縄文土器学習 83 縄文土器較正年代グラフを使った学習 2
2019.03.31記事「縄文土器絶対年代推定」で作成した縄文土器較正年代グラフ(絶対年代グラフ)を様々な情報と対比させることによって縄文時代に関する基礎的な学習を行っています。
この記事では縄文草創期頃の社会発展の様子資料2点と縄文土器較正年代グラフを対比させてみました。
1 勅使河原彰著「縄文時代史」(新泉社)資料
縄文時代草創期の発達の諸段階と縄文土器編年の較正年代による対比
2 小林謙一ほか編「縄文はいつから!?」(新泉社)資料
縄文時代草創期頃の狩猟具の変遷と縄文土器編年の較正年代による対比
3 メモ
・双方の資料とも同じ較正年代資料、同じ気候変動資料を使っているので類似した内容になっています。
・別著者の図書から類似した情報を得ることによって、初級学習者にとっては縄文草創期頃の自然と社会の様子の大局観を得やすくなりました。
・2月に千葉県教育庁文化財課森宮分室で閲覧した一鍬田甚兵衛山南遺跡出土隆起線文土器の時代が1万5000年前~1万3000年前頃であり、その頃は一時的な温暖期であり、有舌石鏃や矢柄研磨機が使われていた時代です。閲覧では確かに有舌石鏃や矢柄研磨機も閲覧しました。
・同じ縄文土器でも、加曽利E式土器はそれに近い時代の大膳野南貝塚学習などを行ったので、また器形がわかり、関連する情報も豊富なので学習をすすめる手ずるがあります。
・ところが、縄文草創期土器にはそうした過去の学習体験や豊富な情報がないので、学習を深める手づるが見つかりません。
・現在はまだ時代イメージ実感がろくに湧かないので、現物土器・石器を閲覧した感想は書物知識とだけ記号的に結合させているだけです。本当の知的咀嚼はできていません。この状況を早く脱出したと考えています。
・一つの脱出方法として土器や石器の3Dモデルを作成して、その詳細観察体験(一種の学習成功体験)を突破口にしようとしたのでしたが、その初回はお見事に失敗しました。
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