2011年9月24日土曜日

花見川の河川整備で気がかりなこと

利根川水系河川整備方針では計画高水流量について、次のように定めています。

利根川水系河川整備方針 抜粋
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ア利根川
計画高水流量は、八斗島において16,500m3 /sとし、それより下流の広瀬川等の支川合流量をあわせ、渡良瀬川の合流量は渡良瀬遊水地の調節により本川の計画高水流量に影響を与えないものとして、栗橋において17,500m3 /sとする。関宿においては江戸川に7,000m3 /sを分派して10,500m3 /sとし、鬼怒川及び小貝川の合流量は田中調節池等の調節により本川の計画高水流量に影響を与えないものとして、取手、布川において10,500m3 /sとする。その下流において、放水路により1,000m3 /sを分派して佐原において9,500m3 /sとし、常陸利根川の合流量は常陸川水門の操作により本川の計画高水流量に影響を与えないものとして、河口の銚子において9,500m3 /sとする。
(文章の太字は引用者による)

(図中の赤線、赤文字は引用者が付け加えたもの)
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この資料から利根川から印旛沼に1000m3/sの水が流れ込み、さらに花見川を経由して東京湾に流すことになります。

利根川水系手賀沼・印旛沼・根子名川圏域河川整備計画で定められた花見川堀割部分の流量は270m3/sです。

したがって単純に考えると、利根川水系河川整備方針に基づく流量の1/3しか流せない河道の整備を千葉県は河川整備計画に定めたことになります。もし、1000m3/sの水を花見川に流そうとすると、大規模な掘削・河道拡幅が必要になります。

この点を千葉県河川整備課の担当官に尋ねたところ、次のような回答をいただきました。
●利根川水系河川整備方針と利根川水系手賀沼・印旛沼・根子名川圏域河川整備計画の整合は取っていない。
●利根川水系河川整備方針に基づく利根川水系河川整備計画の策定を待っていては、いつまでも千葉県管理の利根川水系河川の整備の実施ができない。そこで、利根川水系手賀沼・印旛沼・根子名川圏域河川整備計画を独自に作って、国の承認を得た。
●利根川水系河川整備方針に基づく利根川水系河川整備計画が策定され、利根川水系サイドから花見川に新たな要請があれば、その時調整することになる。
とのことでした。

利根川水系河川整備計画の策定内容によっては、利根川水系手賀沼・印旛沼・根子名川圏域河川整備計画で花見川堀割部分の保全が担保されたということは、砂上の楼閣になるのかもしれません。

気がかりなことです。

(つづく)

2 件のコメント:

  1. 花見川水量増大対して河川流域低地が荒放台で残されていますそこお遊水池としていまの自然堤防を残してください

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  2. 当方は以前、国策で利根川の洪水1000トン/秒を花見川に流すことになるとすれば、現状とは全く違う大規模コンクリート水路ができることになり、心配したのですが、そのような情勢は無くなったようです。今千葉県が整備している花見川の姿が当分は続くようです。

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