2020年11月11日水曜日

双口土器(芝山町小池台遺跡)の3Dモデルと観察

 縄文土器学習 492

千葉県立中央博物館令和2年度企画展「ちばの縄文」で展示されている双口土器(芝山町小池台遺跡)の3Dモデルを作成し観察しました。

1 双口土器(芝山町小池台遺跡) 観察記録3Dモデル

双口土器(芝山町小池台遺跡) 観察記録3Dモデル

縄文中期、芝山町立芝山古墳・はにわ博物館蔵

撮影場所:千葉県立中央博物館令和2年度企画展「ちばの縄文」 

撮影月日:2020.10.27 

ガラス面越し撮影 

3Dモデル写真測量ソフト 3DF Zephyr で生成 v5.009 processing 62 images


展示の様子


展示の様子


3Dモデルの動画

2 観察メモ

・器形及び模様はほぼ完全に左右対称です。

・双口土器に関する知識がほとんどなく、また発掘調査報告書など文献も読んでいませんので、空想的感想をメモしておきます。

・実用性はなく、祭祀的機能を有する土器であると考えます。

・飲食物としての液体を片方の口から入れ、別の口から出すという行為にマジカルな意味があったと思います。

・二つの口が胴部でつながっているデザインは本来異質な人集団が繋がったことを象徴していると想像します。

・例えば、二つの集団(二つの家族)が同じ場所に新たに住むことになった時、双口土器を作って、片方の口から飲食物液体を入れ、別の口から出して食することによって、二つの集団が相手が無くてはならない存在であることを、お互いに認め合う儀式に使ったと空想します。

・あるいは土地(ドングリ採集権、狩猟権、漁業権など)で争っていた2つの集団が和解するときの儀式に使ったのかもしれません。

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