Pit SK773A/B (Ariyoshikita Shell Mound, Chiba City) 3D Model
I created a 3D model of two pits that are cut one after the other. As a beginner in Blender 3D modeling, this was a slightly more difficult task for me. When I observed the completed 3D model, I was reminded of the possibility of using A/B simultaneously, which was not possible from the planar and cross-sectional data.
切った切られたの関係にある2つの土坑の3Dモデルを作成しました。Blender3Dモデリング初心者の自分にとって少し難易度が上がった作業となりました。完成3Dモデルを観察すると、平面・断面資料からは生まれなかった、A/B同時利用の可能性を想起しました。
1 土坑SK773A/B(千葉市有吉北貝塚)3Dモデル
土坑SK773A/B(千葉市有吉北貝塚)3Dモデル発掘調査報告書資料
3DF Zephyr v8.013でアップロード
3Dモデルの動画
3Dモデルの画像
3Dモデルの画像
2 モデリング技術メモ
2-1 モデリングの順番
土坑周辺の地面(a)、切った土坑概形(b)、切られた土坑概形(c)、土坑に掘られた穴5箇所(d)のパーツに分け次の順序でモデリング作業を行いました。
b→c→bとcの統合→d(5つ)→bとcの統合モデルとdの合成(5回)→a→bcd合成モデルとaの統合
2-2 ブーリアン合成(ユニオン)
段階的に下に凸形状で構成される土坑、陥穴、竪穴住居、炉穴などの縄文遺構ではブーリアン合成(ユニオン)が有用性あるツールになります。
ブーリアン合成イメージ
参考 資料の分析
3 メモ
「土器1~3はAに、土器4~6はBに帰属する。土器は両土坑ともに磨消文成立前後の加曽利EⅡ式がまとまっている。両土坑とも9群~10群土器の範囲でとらえる。ただし、遺物の出土状況はAよりBの方が新しい様相を呈している。」(発掘調査報告書から引用)
「遺物の出土状況はA(切った土坑)よりB(切られた土坑)の方が新しい様相を呈している。」との記述が具体的に何を指しているのか、断面図を見ても判りません。もしかしたら、覆土層の中に上下関係が観察され、B覆土層がA覆土層の上に乗っているように観察されたのかもしれません。
発掘調査報告書のこの記述を信じると、自分が抱いていた次のイメージが崩れます。
●資料から自分が抱くイメージ。
・土坑Bが掘られ、使われ、廃用となり、覆土で覆われた。
・覆土で覆われた土坑Bの近くで土坑Aが掘られ、土坑Aが利用された。土坑Aの壁の一部は土坑Bの覆土層である。
・土坑Aが廃用となり、覆土で覆われた。
発掘調査報告書記述から、次のような状況も検討する必要があると考えます。
●土坑A/Bの利用イメージ例
・土坑Bが掘られ、使われた。
・ある時期に土坑Aが掘られ、空間的に土坑Bと連結して、土坑A・B空間が同時に使われた。
・土坑A/Bが廃用になり、深い土坑A部分が先に覆土で覆われ、その後、浅い土坑Bが覆土で覆われた。この様子が覆土層に表現され、発掘調査者は、A覆土層の上にB覆土層が乗っているように観察した。
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