2016年11月13日日曜日

上谷遺跡 竪穴住居跡遺物出土ヒートマップ作成

2016.11.12記事「上谷遺跡 竪穴住居覆土層出土遺物は廃棄物か?」でA102a竪穴住居の遺物分布図を示し、「確実に言えることは竪穴住居の中央部に密であるという分布でないこと」と述べました。

A102a竪穴住居 遺物分布図 2

この分布図からヒートマップを作成しより直観的に「竪穴住居の中央部に密であるという分布でないこと」を示すことができましたので、作業図を紹介します。

A102a竪穴住居 遺物分布図 のヒートマップ
GIS(地図太郎PLUS)作業画面 (ヒートマップそのものはQGISで作成)
(ちなみに、上記画面が地図太郎PLUSの画面拡大限界(1/45))

遺物出土地点の密集域は赤、密集域から離れると色が順次オレンジ、黄色、緑、青と変化し、50㎝以内に遺物出土地点がない空間は色がつきません。

カーネル密度推定における半径パラメータが50㎝(!)ということになります。

この図から、単に遺構中央部の遺物密度が密ではないという情報以外に、遺物出土域がクラスター状になっている理由など、もっといろいろな情報を引き出し、同時に各種問題意識をこの図に投影して考察したいと思います。

また、遺物種類別にヒートマップを作成することも行いたいと思います。

この竪穴住居は約5.6m×約5.6mの大きさですが、この空間を地理空間としてGISで扱うことによってヒートマップができること自体に、技術的に感動しました。


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