2021年6月29日火曜日

有吉北貝塚北斜面貝層の遺物出土状況写真

縄文社会消長分析学習 106

有吉北貝塚北斜面貝層発掘状況写真120点のうち64点が遺物出土状況写真です。これをカラー化して整理しました。整理結果と感想をメモします。

1 遺物出土状況写真64点のカラー化

Photoshopニューラルフィルター機能を利用して、発掘調査報告書掲載白黒写真をカラー化しました。


遺物出土状況写真64点のカラー化

なお、カラー化は観察しやすさの実現を目的としたものであり、当初撮影カラー写真の色味実現を目指したものではありません。恣意性を回避するために、具体的には次の手順により自動的に行いました。

ア 発掘調査報告書白黒写真のスキャン

以下Photoshopによる作業

イ ニューラル機能によるカラーレイヤー作成(色味等未調整)

ウ トーンカーブによる色彩強調

エ カラーレイヤーと元写真レイヤーの乗算ブレンド

オ カラー写真(JPGファイル)書き出し

2 遺物出土状況写真の整理

遺物出土状況写真(No.57~No.120)のうち出土場所が特定されているものについてその位置を地図にプロットしました。


遺物出土状況写真位置プロット図

同時に写真を自分の問題意識に沿って分類しました。

3 感想とメモ

ア 基底部土器出土状況

基底部土器出土状況写真が主なものだけでも6点ありますので、今後詳しく分析することにします。北斜面貝層で行われた特徴的イベント結果がこのような地層として残ったと考えます。


基底部土器出土状況1


基底部土器出土状況2


基底部土器出土状況3

イ 大形土器片

北斜面貝層出土土器片は大形であることが特徴です。これがどのような活動の結果を物語るか、これからじっくり検討します。


大形土器片1


大形土器片2


大形土器片3

ウ 器台

器台出土と考えられる写真が含まれています。


器台

しかし、発掘調査報告書北斜面貝層の記述には器台出土が見つかりません。また発掘調査報告書全体を通しても器台出土の記載を見つけていません。器台には特別の興味があるので、この器台についての情報を何らかのかたちでいつか確かめる(問い合せする)ことにします。

エ イノシシ頭骨

イノシシ頭骨、下顎骨の出土写真が6点掲載されています。


イノシシ頭骨


イノシシ下顎骨1


イノシシ下顎骨2


イノシシ下顎骨3

イノシシ頭骨が立った状態で出土し、下顎骨が土器片と隣接して出土していますが、このような出土状況から何か情報を引き出せるのか、検討することにします。

オ 装飾品


イタボガキ貝輪(と磨製石斧)


イモガイ装飾品

カ 完掘状況写真


完掘状況写真1


完掘状況写真2

完掘状況写真が8点含まれていて、これらから貝層が立地した場所の基底面地形(下総層群上面地形)を読み取ることができます。 

2021年6月28日月曜日

加曽利E式土器等60器3Dモデルの動画

 縄文土器学習 619

2021.06.07記事「中峠式土器及び加曽利EⅠ式・EⅡ式・EⅢ式・EⅣ式土器全60器 観察記録3Dモデル」で作成した加曽利E式土器等60器3Dモデルの動画をBlenderアニメーション機能を利用して試作してみました。

Blenderでオブジェクトではなくカメラを移動させて作成したアニメーションの動画です。

1 加曽利E式土器等60器3Dモデルの動画


加曽利E式土器等60器3Dモデルの動画

1分30秒の動画です。

2 中峠式土器及び加曽利EⅠ式・EⅡ式・EⅢ式・EⅣ式土器全60器 観察記録3Dモデル

中峠式土器及び加曽利EⅠ式・EⅡ式・EⅢ式・EⅣ式土器全60器 観察記録3Dモデル

撮影場所:加曽利貝塚博物館令和2年度企画展「あれもEこれもE -加曽利E式土器 北西部地域編-」

撮影月日:2020.11.27 2021.01.06 2021.02.02 2021.02.09 2021.02.16

ガラス面越し撮影

全土器同一縮尺

個別土器3Dモデルは3DF Zephyr v5.019で生成、Blenderで全体編集、3DF Zephyr v5.019でSketchfabアップロード

Sketchfab画面内の移動方法:Shiftキー+右クリックで移動(Shiftキーを先に押す)

