縄文土器学習 455
次の記事で、千葉市埋蔵文化財調査センター展示のサンダル状土製品(千葉市内野第1遺跡)が皮革製品としてのサンダルのミニチュアであり、縄文時代皮革製品の具体的姿を示す重要な資料であることに気が付き、メモしました。
2020.08.14記事「サンダル状土製品の巨大意義に突然気がつく」
2020.08.16記事「サンダル状土製品観察から推察する革製サンダル原品の様子」
しかしサンダル状土製品をメイン対象とした3Dモデルは作成していなかったので、今回作成しました。展示されている対象物をガラス面越しにカメラで望遠撮影して作成したものです。今後対象物を机の上において近接撮影し、より精細な3Dモデル作成を予定していますので、今回の作業はその下準備になります。
1 サンダル状土製品(千葉市内野第1遺跡) 観察記録3Dモデル
サンダル状土製品(千葉市内野第1遺跡) 観察記録3Dモデル縄文時代後期~晩期前半、長口径5.8㎝、短口径3.8㎝、端部に円孔1ヶ所
撮影場所:千葉市埋蔵文化財調査センター
撮影月日:2020.08.20
ガラス面越し撮影
3Dモデル写真測量ソフト 3DF Zephyr で生成 v5.003 processing 66 images
3Dモデルの動画2 オルソ投影図の作成
正面 オルソ投影図上から オルソ投影図6面図 GigaMesh Software Frameworkにより作成3DモデルをGigaMesh Software Frameworkに投入することにより、一気にオルソ投影6面図を同縮尺で作成できるので便利です。
GigaMesh Software Frameworkに3Dモデルを投入した様子3 メモ
・オルソ投影上から図をみるとサンダル先端がわずかに非対象になっていて、まるで左足用サンダルのように見えます。精細3Dモデルを作成すれば、貫通孔の位置関係から、このサンダルが左足用であると確認できそうです。
・オルソ投影正面図をみると、サンダルつま先付近が単純なカーブではなく、凸部があり段になっています。この凸部より下がサンダルの底、上が足を保護する立ち上がり部かもしれません。精細3Dモデルで検討することにします。
・今後作成する精細3Dモデルをじっくり観察して、サンダルの構造や機能について考察することにします。
・精細3Dモデルを切断することも自由にできますから、必要に応じて断面形を検討することにします。
参考 今回作成3Dモデルの切断モデル・また精細3Dモデルには実寸法を付与しますので、参考までに手で計測することが困難な部位についても計測してみることにします。
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