Distribution of fishhooks in the shell layer on the northern slope of the Ariyoshi Kita shell mound
A distribution map of bone, horn, and tooth fishhooks excavated from the shell layer on the northern slope of the Ariyoshi Kita shell mound has been created. They were excavated from downstream of the Gully Valley. One large deer bone fishhook appears to have been destroyed and dumped (buried) as a ritual.
有吉北貝塚北斜面貝層から出土した骨角歯牙製釣針の分布図を作成しました。ガリー谷下流から出土します。大きな鹿骨製釣針は、儀礼的に破壊投棄(埋納)された様子が観察できます。
1 有吉北貝塚北斜面貝層 骨角歯牙製釣針分布
有吉北貝塚北斜面貝層 骨角歯牙製釣針分布データ出典:発掘調査報告書
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骨角歯牙製釣針(発掘調査報告書から引用、印のあるものが北斜面貝層出土物)
2 メモ
骨角歯牙製釣針はガリー谷下流で出土します。
大きな鹿骨製釣針は、不自然に3ピース(未発見を含めると4ピース以上)に折られています。
大きな鹿骨製釣針 (発掘調査報告書から実測図引用・加筆)
この釣針は利用により劣化して壊れた状況ではなく、完形品が意図的に破壊されて投棄された状況であるが多数片に破壊された事象から判明します。
完形土器が意図的に破壊投棄されて、それが出土する状況と原理は同じです。
大きな魚が釣れるこの鹿骨製釣針の使用者(所有者)が死亡して埋葬が行われ、その時にこの釣針を儀礼的に破壊して投棄(埋納)した状況を考えることができます。
想像するに、縄文人は、大切な道具(大きな魚が釣れる釣針)を所持していた故人が、あの世でも同じ釣針を利用して大きな魚を釣れる生活を送れるようにするために、この釣針のこの世での命を絶ち、あの世に送ったのです。
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