2026年4月8日水曜日

6断面の分層詳細把握とブロック区分

 Detailed Understanding of the Layer Division and Block Classification of 6 Cross-Sections


Regarding the six cross-sections of the shell layer on the northern slope of the Ariyoshi Kita Shell Mound, I created layer division diagrams based on the detailed descriptions in the excavation report. Based on these diagrams, I performed block classification to examine the developmental stages. I felt that the cross-sectional structure had become clearly visible.


有吉北貝塚北斜面貝層6断面について、発掘調査報告書の詳細記述による分層区分図を作成しました。この分層区分図に基づき、発達段階を検討するためのブロック区分を行いました。断面構造があぶり出てきたという感想を持ちました。

1 6断面の分層詳細把握

6断面に関する発掘調査報告書の詳細記述に基づき、分層区分図を作成しました。同じものは発掘調査報告書に掲載されていますが、適切でない箇所が幾つかあるので、今回作成したものがより正確です。また分層名称が判りづらいので、平易な名称に変更しました。


有吉北貝塚北斜面貝層 6断面

2 貝層ブロック区分

上記断面図に密集土器分布をプロットするとともに、貝層ブロック区分を行いました。


貝層ブロック区分と密集土器分布

各ブロックに仮番号1~7を与え、ブロックの発達順番を予察的にイメージしてみました。

ブロック1~3の発達は1→2→3の順番で間違いありません。

ブロック4~7の発達は4→5→6→7の順番で間違いないと考えます。

ブロック5はブロック1と2を切っています。

ブロック6はブロック3を切っています。

このような状況から次のような発達をイメージしました。詳細の正確性は現状では思考対象外です。

1ブロック(ガリー斜面崩落物)の堆積

2ブロック(貝層)、4ブロック(貝層)の堆積(4ブロックはもともと2ブロックの一部であったものが、ブロック5の貝殻泥流で浸食され分離したものと推察します。)

3ブロック(貝層)と5ブロック(貝層)の堆積(3ブロックと5ブロックはもともと連続する貝殻泥流であったものが、ブロック6の貝殻泥流で浸食分断されたものと推察します。)

6ブロック(貝層)の堆積(下位の堆積物を浸食して堆積したと考えます。)

7ブロック(貝層)の堆積

まとめると順番に次のようになります。

・1ブロック崩落層堆積

・もともと連続していた2ブロックと4ブロックからなる貝殻泥流堆積

・もともと連続していた3ブロックと5ブロックからなる貝殻泥流堆積

・6ブロック貝殻泥流堆積

・7ブロック貝殻泥流堆積

土器型式との対応は次のようになります。

・1ブロック崩落層堆積→現状でデータなし

・もともと連続していた2ブロックと4ブロックからなる貝殻泥流堆積→現状でデータなし

・もともと連続していた3ブロックと5ブロックからなる貝殻泥流堆積→加曽利EⅡ中

・6ブロック貝殻泥流堆積→加曽利EⅡ中・加曽利EⅡ中~新・加曽利EⅡ新

・7ブロック貝殻泥流堆積→現状でデータなし

土器型式からみて、3・5ブロックと6ブロックに時間差はほとんどないような印象を受けます。

下位の地層を浸食するという点で、3・5ブロックと6ブロックの貝殻泥流が顕著です。その二つが顕著な密集土器を伴います。

なお、5と6の貝種はイボキサゴがメインとなっています。なぜイボキサゴであるのか、今後検討を続けます。

3 感想

発掘調査報告書の詳細記述を読み直し、Illustratorによる手作業で分層区分図を作成してみると、発掘調査報告書掲載分層図と異なる箇所がかなりあり、問題意識を深めることができました。また、密集土器分布図と発掘状況写真と分層区分図を一緒に検討することにより、さらに問題意識を深めることができました。断面構造があぶり出てきたという感想を持ちました。


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