Technical memo: Relic ledger data and excavation report data
I compared the relic ledger data and excavation report data using the clay weights from the shell layer on the north slope of the Ariyoshi Kita shell mound as an example.
有吉北貝塚北斜面貝層の土錘を例に遺物台帳データと発掘調査報告書掲載データを比較してみました。遺物台帳データは現場で遺物を取り上げた際の情報で、遺物を吟味した結果の情報が発掘調査報告書掲載データです。発掘活動のイキイキとした様子が伝わってきます。
1 遺物台帳データと発掘調査報告書掲載データ
遺物台帳データと発掘調査報告書掲載データ有吉北貝塚北斜面貝層 グリッド別土錘出土数
遺物台帳データ(現場で遺物を取り上げた際の情報)
発掘調査報告書掲載データ(遺物を吟味した結果の情報)
3DF Zephyr v7.531でアップロード
3Dモデルの画像
3Dモデルの動画
2 メモ
2-1 データ比較
遺物台帳データ…土錘出土件数736、出土グリッド数91
発掘調査報告書掲載データ…土錘出土数1090個、出土グリッド数108
遺物台帳データは現場で土錘と認識されて取り上げられた件数です。一方、出土土器や土製品を全て観察して、土錘として認識されたものは1090個になります。現場で土錘と認識されたものより354増えています。
現場で遺物を取り出す様子、取り出した膨大な遺物を吟味調査してリストにする様子が遺物台帳データと発掘調査報告書掲載データの違いから伝わってきます。発掘活動のイキイキとした様子が伝わってきます。
なお、発掘時に遺物台帳データに記載された種別(名称)は遺物吟味で後日変化しても遡って訂正はされないとのことです。遺物番号は最後まで継承されます。
2-2 遺物台帳データ補正
発掘調査報告書掲載データには出土グリッド、遺物番号が記載されています。従って、発掘調査報告書掲載データを正として遺物台帳データを補正することが可能です。
遺物台帳データの補正は遺物台帳データを「訂正」するのではなく、遺物台帳データと発掘調査報告書掲載データから新しい遺物データベースを生成することにより実現します。SQL活用で実現する予定です。
2-3 データレベル
遺物を扱うデータレベルが現時点で3つあります。それぞれのデータ整備を行うつもりです。
1 個別遺物レベル
発掘調査報告書掲載土錘データがこれにあたります。発掘調査報告書では土錘の短軸と長軸の長さ、重量、部位、欠損有無が記載されていて、統計的解析が可能です。個別遺物データレベルは次の遺物台帳番号データレベルより優先して扱います。
2 遺物台帳番号レベル
遺物台帳番号は遺物1点の場合もあれば、遺物複数の場合もあります。同じ種別の遺物を一括して取り上げて1つの番号にしたものがかなりあります。この遺物台帳番号に対応して遺物分布図がつくられていて、出土3D座標がわかるのは遺物台帳番号レベルになります。従って、遺物台帳番号データレベルが今後検討の基本になります。
3 平面グリッド別レベル
遺物データを平面グリッド別に集計整理して分布図等で示すことによって、北斜面貝層の概要を知ることができます。平面グリッド別データレベルは概要把握のために活用します。立体グリッド(2m×2m×2m)別データ整理についても、それがより的確に北斜面貝層概要を示すものならば、採用することにします。
0 件のコメント:
コメントを投稿