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2024年7月16日火曜日

動物形土製品レプリカ(千歳市美々4遺跡)観察記録3Dモデル

 3D model of observation record of animal-shaped clay replica (Bibi 4 site, Chitose City)


I created a 3D model of the observation record of the animal-shaped clay replica (Bibi 4 site, Chitose City) exhibited at the Chiba Prefectural Museum Special Exhibition “Excavated Japanese Archipelago 2024”. When I looked closely at the 3D model, it looked like a flying water bird. I enjoyed thinking about the relationship between the clay figurines excavated at the same site and this animal-shaped clay product.


千葉県立中央博物館特別展「発掘された日本列島2024」に展示された動物形土製品レプリカ(千歳市美々4遺跡)の観察記録3Dモデルを作成しました。3Dモデルをじっくり見ると飛翔する水鳥に見えます。同遺跡出土土偶とこの動物形土製品の関連思考を楽しみました。

1 動物形土製品レプリカ(千歳市美々4遺跡)観察記録3Dモデル

動物形土製品レプリカ(千歳市美々4遺跡)観察記録3Dモデル

全長31.5㎝

撮影場所:千葉県立中央博物館特別展「発掘された日本列島2024」

撮影月日:2024.06.27


展示の様子

ガラス面越し撮影

3DF Zephyr v7.531 processing 164 images


3Dモデル画像


3Dモデル画像


3Dモデル画像


3Dモデル画像


3Dモデル動画

2 空想を楽しむ

2-1 水鳥に見える

3Dモデルをいじくりまわして、じっくり3Dモデルを観察すると、嘴の様子、足の様子、羽(手)の様子などから飛翔している水鳥に見えます。海獣とかの説が生まれる根拠がどこにあるのかさっぱり見当がつきません。

2-2 土偶が水鳥を見ていた

同じ美々4遺跡から出土した土偶は天を見上げています。この土偶は水鳥を見ていたと想像することもできます。

水鳥は地上界と天空界(あの世)を行き来する特別な動物であったと縄文人が考えていたと想像します。

縄文人は地上界と天空界(あの世)を行き来する水鳥を見て、水鳥に死んだ家族の冥福を心の中で託したと想像します。

天空界(あの世)にいる家族の冥福を祈るための道具である土偶は天空を見つめ、水鳥を見つめています。


千歳市美々4遺跡出土の動物形土製品と土偶の関連(想像)


2024年7月14日日曜日

土偶(千歳市美々4遺跡)観察記録3Dモデル

 3D model of the observation record of the clay figurine (Bibi 4 site, Chitose City)


I created a 3D model of the observation record of the clay figurine (Bibi 4 site, Chitose City) exhibited at the Chiba Prefectural Museum's special exhibition “Excavated Japanese Archipelago 2024”. The clay figurine's face is a prayer face that looks up to the sky and has a non-stylized facial expression. I imagined that this clay figurine was a tool to pray for the repose of family members in heaven (the afterlife).


千葉県立中央博物館特別展「発掘された日本列島2024」に展示されている土偶(千歳市美々4遺跡)の観察記録3Dモデルを作成しました。土偶の顔は天空を見つめ、顔つきも様式化されていない祈りの顔です。この土偶は天界(あの世)にいる家族の冥福を祈る道具であると想像しました。

