加曽利貝塚博物館に展示されている加曽利貝塚南貝塚剥ぎ取り断面の部分について観察記録3Dモデルを作成し、イボキサゴの殻径を計測してみました。
1 加曽利貝塚南貝塚剥ぎ取り断面(部分) 観察記録3Dモデル
加曽利貝塚南貝塚剥ぎ取り断面(部分) 観察記録3Dモデル剥ぎ取り断面全体の様子
剥ぎ取り断面 撮影個所付近
説明パネル
撮影場所:加曽利貝塚博物館
撮影月日:2021.10.07
ガラスショーケース越しに撮影
実寸法付与
3Dモデル写真測量ソフト 3DF Zephyr で生成 v6.009 processing 63 images
加曽利貝塚南貝塚剥ぎ取り断面(部分) 観察記録3Dモデルの動画
2 殻径の計測
3Dモデルに実寸法を付与して、無作為にイボキサゴサンプル50を抽出して、その殻径を3Dモデルソフトの計測機能を利用して測定しました。
加曽利貝塚南貝塚剥ぎ取り断面(部分)イボキサゴ殻径50サンプル
グラフパターンは次の既存資料パターンととてもよく一致することを確認できました。
イボキサゴ殻径頻度分布の比較
これにより、ペーパー資料上の数値ではなく、現物計測的・現物体感的に縄文後期イボキサゴの殻径が現生イボキサゴより3㎜ほど小さいことを確認できました。現生イボキサゴは採集圧力がないことから、縄文後期イボキサゴは採集圧により殻径が現代より3㎜小さかったと考えることができます。
展示物からフォトグラメトリーという写真測量技術を利用して展示遺物の非接触計測が正確にできることは、市民学習者としては大変便利です。発掘専門家や展示関係者からみると児戯に見えるかもしれませんが。
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