アノテーション1~20は移動高速化の用に設置しました。「k」でアノテーション進む、「J」でアノテーション戻る。

3 感想

・60器の個別3Dモデルは、すべてショーケースに展示されている土器をガラス面越しに撮影して作成したものです。従って正面部分のみ3Dモデルになっていて背面などは欠落しています。

・専門家が整った撮影環境で360度撮影して作成する3Dモデルとくらべれば、この60器のモデルの質は格段に低いものです。「作品」と呼べるようなものではないので、「観察記録3Dモデル」と呼称しています。しかし、それでも土器学習用資料としての意義は大きなものがあると考えます。

・ショーケース展示では土器表面の半分くらいしか観察できませんが、60器の3Dモデルはそれと同程度の範囲が3Dモデルになっているので、観察できる表面積という意味では現物展示と3Dモデルではほぼ同程度の意義を有しています。

・一度3Dモデルにすればいつでもどこでも土器現物観察の疑似体験が可能になります。写真では得られない立体感や質感を体感できますから、観察には有利です。

・一度3Dモデルを作成すれば、そのデータは蓄積しますから、現物展示開催の1回性とは後に残る影響は根本的に異なります。

・ガラス面越しに撮った写真からでもそれなりに3Dモデルが作れるので、そしてそれを並べれば「なんちゃって3D博物館」ができるので楽しくて、趣味としては止められません。

4 技術的感想

3DF Zephyr Liteで作成する動画は背景がきれいで、手軽に作成できます。時間もほとんどかかりません。ところがBlenderアニメーション機能による動画はそのレンダリングに時間がかかります。Blenderの方が画面制御がしやすいのですが、長時間のレンダリングが難点です。しかし、Blenderでないとオブジェクトを動かせないので、結局3Dモデル動画作成ではBlenderの操作特性に自分を合わせるしかないようです。


"SECRET Japon" Books

 Twitterで集中的にいいねをいただいたFerrandis Franckさんのサイトを覗いたら、Ferrandis Franckさんが話題の"SECRET Japon" Booksの著者であること知りました。Amazonで注文したら翌日配送されてきました。


SECRET Japon全3冊

考古趣味心を強く刺激する冊子です。

日本考古歴史の中から、神秘的で奇妙で驚くべき遺物や遺跡を厳選して紹介しています。「これぞ考古趣味だ!」といえるような冊子になっています。

美しいカラー写真が豊富ですが、この冊子の最大の魅力は手書き野帳のスケッチ掲載です。詳しく見ると、日本語表記も加えながら詳しくメモしています。(ただしフランス語ですから当方は理解できませんが。)フランスからやってきて、言葉の壁を越えてこれだけ詳しく調べる、それも縄文から近代、そして沖縄までしらべたのですから驚嘆します。多くの日本人専門家との交流が有ったに違いないと推察します。


見覚えのある土偶が掲載されているページ


見覚えのある土偶が掲載されているページ


見覚えのある土偶が掲載されているページ

この冊子に掲載されている遺物・遺跡をみるために、日本を訪問する海外考古趣味人間が増えるのではないだろうかと想像します。

自分はこの冊子をみて日本の考古遺物・遺跡の魅力を再発見できたような感想を持ちました。この冊子は狭い視野に固まっている自分の考古趣味心をもみほぐしてくれるような効果がありました。

2021年6月27日日曜日

土偶観察記録3Dモデル20選の動画

 縄文土器学習 618

2021.06.15記事「土偶観察記録3Dモデル 20選」で作成した土偶20体3Dモデルの動画をBlenderアニメーション機能を利用して試作してみました。

これまで3Dモデルの動画は3DF Zephyr Liteの動画作成機能を利用していましたが、Blenderのアニメーション機能を利用しだしましたので、動画作成も徐々に3DF Zephyr LiteからBlenderに移行する予定で、この動画はその最初の試みです。

