●千葉県環境研究センターに対する質問
花見川川底からのメタンガス湧出は以前から確認されているものであるのか、これまで確認されたことがないのか、教えてください。
ちなみに、千葉土木事務所の河川管理部署では、メタンガス湧出は聞いたことがないとのことでした。
過去からある一般的現象であるのか、最近の地殻運動による新現象であるのか知りたいので、質問します。
●千葉県環境研究センターからの回答・情報
「花見川におけるメタンガスの湧出については聞いたことがない」との回答を得ました。
地質環境研究室のご担当の方からは、電話で、これまで知られていなかった情報であるので、興味をもっており、現場にも行ってみたいとのお話をおうかがいしました。
もしカヌー利用者が天然ガス湧出場所でタバコを吸った場合発火(爆発)する可能性はあるかとの質問には、おそらく発火(爆発)しないと考えるが、情報を持ち合わせていないとのことでした。
天然ガス湧出が生態系に影響を与えるかとの質問には、答えられる情報を持ち合わせていないとのことでした。
なお、千葉県環境研究センター地質環境研究室では千葉県の上(うわ)ガス[九十九里平野の住民が使う、地表に湧出する天然ガスの呼称]研究を行っています。
千葉県環境研究センターから送っていただいた論文[吉田剛 他(2012.03):千葉県九十九里浜の天然ガス(上ガス)の湧出する潮溜まりの白濁現象、地質学雑誌、第118巻、第3号、172-183ページ]を読むと、次記述があり、興味を引きます。
「調査中に行った漁師等への聞き取り調査により,近年になって潮溜まりの白濁現象が発生しはじめた可能性があることがわかった.近年の九十九里浜は砂の侵食による海浜の面積の減少が問題となっている.白濁現象が見つかった大網白里町の海岸や一松海岸南方においても砂浜侵食による汀線の陸側への移動(砂浜面積の減少)が報告されている(星上ほか,2005).
この砂浜侵食の発生を考えると,近年になって白濁現象が発見された原因は,この数年の間に海浜の上ガスの発生している地域と潮溜まりの発生個所が重なり,白濁現象を引き起こす条件が揃ったことが考えられる.この砂浜侵食の原因には地盤沈下や砂浜に砂の供給を断つヘッドランド工法の影響が挙げられている(星上ほか, 2005).
そして,白濁現象が近年発生したもうひとつの理由の可能性としては,ガスの湧出そのものが近年海浜に発生し始めたとも考えられる.どちらの場合も今後の九十九里浜の状況の変化に注視する必要がある.」
九十九里浜(2008年以前)でも、花見川(2013年)でも、近年になって天然ガス湧出が始まったということにもしなれば、その共通点に着目すると、南関東ガス田地域の地殻運動の一つのサインとして考えることができるかもしれません。
天然ガス湧出を確認した区間
前後区間でも天然ガス湧出について確認したいと思っています。
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海老川(Ebigawa) 乱歩(Ranpo) です。
返信削除ここで、湧出しているということは、隣の勝田川でも湧出しているか気になります。
最近の設計図作成のためのボーリングで湧出し易くなってしまったのでしょうか。
なぜもっと積極的に商業生産しないのか前から疑問に思っていました。
それだけの埋蔵量が無いということなのでしょうか。
地盤沈下等の影響が大きいから大規模に生産しないのでしょうか。
燃えるガスなのか、無風の日にガスが湧出しているところで竹の先っちょに
太いろうそくに火をつけて火勢が激しくなるのか確認してみたくなりました。
いわし博物館の爆発事故、渋谷温泉施設爆発事故も頭に焼き付いていますが、
以前、東京都北区浮間の温泉掘削現場の事故も頭に焼き付いています。
http://www5f.biglobe.ne.jp/~s1952328/sone/hata5-0211.html
海老川乱歩さんコメントありがとうございます。
返信削除今5時14分ですが、これから散歩にでますので花見川と勝田川の合流部付近のガス事情を調べてきます。
ボーリングが引き金となったということは無いと思います。
東日本大震災の地殻変動が引き金となり、来るべき首都直下型地震の予兆かもしれない。花見川流域にある小崖(断層)が引き起こす地震の予兆かもしれないという根拠のない夢想も頭をよぎります。ガスと断層地形を結び付けて考えています。
それはさておき、現在ガス生産がされていますが、地盤沈下させない方法で大増産する技術開発をすれば、日本国の国力増強になりますから、デフレ脱却の目玉政策になるとも思いますが。
なお、南関東ガス田のガスは地下のメタンハイドレート起源といわれています。
花見川河川敷におけるガス燃焼実験は興味があります。