縄文土器学習 226
市立市川考古博物館に展示されている堀之内2式浅鉢形土器がどこが原本でどこが発掘後復元されたものであるのか確信をもって判りませんでした。
ブログ「縄文土器3Dモデル素材集」記事「堀之内2式浅鉢形土器(7) 堀之内貝塚 観察記録3Dモデル 」
市立市川考古博物館展示 堀之内2式浅鉢形土器
人工復元されたと直観できる場所に部分的に縄文のような「稚拙な」模様が存在していて、その意味が分からないため、妄想が妄想を呼びます。
堀之内式土器に山之内清男がよくあるといったという土器接合がこの土器にもあるかもしれないという妄想がどうしても頭を離れません。
2019.05.20記事「堀之内1式土器 加曽利貝塚」参照
そこで思い切って市立市川考古博物館にこの土器の閲覧をお願いし、それが実現しました。
土器現物を間近で見ると、石膏で人工復元された部分は見間違うことなくそれとよくわかり、一瞬にして土器接合妄想は消散しました。
「稚拙な」模様は石膏面の一部だけに縄文を模して復元者が書き込んだものであることが確認できました。
堀之内2式浅鉢の閲覧
この土器を手に取ってみれば万人が間違うことがない石膏復元場所の特定が、ガラス面越し観察で、なおかつ内部を十分にのぞき込めない視線位置のために、そして生半可な山内清男編「日本先史土器図譜」学習が総合的に災いして、できなかったのです。
素人付け焼刃縄文土器学習のつらいところです。
同時に縄文土器学習初心者の興味が高度に満足され、学習が進展した、うれしいまたとない体験でもあります。
御多忙の中、堀之内2式浅鉢の閲覧指導をしていただいた市立市川考古博物館領塚学芸員に心から感謝申し上げます。
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