花見川付近の地形を勝田川合流部から横戸、柏井と南下して追跡して見ており、今後花島、天戸方面に向かって検討を継続する予定です。
ですから、地形を見ていくという活動はまだ途中です。
しかし、地形の主な顔ぶれは大体揃ったと感じますので、少し立ち止まって、これまで見てきた地形を一般的な地形地質編年表と対応させてみたいと思います。
地層の情報もきわめてわずかですから、前後関係を主たるよりどころにした単純な対応想定ですが、「2012.5.16時点ではこう考えていた」という記録をメモとして残しておき、後で、自分の思考の変遷を振り返ることができるようにしておきます。
1 地形地質編年表
関東地方の一般的な地形地質編年表を次に示します。
関東平野の地形と地層の編年表(貝塚ほか 1985)
「千葉県の自然誌 本編 千葉県の大地」(千葉県発行)より引用
2 花見川付近地形の編年表との仮対応
花見川付近地形の編年表との仮対応
このブログの地形面
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編年表との対応
(地形面と地層)
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流向
(水系)
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成因
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千葉
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東京・神奈川
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下総上位面
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下総上位面
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S下末吉層
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海成
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下総下位面
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市川面
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M1武蔵野礫層
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海成
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下総下位面(浅い谷)
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市川面
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M1武蔵野礫層
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北方向(印旛沼水系)
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河成
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下総下位面b
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北方向(印旛沼水系)
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河成
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千葉第1段丘
古柏井川谷底
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千葉面
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M2武蔵野礫層
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北方向(印旛沼水系)
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河成
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花見川河岸段丘
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Tc1~3立川礫層
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南方向(東京湾水系)
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河成
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花見川谷底
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沖積層
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南方向(東京湾水系)
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河成
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このように観察した地形を編年表に仮対応させてみると、下総下位面bとした地形を対応させるものが編年表にないことに気が付きます。
下総下位面bとしたものの正体を見抜くことが必要です。
また、この仮対応が正確であるとすると、花見川河川争奪(柏井付近の谷津内の流向が北方向から南方向に真逆に変化した現象)の時期は立川礫層が堆積する前の寒冷期ということになります。
今後このような一般的な編年表の最新版、詳細版を入手し、それと現場で観察した地形との対応について随時検討していくこととします。
つづく
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