古代牧は6つのゾーンから構成されるという研究があります。
この6つのゾーンを鳴神山遺跡に投影してみると良く適合して、鳴神山遺跡牧特性の理解を深めることができます。
牧場地区は「大」集団居住地域の北側で小字「大野」の付近になります。
繋飼地区は総柱掘立柱建物付近で厩舎の存在を想定できます。
管理地区は氏族名が書いてある多文字土器や羽口破片が出土した付近であると考えることができます。
居住地区は「大」集団居住地域です。
牧田地区は養蚕痕跡の濃い地域を想定できます。
祭祀地区は馬骨出土祭祀跡井戸付近が対応します。
鳴神山遺跡牧は下総における典型的古代牧遺跡であり、軍事道路機能と一体的に整備された国家戦略軍事牧遺跡であると考えます。
つづく
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パワーポイントスライドを利用して次の11話を連載しています。
1 発掘調査報告書GIS学習 印西船穂郷の謎(1/11)
2 7~10世紀下総国の出来事 印西船穂郷の謎(2/11)
3 鳴神山遺跡と船尾白幡遺跡の概要 印西船穂郷の謎(3/11)
4 鳴神山遺跡の牧と漆、墨書文字「大」「大加」集団 印西船穂郷の謎(4/11)
5 小字「大野」の出自、「大」の意味と氏族、養蚕 印西船穂郷の謎(5/11)
6 船尾白幡遺跡の養蚕、漆と麻、「帀」の意味と氏族 印西船穂郷の謎(6/11)
7 鳴神山遺跡直線道路 印西船穂郷の謎(7/11)
8 鳴神山遺跡は典型古代牧遺跡 印西船穂郷の謎(8/11)
9 「鳴神山遺跡=大結馬牧」仮説 印西船穂郷の謎(9/11)
10 大結馬牧(仮説)の領域 印西船穂郷の謎(10/11)
11 古代開発集落が滅びた理由 印西船穂郷の謎(11/11)
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