2020年4月29日水曜日

長野県茅野市で出土した抽象絵画文深鉢形土器

縄文土器学習 404

長野県茅野市の尖石縄文考古館で観覧した縄文中期前半抽象絵画文深鉢形土器(茅野市一ノ瀬遺跡)の観察記録3Dモデルを作成しました。

1 縄文中期前半抽象絵画文深鉢形土器(茅野市一ノ瀬遺跡) 観察記録3Dモデル

縄文中期前半抽象絵画文深鉢形土器(茅野市一ノ瀬遺跡) 観察記録3Dモデル 
撮影場所:尖石縄文考古館 
撮影月日:2020.03.13 
5面ガラスショーケース越し撮影 
3Dモデル写真測量ソフト 3DF Zephyr で生成 v4.530 processing 73 images

展示の状況

縄文中期前半抽象絵画文深鉢形土器(茅野市一ノ瀬遺跡)観察記録3Dモデルの動画

2 GigaMesh Software Frameworkによる展開写真
GigaMesh Software Frameworkを利用して展開写真を作成しました。

GigaMesh Software Frameworkによる展開写真
「抽象絵画」の文様の様子がよくわかります。2単位のよく似た文様から構成されています。

3 感想
「抽象絵画」が表現する対象が存在することは確実であると考えます。
その対象が風景や地物の変化であるのか、言葉や概念のストーリーであるのかなどの研究・考察が専門的立場から行われているのでしょうか?
縄文土器研究者がこのような土器文様解読をどこまで行っているのか調べてみる価値があると考えます。
この土器の「抽象絵画」には「棘」のようなものがあること、意味深長な丸が「卵」を連想させることなどから植物や動物の様子を描いているような感想を持ちます。
伊那市創造館で観覧した藤内式深鉢形土器では「抽象絵画」が4単位となっていて、茅野市土器と似た構図があり、また「卵」を連想させるような丸があります。茅野市の土器と伊那市の土器で描かれている対象は類似したものであると考えることが当然です。

参考 伊那市創造館で観覧した藤内式深鉢形土器の展開写真 GigaMesh Software Frameworkにより作成

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