The height standard and land division line of Ningyozuka Tomb in Chiba City are the plan design drawing
Based on Numazawa theory, I thought that the paving stones of the passageway of the horizontal stone chamber of Ningyozuka Tomb in Chiba City may be the height standard for the construction of the tomb. I also thought that the land division line is a plan design drawn on a canvas of the old ground surface, and is not the start line of embankment or excavation on the old ground surface.
千葉市人形塚古墳の横穴式石室の羨道敷石が古墳築造の高さ基準かもしれないと、沼澤理論から考えました。また地割線は旧地表をカンバスに描かれた平面設計図であり、旧地表面における盛土開始線や掘削開始線ではないと考えました。
1 千葉市人形塚古墳の高さ基準
後円部地割線内円と外円の高さ
後円部地割線内円は墳丘第2段斜面裾線を、地割線外円は周溝の掘り込み開始線を表現しています。その高さは37.2mと36.2mで、沼澤豊氏理論に基づく1単位(1.03m)丁度です。
さらに1単位下(35.2m)が横穴式石室の羨道部の基礎高さ(敷石の下面付近)に一致します。
横穴式石室の断面と高さ
作業上の誤差を勘案すると、横穴式石室羨道部の敷石がこの古墳の高さ基準だったのかもしれません。
沼澤論文では施工基準面を地割線がかかれた旧地表(36.5m)としています。しかし、この高さを基準にすると、1単位上は37.5mとなり、理論上1単位上にあるべき地割線内円の高さ(第2段斜面の裾線の高さ…36.2m)と合わなくなります。また、次の検討のとおり、旧地表面の地割線は盛土開始線や掘削開始線ではないので、旧地表面を施工基準面と捉えることはできません。
2 地割線が平面設計図であること
旧地表面に描かれた地割線は平面設計図であること
上図に示した通り、後円部では旧地表面に描かれた地割線は平面設計図です。地割線を盛土開始線や掘削開始線として描いたものではありません。
この検討から、旧地表面は単なる平面設計図を表現するカンバスであり、施工基準面ではないことがわかります。
同時に、地割線位置を盛土や掘削した後に別の高さで復元できる測量技術が存在していたことがわかります。
沼澤論文では前方部直線状地割線を計画線と認識しています。それにもかかわらず、地割線は直ぐに盛土で埋まってしまうので実用性はなく、作業員説明用等の意義を論じています。
私は前方部地割線も後円部と同様に平面設計図であると考えます。地割線に高さ情報を加味して古墳立体形状創出に使っていたと考えます。描かれた地割線は埋まる前に、別メディアに記録され、盛土後、測量技術により盛土面に地割線が復元投影されて使われたと考えます。今後検討を深めることにします。発掘調査報告書には掲載されていない、古墳築造時の工事・測量に関わる新たな現場データも入手できそうです。
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