2026年2月7日土曜日

意図的に破壊された土器(市原市能満上小貝塚)観察記録3Dモデル

 3D Model of Observation Records of Intentionally Destroyed Pottery (Noman kamikokaizuka Shell Mound, Ichihara City)


I created a 3D model of the observation records of intentionally destroyed pottery, which is on display at the Chiba City Archaeological Research Center's special exhibition "The Mysterious Late Jomon Period."

I imagine that the intentional destruction of the pottery eliminated its practical use in this world, allowing it to be used forever in the afterlife.


千葉市埋蔵文化財調査センターで開催中の特別展「謎多き縄文晩期」で展示されている意図的に破壊された土器の観察記録3Dモデルをつくりました。

土器の意図的破壊は、この世での実用性を排除することで、あの世でいつまでも使えるようにしたのだと空想します。

1 意図的に破壊された土器(市原市能満上小貝塚)観察記録3Dモデル

意図的に破壊された土器(市原市能満上小貝塚)観察記録3Dモデル

台の部分が壊されている

撮影場所:千葉市埋蔵文化財調査センター 令和7年度特別展「謎多き縄文晩期」

撮影月日:2026.01.24


展示の様子

ガラスショーケース越し撮影

3DF Zephyr v8.038で生成 processing 161 images


3Dモデルの動画


3Dモデルの画像(テクスチャ有り)


3Dモデルの画像(テクスチャ無し)


3Dモデルの画像(テクスチャ有りと無しのハードライトミックス)

2 GigaMesh Software Frameworkによる展開


GigaMesh Software Frameworkによる展開(Textured)


GigaMesh Software Frameworkによる展開(Solid)


GigaMesh Software Frameworkによる展開(Non-Photorealistic Rendering)

3 メモ

3-1 2点の展示

意図的に破壊された土器は台の部分の破壊例と下部破壊例の2例が展示されています。


意図的破壊2例の展示

3-2 展示の文脈

意図的破壊土器展示は次の文脈の中で位置付けられています。

・縄文時代晩期には土偶・石棒・異形土器といった祭祀道具が発達した。

・この様子は縄文時代後晩期社会が停滞・衰退したために呪術に依存する社会=祭祀具の発達という図式で語られることもあった。

・しかし、縄文時代晩期には長期継続する規模の大きなムラでこれら祭祀道具が多く出土する傾向がある。

・このことから、停滞・衰退というより、長期継続する大きなムラで祭祀具が盛んに使われていたことになり、そういったムラで祭祀が多くおこなわれる意味を考えた方が良い。

・縄文時代晩期の祭祀行為の跡から土偶や石棒などの道具が焼かれて廃棄される例や土器が意図的に壊されて廃棄されることがある。

3-3 土器の意図的破壊の意味仮説

土器の意図的破壊の意味は特定の意味があるのではなく、幾つの意味があるのかもしれません。そうした幾つかの意味の一つに次のような意味が含まれていると想像しています。

その土器を使っていた人(所有していた人)が死亡して、あの世に送る時、あの世でその土器を使えるように故人にその土器を持参させて、あの世に持っていかせたのだ思います。

故人の肉体と土器そのものはこの世残るのですが、適切なお祀りを執行することにより、故人の魂と土器の魂をあの世に送り出していたのだと思います。

しかし、物体としての土器が残ります。何かの間違いでその土器を有用物として別人が使うことが生じると、それはあの世の故人にとって事故となり、あの世でその土器が使えなくなってしまいます。そこで、そうした万が一の事故が生じないように、土器を欠いて、実用性を排除したのだと思います。

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なお、このような縄文時代土器破壊が、現代まで(戦後まで)故人が出棺で家を出るとき、故人の使った茶碗を土間に打ちつけて割る風習として伝わってきていると考えています。


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