小字地名データベース作成活用プロジェクト 32
千葉県北部34市町の小字データベースの概要を理解しておくために、出現数別小字名数をカウントしてみました。
千葉県北部34市町における出現数別の小字名数
出現数1つまり1つだけ出現する小字名の数は18090です。全体の小字数が46584ですからその38.8%にあたります。
小字の約4割は単独の名称になります。
なお、この統計は漢字表記を対象にその出現数をカウントしています。
残りの約6割は2つ以上の小字で同名が出現します。
最大の同名出現数は「新田」で136の同名小字があります。
出現数上位の小字名を次に示します。
千葉県北部34市町小字名の出現数上位
小字の名称はほとんど生活との関わりを表現しています。近世以降は符丁(イ、ロ、一、二、甲、乙など)による名称も増加しますが、それ以前につけられた小字名は全て生活との関わりを表現しています。
また、同じ小字の名称の意味は、つまりその名称に表現される、その土地と生活との関わり方は原則として全て同じであると考えます。
新田は新しく開発された水田ですからそのように命名されたと考えて疑いません。
ある場所の新田は「新次郎さんが開発したから新田と呼びます」という別の意味があるということは社会事象として一般にはあり得ないこととして考えます。
ですから、複数出現する小字名はその意味(その土地と生活との関わり方)が数か所で確認できれば、同じような土地と生活との関わり方をその地名から芋づる式に見つけることができる可能性があります。
これまでにこのブログで話題にしてきた地名をリストアップすると次のようになります。
ブログ「花見川流域を歩く」で検討した主な地名
今後別記事で、上記地名のうち、いくつかをサンプルとしてデータベースを使って試験的検討を行い、データベースの使い勝手を確かめてみます。
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