1 柱状図位置のGISへの取り込み
5mメッシュの測量精度を活かした検討をする上で、柱状図位置のGIS上への正確な取り込みが必須です。
今回は千葉県地質環境インフォメーションバンクの地質ボーリング調査位置図の画面をパソコンのプリントスクリーンキーを使ってダウンロードし、画像を切出し、GISの画像位置合わせ機能を使ってジオリファレンスしました。
地質ボーリング調査位置図のジオリファレンス
2 地質柱状図の位置
地質柱状図の位置とそれを結んだ地形断面線を次の図に示します。
地質柱状図の位置(3D表現)
3 地質柱状図の地形断面図への貼り込み
地質柱状図と地形断面図の高さ方向のスケールを合わせて、地質柱状図を地形断面図に貼り込みました。
鷹之台ゴルフ場河岸段丘の柱状図(整理番号12177)の色分けを見ると、上から盛土、 黄色(微細砂、細砂)、青色(粘土)、ピンク(粘土質ローム)、青色(粘土、砂質粘土)、黄色(微細砂、細砂等)となっています。
地形断面位置から、盛土の下の黄色(微細砂、細砂)、青色(粘土)は普請土手の人工堆積物です。
ピンク(粘土質ローム)から下が自然の地層です。
ピンク(粘土質ローム)の下の青色(粘土、砂質粘土)は段丘堆積物であると考えます。
その下の黄色(微細砂、細砂等)は木下層と考えます。
ピンク(粘土質ローム)の下の青色(粘土、砂質粘土)が段丘堆積物であると考える理由は、横戸河岸段丘の露頭及び勝田川河岸段丘地質柱状図(整理番号12180)でも木下層の上に粘土層が段丘堆積物として存在するからです。(2012.4.20記事「千葉第1段丘aのボーリングデータ」参照)
河岸段丘堆積物が粘土層である理由は、常総粘土層の台地を削って谷が出来た時、その谷を流れる物質は削り取られた常総粘土層であるからです。
当時の谷にオリジナルの粘土層が生成する環境が存在していたと考えません。
当時の谷に供給される主要な物質が粘土だから、谷底の堆積物(その後の段丘堆積物)が粘土層になったということです。
整理番号12177柱状図の解釈
4 地質断面の検討
地質柱状図をつなげることによって地質断面図を作成しました。
下総下位面の地層の解釈は既存文献によりました。
地形において、下総下位面を切る河岸段丘面があるのですが、その関係を地質でも確認することができます。
河岸段丘の存在、つまり古河川の存在が地形上のみならず地質上も証明されました。
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