2024年12月24日火曜日

有吉北貝塚北斜面貝層の地山地形

 The rock formations of the shell layer on the north slope of the Ariyoshi Kita shell mound


I decided to challenge myself to create a 3D model of the shell layer divisions of the shell layer on the north slope of the Ariyoshi Kita shell mound, and as a first step, I started to create a 3D model of the rock formations (gully erosion valley formations) where the shell layers are deposited. The excavation report includes a rock formation topography map (cliff, depression, and flat surface distribution map).


有吉北貝塚北斜面貝層の貝層区分別3Dモデルの作成にチャレンジすることになり、その前段作業として貝層が堆積している地山地形(ガリー侵食谷地形)3Dモデル作成に着手しました。発掘調査報告書には地山地形図(崖・凹地・平坦面分布図)が掲載されています。

1 地山地形図(崖・凹地・平坦面分布図)

発掘調査報告書には次の図面が掲載されています。


北斜面貝層基盤地形及び堆積様相 発掘調査報告書から引用

図面の注記を除去すると地山地形図(基盤地形図)になります。


地山地形図

この図の説明は発掘調査報告書にはありませんが、崖・急斜面、凹地(ポットホール)、平坦面の分布が描かれています。色塗りすると次のようになります。


地山地形図(塗色図)

この地山地形図(塗色図)を見ると、激しいガリー侵食の様子を観察することができます。崖・急斜面の分布はガリー侵食地形特有のものです。凹地(ポットホール)の多さが投棄貝殻・土器片に起因する可能性があるので、今後注意深く検討することにします。

2 地山地形図原票

地山地形図原票を見ると、標高点情報が多数記載されています。


地山地形図原票(部分)

3 地山地形3Dモデルの作成

地山地形図原票に記載された標高点情報をXYZ座標付ランダム点群とみなして、地山地形3Dモデルを作成することにします。ランダム点群→3Dモデル作成は、QGISでGRASSプラグインのv.surf.rstツールを使用して行う予定です。これまでに、v.surf.rstツールをつかって等高線からDEMを作成したことがありますが、ランダム点群からDEM作成ははじめての体験となりますので、楽しみです。

4 過去に作成した地山地形3Dモデル

過去には貝層断面図の断面線を利用して、BlenderのBsurfaces機能により地山地形3Dモデルを作成して学習に利用してきました。


貝層断面線(貝層断面線と地形図等高線から作成した断面線、一部推定断面を含む)


断面線からBlenderのBsurfaces機能で作成した地山地形3Dモデル

今回、QGIS(GRASSプラグインv.surf.rstツール)で作成する地山地形3DモデルはBlender(Bsurfaces機能)で作成したモデルより精緻なモデルを目指します。

5 壮大な勘違い

この数年間、上記地山地形図(崖・凹地・平坦面分布図)が等高線図であると勘違いしてきました。自分にとっては稀でスケールの大きい勘違いです。最近まで地山地形等高線図であると考えていましたので、QGIS(GRASSプラグインv.surf.rstツール)で、等高線をデジタル化すれば(QGISでなぞれば)、即3Dモデル完成とたかを括っていました。しかし、地山地形図原票からランダム点群情報を全部すくいとる必要が生まれました。作業量が思いのほか増えましたが、ランダム点群→3Dモデル作成というはじめての体験に恵まれてよかったと肯定的に解釈しておきます。


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