2013年12月3日火曜日

柏井レーキのモデル対応

花見川流域の小崖地形 その68 (5mメッシュDEM図を読む 7

1 地形段彩図
柏井レーキ付近の地形段彩図を次に示します。

柏井レーキ付近の地形段彩図。

柏井レーキは柏井小崖に位置し、柏井断層によって形成されたものです。

2 標準地図
上記地形段彩図の範囲の標準地図を示します。

標準地図
電子国土ポータルによる。

柏井レーキ付近は地史の上で、印旛沼水系に形成された真性レーキが東京湾水系に編入され(花見川河川争奪[河道逆行争奪])ただけでなく、印旛沼堀割普請で人工的に地形が改変され、さらに戦後住宅団地や柏井浄水場が建設され人工改変が進んでいます。

3 旧版1万分の1地形図
戦後の人工改変の影響を排除する上で、旧版1万分の1地形図を使うと便利です。

旧版1万分の1地形図
「三角原」図幅及び「大久保」図幅の部分

4 柏井レーキのモデル対応
柏井レーキの構成部分を、真性レーキのモデルに対応させて色分けして示すと、次の図になります。

柏井レーキのモデル対応

次のような特徴があります。

ア A線(原始平行河川)、B軸(変位軸合流河川)、C線(変位軸合流河川)、D線(截頭原始平行河川)全てを見つけることができる。

イ A線及びB軸の各一部分の位置については、現在の水系位置とは異なる場所に想定した。(花見川河川争奪後河岸段丘化した位置に真性レーキ形成時の水系位置を想定した。)

ウ D線は1本しか見つけられなかった。

エ B軸を境にC線とそれに対応するA線、D線とそれに対応するA線は平面的に100m以上ずれていることが観察できる。(隣の芦太川では約150mずれている。)

真性レーキと銘打っていませんが、柏井レーキの両隣(芦太川、横戸川の柏井断層交差部)も同種地形であるので、その説明を追ってします。


つづく

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