私のささやかなGIS技術開発 3
萱田遺跡群の検討では八千代市の旧版都市計画基本図を基図にゾーンの特性を色塗りで表現してきました。
ゾーン別分布図の例
実はこの分布図はGISではなくIllustratorで作成したものです。
25ゾーンの界線(パス)を書いたレイヤを最初につくり、そのレイヤをコピーしてスポイトツールで界線括り毎に色塗りしたものです。
Illustratorの作業は多少の慣れもあり作業はあまり苦になりませんし、図をきれいに仕上げることもできます。
しかし、多数の図をつくっていくうちに、いくら作業が苦にならないからといっても毎回毎回手作業で図をつくることは、いつの間にか非効率になっているのではないかと、気が付きました。
色塗りをソフトに自動でやらせることができるに違いないと思いました。
点情報のプロットを地図太郎PLUSが自動で行うのですから面情報の色塗りもできるに違いないと思い、読んだことのないマニュアルを読んでみました。
次のような方法で可能であることがわかりました。
自分にとっては大きな技術開発になりました。
最初に、地図太郎PLUSで面データのユーザーレイヤーをつくり、25ゾーンの面データをつくりました。
25ゾーンにはuserIDという通し番号が自動で振られます。
このuserIDを含んだ、表現したい情報を含むexcelファイルを作ります。
坏と皿の墨書土器率の項目を含むexcelファイル
このexcelファイルをcsvファイルで書きだします。
次に地図太郎PLUSで面データにこのcsvファイルを結合します。
その後グラフ・色分け機能でcsvファイルの「坏と皿の墨書土器率」を指定すると色分け図作成ウィザードに進むことができます。
地図太郎PLUSで作成したゾーン別分布図
色分け図作成ウィザードでは区分の段階や色などを自由に設定できます。
地図太郎PLUSで作成したゾーン別分布図 2
段階数を変更した例
ユーザーレイヤの面データに、別のcsvファイルを結合することはいつでもできます。また結合するcsvファイルに色分けなどと関わらない項目が含まれていても操作に影響がありません。
地図太郎PLUSが持つ情報(保存するファイル)ではなく、地図太郎PLUSとは離れた情報(保存しない情報)によって色塗りが行われるのです。
これまで、Illustratorで作成した分布図が残すべき、管理すべき情報であるように感じていましたが、excelファイルを原本にでき、図化はある程度自動化できるのですから、寧ろ大切なのはexcelファイルの方であるように気持ちが変化してきました。
情報の管理という点で考えると、Illustratorのレイヤ管理にエネルギーを注ぐのではなく、excelファイル管理の方に重点移行して、地図太郎PLUSで図化した方が効率的で、検討の発展性に寄与すると考えるようになりました。
Illustratorの表現力より地図太郎PLUSによる作業自動化の方が趣味発展にとって大切だと思うようになりました。
なお、csvファイル結合という操作が地図太郎PLUS独自のものなのか、それともGIS一般に通用するようなものなのか、現段階ではわかっていません。
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