花見川流域の小崖地形 その59
そういう認識が生まれると、旧長沼池付近より東側の土地がどうなっているのか気になります。
その検討のために、地形段彩図を用いて検討してみました。
検討に用いた地形段彩図
この地形段彩図に出ている情報が多すぎて見落とし等がありそうなので、次の1m刻みの地形段彩図をつくり、パラパラ漫画風に何度も見て、検討しました。
30m以上表現
28m以上表現
27m表現
26m表現
25m表現
24m表現
原理的には最初の1枚で全てを表現した地形段彩図の情報と、1m刻み地形段彩図の集合の情報と同じですが、実際にパラパラ漫画風に地形段彩図を検討してみると、楽にかつ確実に自分の興味を引く情報を得ることができました。自分の発想力が刺激されます。
パラパラ漫画的検討により気がついた情報をいくつかメモします。
1 2つの背斜軸に挟まれる向斜軸が消失するように見える
次の図に書き込んだように、2つの背斜軸に挟まれる向斜軸が突然消失してしまうような印象を受けます。
向斜軸が消失してしまうような印象
地形段彩図の端であり、何ともいえないのですが、既往論文に掲載されていた谷埋図を重ねると、この付近で東に向かって土地は隆起しています。(下総台地東部隆起帯)
30m以上地形段彩図と谷埋図とのオーバーレイ
谷埋図は杉原(1970)による。谷埋図の塗色はブログ管理者による。
これらの背斜軸、向斜軸はその分布方向からフィリピン海プレートが陸側プレートに沈み込むことにより生じた応力場の産物であると考えますが、別の応力場(太平洋プレートが陸側プレートに沈み込むことにより生じる応力場)の影響も受けていることが推察されます。
二つの応力場がオーバーレイしている場所を見つけたのかも知れません。
二つの応力場がオーバーレイしている場所を見つけたのかも知れません。
今後詳しく検討したいと思います。
つづく
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