1 「土偶観察記録3Dモデル 20選」の動画


「土偶観察記録3Dモデル 20選」の動画

Blenderでカメラを移動して作成。

2 土偶観察記録3Dモデル 20選

土偶観察記録3Dモデル 20選

2019年夏~2021年春までに作成した土偶観察記録3Dモデル約50の中から、考古興味を刺激する20モデルを我流選定したもの

縄文のビーナス、仮面の女神を除いて全て千葉県内遺跡出土物

順番は時間順を表現していない

縮尺は不動(小さいものは大きく拡大表示している)

個別土偶はすべてより精細なモデルをSketchfab「arakiminoru」に掲載

個別土偶3Dモデルは3DF Zephyr で生成、Blenderで全体編集、3DF Zephyr v6.001でSketchfabアップロード

画面内移動はアノテーション利用(番号、K(進む)、J(後退))あるいはShiftキー+右クリックで移動(Shiftキーを先に押す)

3 感想

ア 土偶の多様性

20体を通して眺めているうちに、「土偶」という1つの括りに対応した1つの(特定の)機能・役割・利用方法があるわけではないといういわば当たり前の感想が浮かびます。現代でも人形フィギュア(人形)の機能・役割・利用法は千差万別です。現代ほどではないにしても、原始にあっても、土偶の機能・役割・利用法は多様であったにちがいません。ただし、時期や地域を特定すれば、土偶の機能・役割・利用法はかなり絞られるに違いありません。

イ 多数資料調査の必要性

有名な土偶や展示土偶を20体じっくり観察することは入門学習者にとっては大いに意義のあることです。しかし、土偶の機能・役割・利用法等にせまろうとするならば、土偶をある程度悉皆的に調査することが必須であるように感じます。出土物を(仮想的に)全部並べて観察することが必須です。その悉皆観察の後に生まれる想像はある程度の価値が含まれる可能性があるかもしれません。

4 技術的感想

Blenderのアニメーション機能、動画作成機能の様子が少しずつ判ってきたので、それをある程度自由に操れる状況に7月中に自分を追い込みたいと思います。

2021年6月26日土曜日

廻る仮面の女神

 縄文土器学習 617

国宝「仮面の女神」観察記録3Dモデルを回転させて見ました。回転体と静止体を同時に観察することによって、これまでの自分の感想がそのまま保持されるのか、それとも違う感想が生まれるのか、調べるための学習資料です。

1 土偶(国宝仮面の女神)(茅野市中ッ原遺跡) 観察記録3Dモデル(回転2)

土偶(国宝仮面の女神)(茅野市中ッ原遺跡) 観察記録3Dモデル(回転2)

撮影場所:茅野市尖石縄文考古館 

撮影月日:2019.09.13 

4面ガラス張りショーケース越しに撮影 

3Dモデル写真測量ソフト 3DF Zephyr で生成  v4.530 processing 82 images(Masquerade機能利用)


調整前3Dモデル画面(3DF Zephyr Lite画面)


回転3Dモデルの動画

2 メモ

仮面の女神については次のような感想を持ってきています。


当初3Dモデルに付した注記


感想メモ画面1


感想メモ画面2


感想メモ画面3

回転体モデルを観察してみると、これまでの自分の感想の「もっとらしさ」感が増大しました。

この土偶はその背後を観察することが特別に重要であると感じます。仮面と帽子と衣服を結合する接続具の観察が可能となります。

妄想レベルですが、この土偶は「成人式」(集団見合い)の女性装束であり、生殖可能であることを示しているのだと思います。同じ成人になった男性(群)に生殖可能であることを視覚や嗅覚で示す儀式用であり、仮面は女性が恥ずかしさなどを持たないための意味も有していると考えます。(現代アフリカには逆に男性(群)が目隠しして、女性(群)陰部の臭いを嗅ぐ若者集団見合い儀式があります。)

なお、この土偶出土状況ジオラマが尖石縄文考古館に展示されていて、学習上の強い興味が喚起されます。

2020.03.17記事「国宝土偶「仮面の女神」出土状況ジオラマの3Dモデル



2021年6月24日木曜日

廻る縄文のビーナス

 縄文土器学習 616

国宝「縄文のビーナス」観察記録3Dモデルを回転させて見ました。回転体と静止体を同時に観察することによってどのような感想が浮かぶのか、調べるための資料です。

1 縄文中期前半土偶(国宝縄文のビーナス)(茅野市棚畑遺跡) 観察記録3Dモデル(回転 2)

