2022年12月30日金曜日

古地図に表現された東京湾水系花見川

 The Hanami River in the Tokyo Bay system depicted on old map


I reconfirmed that Hanami River (then called Kemi River) in the Tokyo Bay water system was depicted as an independent water system in the picture (old map) drawn during the Tenmei era Inbanuma moat construction period.


天明期印旛沼堀割普請時代に描かれた絵図(古地図)に東京湾水系花見川(当時の呼称は検見川)が独立水系として描かれていることを再認識しました。

1 下総国印旛沼御普請堀割絵図

この絵図は八千代市文化財として指定されています。この絵図の画像ファイルは八千代市立郷土博物館より提供を受け、このブログで公表する許可をいただいています。八千代市立郷土博物館に感謝します。


下総国印旛沼御普請堀割絵図(八千代市立郷土博物館提供)

この絵図は天明期印旛沼堀割普請に係り作成されたもので、当時の堀割筋(印旛沼及び現在の新川、花見川)の村々と工事に関して必要な記述がみられます。また東京湾水系花見川(当時の呼称は検見川)が独立水系として描かれている貴重な歴史資料です。

利根川が東遷したことにより、利根川が増水すると印旛沼周辺が洪水にみまわれるようになってしまいました。そこで洪水を防ぎ、干拓により新田開発をするために開削工事が行われました。この絵図は現在の新川と花見川をつなげる構想のために描かれたものです。

この絵図の印旛沼水系新川(勝田川)と東京湾水系花見川の間に「コノ間 拾四丁芝地 高七丈壱尺」という注記文字が書かれています。


下総国印旛沼御普請堀割絵図部分(八千代市立郷土博物館提供)

この絵図は、天明期印旛沼堀割普請の前には、横戸村と柏井村の間の台地に分水界があったことを示す貴重な地形歴史資料の一つです。

2 下総国印旛沼御普請堀割絵図の分析


下総国印旛沼御普請堀割絵図の分析

絵図の水部を水色で塗色し、読み取れる土地(地整)概念を書き込んでみました。この絵図作成者(普請事業構想者)は香取の海と江戸湾、それを結ぶ谷津・川とその分水界を詳しく理解しています。

この絵図が描かれた頃の実際の湖沼分布は明治中期迅速図集成図で表現される湖沼分布と大差はなかったと考えます。


参考 明治中期迅速図集成図(湖沼等塗色)


参考 地形段彩図(現在)




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