加曽利貝塚博物館で開催中の企画展「あれもE これもE-加曽利E式土器(千葉市内編)-」の関連講座として第5回縄文時代研究講座「千葉市内出土の加曽利E式土器」 講師:佐藤 洋(加曽利貝塚博物館)が2019.01.20に開催され、興味があるので聴講してきました。
先着50名の定員ですが開催前に満席状態となる大盛況でした。
講演風景
講演内容の主な項目は次のようになります。
1 加曽利E式土器が勝坂式土器、阿玉台式土器、大木式土器の影響を受けて成立した様子
2 加曽利E式土器の時代には併行して西に曽利式土器、北に大木式土器が分布していて加曽利E式土器の分布域と重なる様子
3 加曽利E式土器Ⅰ~Ⅳの変化の様子とその分類における問題
配布資料の一部(縄文時代中期の形式編年)
これらの項目について土器形式の詳細(器形や模様など)や専門家しか知りえないエピソードを交えた話を聞くことができました。
今年は土器形式学習をしようと考えている自分にとっては聞くこと全てが初めてで、聞いた話が全て自分の知識の血肉になるような直観がして、感動を伴う聴講となりました。
特に勝坂式土器、阿玉台式土器、大木式土器と加曽利E式土器の関係を始めて知り、それまでそのような関連を意識していなかったので、その点は大きな収穫となりました。
講演者の佐藤洋先生が勝坂式土器に関連して富士見町ふるさと納税の返礼品に漆塗り勝坂式土器ミニチュアがあるというエピソードを話されましたが、「あの富士見町か!」と気が付くことができ、勝坂式土器と加曽利E式土器が自分の頭のなかで本当に結びつくことができました。
ブログ芋づる式読書のメモ2018.03.06記事「富士見町史上巻の入手」
また有吉北貝塚の土器は美しい(丁寧)であるが、加曽利貝塚の土器は雑であるという個人的印象を話されていましたが、このような講演でしか聞けない話を聞けて、自分にとっては貴重な情報となりました。
有吉北貝塚出土土器(企画展展示品)
講演の前後に詳しく企画展展示品を観察し写真撮影しました。
企画展「あれもE これもE -加曽利E式土器(千葉市内編)-」の様子
企画展「あれもE これもE -加曽利E式土器(千葉市内編)-」の様子
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