縄文中期前半土偶(国宝縄文のビーナス)(茅野市棚畑遺跡) 観察記録3Dモデル(回転 2)

撮影場所:茅野市尖石縄文考古館

撮影月日:2019.09.13

4面ガラス張りショーケース越しに撮影

3Dモデル写真測量ソフト 3DF Zephyr で生成 v4.523 processing 59 images(Masquerade機能利用)


展示の様子


3Dモデルの動画(Sketchfab画面を操作した時のキャプチャー動画)

2 感想

360度からの撮影が可能である場合の観察記録3Dモデルでは、当然ですが360度の方向から観察できるます。しかしBlenderとか3DF Zephyr LiteとかSketchfabなどのソフトで観察するばあい、マウス等でクリックしながら自分の視点を移動しなければなりません。ある程度の手間がかかります。この手間を対象物を回転させることによって省くことができます。さらにコピーした静止モデルをそばに置いておけば、角度による違いを注意深く観察することができます。

縄文のビーナスを同一2体を隣接して置き、一方を回転させることでこの土偶の様子をより詳しく観察できることがわかりました。土偶(に限らず遺物一般)についてこのよう同一2体隣接設置(一方回転)資料は有用であることを確認します。3Dモデルであるからこそ可能な学習資料のあり方です。

3 技術的感想

Blenderで初めてアニメーションを作成してみました。考古遺物を回転させたり、移動させたりするアニメーションは自分にも対応できる程度の簡易な方法で可能であることを知りました。

Blenderで作成してエクスポートしたアニメーションファイル(fbxファイル)をSketchfabに投稿することも難しいことではありませんでした。


Blender画面


Sketchfab画面


2021年6月20日日曜日

有吉北貝塚北斜面貝層の貝層断面写真カラー化

 縄文社会消長分析学習 105

有吉北貝塚北斜面貝層発掘状況写真120点のうち52点が貝層断面写真です。これをカラー化して整理しました。整理結果と感想をメモします。

1 貝層断面写真52点のカラー化

Photoshopニューラルフィルター機能により半自動操作でカラー化しました。


貝層断面写真52点のカラー化

2 貝層断面写真の整理

貝層断面写真は横断面の第2断面、第10断面、第11断面、第12断面、第13断面に対応したものに限られていました。このうち第2断面と第11断面は注記付詳細断面図が発掘調査報告書に掲載されています。


第2断面に対応した写真と注記付断面図


第11断面に対応した写真と注記付断面図

3 感想

ア 第2断面

第2断面は北斜面貝層上流部分(南側部分)を代表する断面であり、この断面の写真が8点あることから検討を体感的に深めることができると期待します。

特に次の写真と注記付断面図は直接対応しますから、詳しく検討することできます。


カラー写真(9)


注記付断面図(第2断面)

なお、カラー写真(9)を見ると、基盤浸食面(下総層群の上面地形)がきれいに露出していて、顕著な崖(ガリー浸食谷の遷急点)が観察できます。まるで滝つぼのような地形です。海外乾燥地域の地形を見ているような錯覚をおぼえます。尋常ではないガリー浸食現象の存在が確認できます。この異状ともいえるようなガリー浸食現象と貝層形成との関係が北斜面貝層学習の特別重要テーマとなります。

イ 第11断面

第11断面は北斜面貝層下流部分(北側部分)を代表する断面であり、発掘調査報告書では北斜面貝層そのものを代表している断面でもあります。この断面の写真が25点あることから検討を体感的に大いに深めることができると期待します。


カラー写真(17)


注記付断面図(第11断面)

ウ 写真のカラー化

発掘調査報告書掲載白黒写真をソフト(Photoshop)でオートマチックにカラー化することにより写真に対する興味が格段に湧き、学習がとても楽しくなりました。楽しくなければ学習の意味がそもそもないのですから、写真のカラー化は自分にとって重要な技術として確実に定着することになります。

