2022年12月15日木曜日

有吉北貝塚北斜面貝層の土器資料新分類

 A new classification of pottery from the shell layer on the northern slope of the Ariyoshi Kita Shell Mound


While exchanging information with Mr. Masato Nishino, Director of the Chiba Buried Cultural Property Research Center, he provided me with the latest classification information on pottery from the northern slope shell layer of the Ariyoshi Kita Shell Mound. I am looking forward to recreating the 3D distribution data, as there is a possibility that the contradictions that could not be interpreted can be resolved.


千葉市埋蔵文化財調査センター所長西野雅人さんからご指導していただく機会を得ました。そのなかで、有吉北貝塚北斜面貝層土器資料について、その最新分類情報を提供していただきました。解釈出来なかった矛盾が解消出来る見込みも生まれ、3D分布資料作成し直しが楽しみです。

1 有吉北貝塚北斜面貝層 加曽利EⅡ式~EⅢ式土器 発掘調査報告書掲載資料の新分類


有吉北貝塚北斜面貝層 加曽利EⅡ式~EⅢ式土器 発掘調査報告書掲載資料の新分類(千葉市埋蔵文化財調査センター所長西野雅人さん作成)

2 メモ

・西野雅人さんから、発掘調査報告書作成当時と比べて、千葉県域加曽利E式土器分類は格段に精緻になり、また土器分類と社会消長との関連付も進み、発掘調査報告書掲載土器分類は役割を終えたことを教えていただきました。

・新分類情報は西野雅人さんが作成したものです。貴重な情報を提供していただき、西野雅人さんに感謝します。この資料の3D分布情報を貝層断面図等と突き合わせる分析作業を西野雅人さんと一緒に行う予定です。

・新分類情報の最大の特徴は、加曽利EⅢ式土器が完全に消えたということです。台地には加曽利EⅢ式土器が出土する竪穴住居が3軒ありますが、北斜面貝層から加曽利EⅢ式土器出土は皆無になりました。

・これで、解釈に苦しんだ「加曽利EⅢ式土器出土が異様に多い」という矛盾が解消する見込みとなりました。

・新分類により土器を3D空間にプロットして、貝層断面との関係を分析することによって、貝層形成時期や土器投棄の様相に関して新たな観察を行うことになります。その観察からどのようなことがわかるか、楽しみです。


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