縄文土器学習 97
縄文土器を形式別に観察しています。
この記事では八千代市立郷土博物館に展示されている縄文早期条痕文土器である鵜ヵ島台式土器(間見穴遺跡出土)を観察します。
1 鵜ヵ島台式土器の観察
鵜ヵ島台式土器 八千代市間見穴遺跡出土
八千代市立郷土博物館展示(千葉県教育委員会所蔵)
鵜ヵ島台式土器 間見穴遺跡 3Dモデル
八千代市立郷土博物館展示 2019.04.26撮影
2 条痕文土器について
「貝殻条痕文を地文に用い、胎土に繊維を含む土器群である。子母口式→野島式→鵜ヵ島台式→茅山下層式→茅山上層式の順に変遷する。沈線文土器ほどの文様の華やかさはみられない。繊維を含むため脆く、粗雑な土器に見える。
(野島式の)文様構成を発展させたのが鵜ヵ島台式である。隆起線でたすき掛け状の区画文帯をつくり、その起点には円形刺突文を配する。区画の外側を沈線文や連続刺突文で重点する。2段に屈曲した独特の器形を有し、それに合わせて文様帯を上下に重ねる。」(「千葉県の遺跡 資料編 考古4(遺跡・遺構・遺物)」から引用)
・胴部下部左の条痕文と斜行・縦走(左上→右下方向)する多数の細凹線が繊維(が焼けて消失した)跡のようです。
・土器内面にも顕著な条痕文が刻まれています。
3 鵜ヵ島台式土器の千葉県分布
鵜ヵ島台式土器出土遺跡
私家版千葉県遺跡データベースから鵜ヵ島台式土器出土遺跡が52レコードヒットします。
4 参考 間見穴遺跡の位置と情報
参考 間見穴遺跡の位置と情報
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参考 学習チェックリスト
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