なお、過去に実施した同様の発掘調査報告書学習(大膳野南貝塚、西根遺跡)ではまだカラー化技術が一般で使える状況はありませんでしたから、世の中の技術進歩スピードに感心します。長生きはしてみるものです。


2021年6月18日金曜日

有吉北貝塚発掘風景

 縄文社会消長分析学習 104

有吉北貝塚発掘調査報告書掲載発掘状況写真120点を分析・観察し始めます。この記事では最初の4点を観察します。

1 有吉北貝塚付近の開発前状況

発掘調査報告書掲載写真観察に入る前に、開発前の有吉北貝塚付近の状況を空中写真から把握します。

有吉北貝塚付近の開発前状況

地理院地図1961年~1969年の空中写真

地形DEMは千葉市1960年代都市図等高線から作成(QGIS、GRASS)

垂直倍率:×3.0

3DF Zephyr v6.002からSketchfabにアップロード


空中写真(地理院地図1961年~1969年の空中写真)

北斜面貝層は周辺高木の影で黒くなっています。この写真状況から開発前の北斜面貝層は灌木地としての土地利用であったと判読できます。おそらく薄い表土の下に貝層があるため高木が育ちにくい土壌環境が存在していたのではないかと想定します。

2 遠景


遠景

有吉北貝塚発掘調査報告書から引用


遠景(カラー化)

Photoshopニューラルフィルター機能利用による半自動カラー化。(以下同様)

表土が剥がされて貝層上限があらわれたころの北斜面貝層発掘現場遠景であると推測します。


地形3Dモデルによる風景

表土が剥がされた状況の等高線から作成したDEMによる地形3Dモデルによる風景です。(ピンクが貝層分布、垂直倍率3倍)

3 貝層上面検出状況


貝層上面検出状況

有吉北貝塚発掘調査報告書から引用


貝層上面検出状況(カラー化)

貝層の北側(下流側)が写っています。


地形3Dモデルによる風景

表土が剥がされた状況の等高線から作成したDEMによる地形3Dモデルによる風景です。(ピンクが貝層分布、垂直倍率3倍)

4 作業風景1


作業風景1

有吉北貝塚発掘調査報告書から引用


作業風景1(カラー化)

発掘作業が途中まで進行した状況の風景です。


地形3Dモデルによる風景

貝層下限等高線から作成したDEMによる地形3Dモデルによる風景です。(ピンクが貝層分布、垂直倍率3倍)

5 作業風景2


作業風景2

有吉北貝塚発掘調査報告書から引用


作業風景2(カラー化)

発掘作業状況写真です。作業風景1より発掘が進んでいます。


地形3Dモデルによる風景

下総層群上面等高線から作成したDEMによる地形3Dモデルによる風景です。(ピンクが貝層分布、垂直倍率3倍)

この写真に写っている人物に赤丸を付けてみました。


作業風景2に写っている人物

33名の方が発掘、測量、機械操作等に従事しています。ほとんどが姉さん被りの女性で、その中にヘルメットをかぶった数人の男性が見えます。10近くの断面(露頭)で同時に作業が行われているようです。

6 感想

北斜面貝層の発掘現場はもとより、北斜面貝層地形も現在は存在していませんが、発掘調査報告書掲載写真と地形3Dモデルから現場状況を紙上体験することができました。

北斜面貝層の様子が徐々にですが、感覚的に自分の記憶の一部に溜まりつつあります。

7 参考 有吉北貝塚 開発前地形と開発後地形 3Dモデル

有吉北貝塚 開発前地形と開発後地形 3Dモデル 

【開発前地形】 

DEM:1960年代千葉市都市図等高線からGRASSGISで生成(2mメッシュ) 

垂直倍率:×3.0 

表示:1960年代千葉市都市図+標高色別、有吉北貝塚調査区域(青線) 

【開発後地形】 

開発後地形DEM:国土地理院5mメッシュDEM(2020年12月ダウンロード) 

垂直倍率:×3.0 

表示:国土地理院全国最新写真(平成28年)、有吉北貝塚調査区域(青線)