1 土偶(千歳市美々4遺跡)観察記録3Dモデル

土偶(千歳市美々4遺跡)観察記録3Dモデル

高さ20㎝

撮影場所:千葉県立中央博物館特別展「発掘された日本列島2024」

撮影月日:2024.06.27


展示の様子

ガラス面越し撮影

3DF Zephyr v7.531 processing 112 images


3Dモデルの画像


3Dモデルの動画

2 土偶(千歳市美々4遺跡)観察記録3Dモデル テクスチャ画像調整

この3DモデルはテクスチャのレベルをPhotoshopで調整して(白くして)、テクスチャを見やすくしたものです。

土偶(千歳市美々4遺跡)観察記録3Dモデル テクスチャ画像調整

高さ20㎝

撮影場所:千葉県立中央博物館特別展「発掘された日本列島2024」

撮影月日:2024.06.27


展示の様子

ガラス面越し撮影

3DF Zephyr v7.531 processing 112 images


3Dモデルの画像


3Dモデルの動画

3 展示説明


展示説明

土偶は土坑墓床面からベンガラ(酸化鉄)に覆われてうつ伏せの状態で出土しました。副葬品と考えられます。墓の中から完全な形で土偶が出土することは大変珍しく貴重な事例です。

4 観察メモ

この土偶を観察して生まれた感想を後日のためにメモしておきます。

4-1 顔が天空を見つめている

この土偶は顔が天空を見つめています。顔が上向く土偶は数少ないです。この土偶の最大の特徴が上向く顔にあると直観します。


天空を見つめる土偶

4-2 祈っている顔であり、様式化していない

この土偶の顔の様子は様式化していません。ミミヅク土偶とか、山形土偶とか一目でわかるキャラクターではありません。現実の縄文人の顔を造形したような印象を受けます。また祈っているような印象を受けます。

4-3 乳首が表現されている

この土偶の乳房の先端に竹管文が刻印されていて、乳首が表現されています。これまで私が見たことのある土偶で乳房が強調表現されているものは沢山ありましたが、乳首が表現されたものは一度も見たことがありません。祈りに使う土偶に乳首という授乳器官細部が強調表現されていることに違和感を感じます。

4-4 竹管文文様の意味が直観しづらい

竹管文(丸い輪)文様が肩-首下付近1列と膨らんだ腹付近に横5列ほどあります。衣服表現であると想像しますが、どのような衣服であるのか直観しづらいです。(肩-首ラインがポンチョ風衣服の上端線を、腹部文様が下履きを表現しているのかもしれません。)

4-5 手足表現、妊娠腹、耳輪、髪結などは一般的表現

簡略な手足表現、膨らんだ妊娠腹、耳輪、髪結などは土偶一般の表現であるように感じます。

4-6 土坑墓床面からうつ伏せの状態で出土

この土偶が土坑墓床面からうつ伏せの状態で出土している状況は、この土偶の意義を考える上で重要です。

5 考察(想像)

・土偶の顔が天空を見つめ、顔つきが祈っているような印象を受けるので、この土偶は天界(あの世)に向かって祈っている様子を造形した土偶であると考えます。

・乳首が表現されている様子から授乳経験があり、かつその授乳活動が全うできなかった(愛する子どもが死亡してしまった)女性がこの土偶をつくったと考えます。

・土偶が墓床面からうつ伏せ状態で出土した様子から、この土偶は遺体に抱かれて埋葬されたと考えます。遺体は消失し、抱かれた土偶がそのまま埋葬面に残ったと考えます。

以下は想像に想像を重ねた超想像です。

・ある女性が子どもを産んで授乳して育てたが、途中で子どもは死亡した。女性はとても悲しみ、子どもの冥福を祈る道具としてこの土偶をつくった。この土偶は天界(あの世)にいる子どもの冥福を祈る女神の姿をしている。この土偶をそばに置いて、女性は子どもの冥福を祈っていた。

・その女性が死亡した。家族は女性の胸にこの土偶を抱かせて埋葬した。

6 参考 天空を見つめる土偶


群馬県郷原出土「ハート形土偶」を図案にした切手


仮面の女神 https://skfb.ly/oorzv

7 参考 鳥が飛ぶ空を見ている弥生時代の顔


人頭土製品 (西川津遺跡出土、島根県教育庁埋蔵文化財調査センター所蔵)

設楽博己著「顔の考古学 異形の精神史」(2021、吉川弘文館)から引用

2021.09.15記事「鳥が飛ぶ空を見ている弥生時代の顔」ブログ「芋づる式読書のメモ」


2024年7月4日木曜日

アンモナイト化石(千歳市美々4遺跡)観察記録3Dモデル

 3D model of observation record of ammonite fossil (Bibi 4 Site, Chitose City)


A 3D model of the observation record of the ammonite fossil (Bibi 4 Site, Chitose City) exhibited at the Chiba Prefectural Museum's special exhibition “Excavated Japanese Archipelago 2024” was created. It was brought from the Urakawa region, more than 100 km away. From the holes in the fossil, it is possible to imagine how it was placed on a stick and displayed on an altar.


