5月初めに花見川で上(うわ)ガス現象が始まり、気になるので散歩でいつも観察しています。
6月19日は強風が吹き、花見川水面は次の写真のような波が立っていました。
6月19日強風時の花見川水面
この時は、上ガスによる水の輪は一切見えませんでした。風による波で上ガスの波紋はすべて打ち消されていました。
しかし、よく観察すると、ピンポン玉程度のガス気泡が水面近くではじける現象はいろいろな場所で確認できたので、上ガス現象が通常と同じように生起していることが確認できました。
6月22日は無風であり、微細な上ガスの気泡も水面で水の輪をつくっていました。確認できた波紋を写真に書き込むと次のようになります。
6月22日無風時の水面の上ガスによる波紋
水面の中央部に上ガスが多く、これは、川底の深い部分がガスを含んだ地層水湧出の場所となっていることを示していると思います。
上ガスで出来た気泡
上ガスで出来た水面の気泡はよく見ると青みがかっているように感じますが、何かの本にメタンガスは青色に見えることがあると書いてあったことと符合します。
花見川の水面は通常の観察では感じない程度に流れていますので、望遠カメラ等で上ガスを撮っていると、湧出場所が次々と上流に向かって移動しているように錯覚します。
次の図は、地質図ナビで閲覧した20万分の1地質図における「ガス田」分布を赤色で塗ったものです。
20万分の1地質図に表示されたガス田分布
花見川流域は千葉市市街地付近のガス田と習志野・船橋市街地付近のガス田にはさまれています。ここでガス田とはおそらく過去及び現在の商業生産施設としてのガス井の分布をしめしているものですから、あまり厳密な意味はないでしょうから、花見川流域もガス田地帯そのものにあると考えて不都合はないと思います。
なお、花見川流域がガス田地帯そのものの上にあるからと言って、上ガスについての思考をそこで中止してしまうのは知的次元ではすこしもったいないことです。
過去に観察された記録がない上ガス現象が2013年5月はじめから花見川や新川で始まったという事実の持つ意味をよく考え、その現象発見をきっかけにして、花見川流域付近の地殻の構造や運動に興味を広げたいと考えています。
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