ラベル 双口土器 の投稿を表示しています。 すべての投稿を表示
ラベル 双口土器 の投稿を表示しています。 すべての投稿を表示

2026年2月17日火曜日

弥生時代前期 双口土器(富岡市上高田社宮子原遺跡)観察記録3Dモデル

 3D Model of Observation Records for Early Yayoi Period Double-Mouthed Pottery (Kamitakata-Shakuzihara Site, Tomioka City)


I created a 3D model of the observation records for the Early Yayoi period double-mouted pottery, which is on display at the Chiba City Archaeological Research Center's special exhibition "The Mysterious Late Jomon Period." While I've seen double-mouted pottery from the Middle and Late Jomon periods, this was my first time observing one from the Yayoi period.


千葉市埋蔵文化財調査センターで開催中の特別展「謎多き縄文晩期」で展示されている弥生時代前期 双口土器の観察記録3Dモデルをつくりました。縄文中期・後期の双口土器を見たことがありますが、弥生時代のものははじめて観察しました。

1 弥生時代前期 双口土器(富岡市上高田社宮子原遺跡)観察記録3Dモデル

弥生時代前期 双口土器(富岡市上高田社宮子原遺跡)観察記録3Dモデル

撮影場所:千葉市埋蔵文化財調査センター 令和7年度特別展「謎多き縄文晩期」

撮影月日:2026.02.12


展示の様子

ガラスショーケース越し撮影

3DF Zephyr v8.038で生成 processing 170 images


3Dモデル動画


3Dモデル画像(テクスチャ有り)


3Dモデル画像(テクスチャ無し)


3Dモデル画像(テクスチャ有りと無しのリニアライトミックス)

2 メモ

2-1 はじめての弥生時代前期双口土器観覧

これまで、縄文中期・後期の双口土器を見たことがありますが、弥生時代のものははじめて観察しました。

縄文時代の双口土器が弥生時代前期まで伝わって利用されていたと捉えます。

縄文時代双口土器の3Dモデルは次の2点について作成したことがあります。

2019年12月23日記事「縄文中期後半双口土器(茅野市一ノ瀬遺跡) 観察記録3Dモデル

2020年11月11日記事「双口土器(芝山町小池台遺跡)の3Dモデルと観察

これらの双口土器3Dモデル作成の時には、次のような思考を楽しみました。

「・二つの集団が何かの都合で密接に協力する関係を結ぶ必要が生まれた、あるいは統合することになった、その時の団結式祭祀で統合の象徴を演出するためにこの土器がつくられ使われた。契りをむすぶ杯ならぬ、契りを結ぶ土器であったと想像します。」

「・二つの口が胴部でつながっているデザインは本来異質な人集団が繋がったことを象徴していると想像します。

・例えば、二つの集団(二つの家族)が同じ場所に新たに住むことになった時、双口土器を作って、片方の口から飲食物液体を入れ、別の口から出して食することによって、二つの集団が相手が無くてはならない存在であることを、お互いに認め合う儀式に使ったと空想します。

・あるいは土地(ドングリ採集権、狩猟権、漁業権など)で争っていた2つの集団が和解するときの儀式に使ったのかもしれません。」

弥生時代前期双口土器の祭祀的役割もこのような2集団の契りに関連しているものと想像します。

2-2 文様

展示では双口土器の色が黒く、ショーケース越しに文様を確認することができませんでした。

そこで、3Dモデル画像をPhotoshopで調整して文様を見やすくし、さらに凹線をなぞってみました。


文様を見やすくした画像


凹線ををなぞった画像

一つに合体している胴部にはそれを一周する波打った複数凹線がメインに描かれています。また別れた2つの胴部も、残った部分から同じように波打った複数凹線が描かれているようです。

この土器が結婚式など二つの集団が契りを結ぶ儀式の道具であるかもしれないという先入観があるためか、この複数平行凹線から「水引」を連想してしまいました。大陸で生まれた水引文様が弥生時代前期に本邦へ伝わったのかもしれないという想像を楽しみました。


2020年11月11日水曜日

双口土器(芝山町小池台遺跡)の3Dモデルと観察

 縄文土器学習 492

千葉県立中央博物館令和2年度企画展「ちばの縄文」で展示されている双口土器(芝山町小池台遺跡)の3Dモデルを作成し観察しました。

1 双口土器(芝山町小池台遺跡) 観察記録3Dモデル

双口土器(芝山町小池台遺跡) 観察記録3Dモデル

縄文中期、芝山町立芝山古墳・はにわ博物館蔵

撮影場所:千葉県立中央博物館令和2年度企画展「ちばの縄文」 

撮影月日:2020.10.27 

ガラス面越し撮影 

3Dモデル写真測量ソフト 3DF Zephyr で生成 v5.009 processing 62 images


展示の様子


展示の様子


3Dモデルの動画

2 観察メモ

・器形及び模様はほぼ完全に左右対称です。

・双口土器に関する知識がほとんどなく、また発掘調査報告書など文献も読んでいませんので、空想的感想をメモしておきます。

・実用性はなく、祭祀的機能を有する土器であると考えます。

・飲食物としての液体を片方の口から入れ、別の口から出すという行為にマジカルな意味があったと思います。

・二つの口が胴部でつながっているデザインは本来異質な人集団が繋がったことを象徴していると想像します。

・例えば、二つの集団(二つの家族)が同じ場所に新たに住むことになった時、双口土器を作って、片方の口から飲食物液体を入れ、別の口から出して食することによって、二つの集団が相手が無くてはならない存在であることを、お互いに認め合う儀式に使ったと空想します。

・あるいは土地(ドングリ採集権、狩猟権、漁業権など)で争っていた2つの集団が和解するときの儀式に使ったのかもしれません。