千葉県立中央博物館特別展「発掘された日本列島2024」に展示されているアンモナイト化石(千歳市美々4遺跡)の観察記録3Dモデルを作成しました。100㎞以上離れた浦河地域から運ばれてきたものです。化石に空いた孔等から棒の上に乗せて祭壇に飾った様子が想像できます。

1 アンモナイト化石(千歳市美々4遺跡)観察記録3Dモデル

アンモナイト化石(千歳市美々4遺跡)観察記録3Dモデル

化石産地(浦河地域)で縄文人が採集し、持ち込んだと考えられる。

長さ9.6㎝

撮影場所:千葉県立中央博物館特別展「発掘された日本列島2024」

撮影月日:2024.06.27


展示の様子

ガラス面越し撮影

3DF Zephyr v7.531 processing 87 images


3Dモデル画像


3Dモデル動画

2 美々4遺跡と浦河地域


美々4遺跡と浦河地域

3 観察メモ

1 貫通孔

アンモナイト中心部に貫通孔が開けられています。

2 貝殻部の擦り跡

アンモナイト中心貫通孔から底部方向の放射状溝に擦り跡が観察できます。これは、貫通孔が底部方向にある台とアンモナイトを縛り付ける紐の通り道として利用されていたことを想像させます。貫通孔がアンモナイトを宙づりにして飾られていたのではないことがわかります。


アンモナイト化石の貫通孔と擦り跡

3 底部の孔

アンモナイト開口部を上としたとき、底部の位置に孔が空いています。その周りは貝殻部が欠損しメノウ化部分が露出しています。底部に台があった可能性が考えられます。


アンモナイト化石の底部孔と貝殻欠損

4 アンモナイトが飾られた様子(想像)

底部の孔と貫通孔を利用した紐の縛り跡から、アンモナイトは横棒(台)に縛り付けられ、その横棒(台)は棒に縛り付けられていて、アンモナイトは祭壇の空中に飾られていたと想像します。棒の先は細く削られ、アンモナイト底部の孔にはめ込んでいたと考えます。


アンモナイトが祭壇に飾られた様子(想像)

5 アンモナイトが祭祀で使われた理由(想像)

・北海道に限らず、列島縄文人は渦巻を霊魂のシンボルとしていたと考えます。アンモナイトの渦巻はイモガイ切断面などの渦巻よりはるかに迫力ある霊魂のシンボルになります。浦河地域で採集されたアンモナイト化石優品が一種の商品として流通し、100㎞はなれた千歳市美々遺跡にもたらされたと想像します。

6 参考 遺跡から出土したアンモナイト化石の例

全国遺跡報告総覧で見つけた「浦河町向別遺跡・栄丘遺跡・昌平町遺跡・常盤町遺跡」発掘調査報告書(2019年)には、アンモナイト化石が向別遺跡から2点、常盤町遺跡から1点出土し、これを含めて、北海道では6遺跡7例のアンモナイト化石出土の確認が記述されています。

7 感想

現在学習中の有吉北貝塚北斜面貝層から次のような化石等が出土しています。

貝の化石(礫になっているもの)

生痕化石

高師小僧(筒状の酸化鉄、手を入れて整形している)

奇形の貝

縄文人は化石などの珍品収集習慣があり、利用できるものは装飾品や儀礼道具として有効活用していたと想像します。化石入手で、より豊かな精神生活を営んだのだと思います。