2012年2月21日火曜日

宇那谷2谷津の縦断形

宇那谷2谷津の縦断形を検討しました。

1 宇那谷2谷津の谷筋確認
次の図は旧版1万分の1地形図の谷筋線図で宇那谷2谷津を示しています。

宇那谷2谷津の位置(旧版1万分の1地形図谷筋線図)
旧版1万分の1地形図は大正6年測量

宇那谷1谷津と同じように宇那谷2谷津も小崖1で截頭されていますが、谷中分水界は宇那谷1谷津のように北に大きく離れてはいません。
これまで検討してきた横戸1谷津~横戸6谷津、宇那谷1谷津とことなり、宇那谷2谷津は東京湾側水系の谷によってではなく、新たに発見した小崖によって切られ、そこは宇那谷川の延長谷津になっています。
宇那谷2谷津の上流はとても変則的な地形になっています。(2012.2.7記事「横戸1谷津~横戸4谷津の上流延伸部捜索」参照)

2 宇那谷2谷津谷筋の現代地図投影
次の図は現代地図(DMデータ)に上記谷筋線を投影したものです。

宇那谷2谷津の位置(DMデータ)
DMデータは千葉市・四街道市提供

この図から、宇那谷2谷津の位置は、上流は国道16号の長沼交差点付近から千葉北インター付近を通り、千葉北警察署付近で宇那谷1谷津を合わせ、四街道市との境付近で宇那谷川に合流する川筋であることがわかります。

3 宇那谷2谷津筋の3D表現
次の図は宇那谷2谷津筋を0.5m間隔標高区分図に投影し3D表現したものです。

宇那谷2谷津筋の0.5m間隔標高区分図の3D表現
地図太郎PLUS+カシミール3D+5mメッシュ

この3D表現図は広域を表現しているので、東関東自動車道と千葉北インターなどの強い人工改変の存在にも関わらず、本来の地形の様子をマクロに観察することができます。

4 宇那谷2谷津の縦断面図作成
上記3のデータから、谷筋の現代地形における縦断面図を作成しました。
縦断面図には1で得た旧版1万分の1地形図の等高線交点情報による大正6年地形の縦断線も記入しました。

宇那谷2谷津の縦断面図
現代地形はカシミール3D+5mメッシュによる

宇那谷2谷津縦断面図は、横戸1谷津~横戸6谷津・宇那谷1谷津と同様に、地殻変動に伴う小崖1の成立に際してその南の地形面が相対沈下しただけでなく、南に傾斜したことをここでも確認できます。(本来北に向かって下がるべき縦断形がほぼ水平になっているため、土地全体が南に傾斜したと判断できる。)


宇那谷2谷津と新たに見つけた小崖・宇那谷川の延伸谷津との関係については、追って検討します。
3D表現図を見ると宇那谷川の上流延伸谷津(浅い谷)と東京湾側水系(犢橋川の深い谷)が東西正面からわざわざ「ご対面」しているように見えます。その理由も含めて検討します。

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