3 GigaMesh Software Frameworkによる展開
塗色版3DモデルのGigaMesh Software Frameworkによる展開
4 観察
4-1 参考 一般的な加曽利E式土器変遷説明
一般的な加曽利E式土器変遷説明
加曽利貝塚博物館平成30年度企画展「あれもE・・・」パンフレットから引用
4-2 加曽利EⅢ式深鉢(酒々井町墨木戸遺跡)の特徴
加曽利EⅢ式深鉢(酒々井町墨木戸遺跡)の特徴を加曽利EⅡ式土器と似る点、異なる点に着目してピックアップしてみました。
加曽利EⅡ式土器に似る特徴
・器形がキャリパー形に近い。(復元胴部下部にわずかな膨らみが観察できる。)
・口縁部が平縁に近い。(しかし、詳しく観察すると極わずかの4単位波状である。)
・口縁部文様帯が楕円文で構成され、頸部との境は比較的明瞭
・口縁部文様帯に渦巻文残滓と思われる沈線カーブが認められる。
・磨消懸垂文を有する。
・口縁部と胴部で縄文施文方向が異なる。
・口縁部と胴部ともに沈線で区画をつくった後、縄文を施文している。(EⅡとEⅢの中間的特徴)
加曽利EⅡ式土器と異なる特徴
・口縁部文様帯、頸部無文帯、胴部文様帯の3段構成になっている。(EⅡとEⅢの中間的特徴の一つ?)
・頸部無文部と胴部文様帯との間は沈線で画され、上下区画がしっかりしている。(EⅡとEⅢの中間的特徴の一つ?)
・胴部の磨消懸垂文の中に上部が噴水のようにカーブする沈線(蕨文?)が垂下する。(EⅡとEⅢの中間的特徴)
・懸垂文を描く沈線が上端で連結し、弧状を呈する。(横位連携弧線文の萌芽?)
4-3 感想
加曽利EⅢ式深鉢(酒々井町墨木戸遺跡)の特徴は加曽利EⅡ式土器からEⅢ式土器へ移行する途中段階であることは誰の目にも明らかです。このような土器を加曽利EⅡ式新というのか、加曽利EⅡ式新~EⅢ古というのか、加曽利EⅢ式古というのか、それとも加曽利EⅢ式というのか、その命名基準に興味が湧きます。
有吉北貝塚における環状集落居住期と環状集落居住忌避期の境に加曽利EⅡ新とEⅢ古の境を対応させた新土器分類を念頭におくと、この土器は加曽利EⅡ式新に該当するように感じます。
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