ラベル 地山地形3Dモデル の投稿を表示しています。 すべての投稿を表示
ラベル 地山地形3Dモデル の投稿を表示しています。 すべての投稿を表示

2026年7月23日木曜日

有吉北貝塚北斜面貝層の地山地形3Dモデルの改善

 Refining the 3D Model of the Natural Substrate Topography for the Shell Midden on the Northern Slope of the Ariyoshi-Kita Shell Midden


I have corrected problematic issues in the 3D model of the natural substrate topography for the shell midden located on the northern slope of the Ariyoshi-Kita Shell Midden. The most significant issue—where a large volume of artifacts at the valley head protruded beyond the natural substrate surface—was resolved by using the "Grab" brush in Blender's Sculpt Mode to pull the terrain into alignment.


有吉北貝塚北斜面貝層の地山地形3Dモデルに存在していて不都合を改善しました。最大の懸案事項であった、谷頭部における大量遺物の地山地形外飛び出しは、BlenderスカルプトモードでGrabブラシで地形をひっぱり、解決しました。

1 地山地形3Dモデルの不都合

これまでの地山地形3Dモデルには次の不都合がありました。

・ガリー谷西岸の穴(2ヶ所)

・ガリー谷底の異常低値

・谷頭部頭部の斜面不自然

・谷頭部遺物はみ出し


谷頭部遺物はみ出しの様子(地山地形3Dモデルを地中から眺めた様子)

2 不都合の改善

最大の懸案事項であった、谷頭部における大量遺物の地山地形外飛び出しは、BlenderスカルプトモードでGrabブラシで地形をひっぱり、解決しました。


改善された地山地形3Dモデル


改善された地山地形3Dモデル(遺物も表示)

3 メモ

Blender操作に使ったBlenderPythonスクリプトは次の3種です。

・csvファイル(XYZ座標付点情報)をBlender3Dビューポートに点群としてプロットするBlenderPythonスクリプト

・Blender3Dビューポートにプロットされた点群から地形3Dモデルを作成するBlenderPythonスクリプト

・Blender3Dビューポートで改変された点群をcsvファイルにエクスポートするBlenderPythonスクリプト


2026年5月20日水曜日

有吉北貝塚北斜面貝層の地山地形3Dモデルの改良

 Improvement of the 3D model of the natural topography of the shell layer on the northern slope of the Ariyoshi Kita Shell Mound


I created an improved 3D model of the natural topography of the shell layer on the northern slope of the Ariyoshi Kita Shell Mound by adding the surrounding topography. This allows for the confirmation of shell disposal sites and an intuitive understanding of the relationship between the shell layer and settlements on the plateau.


有吉北貝塚北斜面貝層の地山地形3Dモデルに周辺地形を付加した改良モデルを作成しました。貝殻投棄場所の確認や貝層と台地面上集落との関係を直観的に把握できるようになりました。

この記事は2026.05.16記事「有吉北貝塚北斜面貝層の地山地形3Dモデル」の続きです。

1 地山地形3Dモデル改良版


地山地形3Dモデル改良版

高さ方向を色グラデーションで示しました。


地山地形3Dモデル改良版

ワイヤフレーム表示です。


地山地形3Dモデル改良版

3Dモデルの元資料となる標高点分布です。


地山地形3Dモデル改良版

色グラデーションと標高点分布のオーバーレイ

2 追補した周辺地形標高点の作成方法(概要)

2-1 北斜面貝層地図のQGISプロット

北斜面貝層周辺の等高線が載っている北斜面貝層地図をQGISにジオリファレンスでプロットしました。

QGISは現実地理空間とは無関係に等高線から標高点を生成するツールとして利用します。つまり、QGISの疑似座標GIS解析利用です。EPSGは6677で、EPSG6677原点と図面原点を合わせて利用しました。詳しくは別記事でメモします。


北斜面貝層地図のQGISプロット(QGIS画面)

2-2 等高線トレース

等高線をトレースします。1本1本の等高線には標高値を属性として付与します。


等高線トレース(QGIS画面)

2-3 標高点抽出

QGIS機能(geometryに沿った等間隔点群)で等高線を標高値を持った点群に変換します。


標高点分布

2-3 改良版3Dモデルの作成

今回作成した周辺地形標高点と既に作成した地山地形標高点をマージして、それによりBlenderPythonで地形3Dモデルを作成しました。

3 メモ

改良モデルにより、貝殻投棄場所の確認や貝層と台地面上集落との関係を直観的に把握できるようになりました。

2026年5月16日土曜日

有吉北貝塚北斜面貝層の地山地形3Dモデル

 3D Model of the Ground Topography of the Shell Layer on the North Slope of the Ariyoshi Kita Shell Mound


The 3D model of the ground topography of the shell layer on the north slope of the Ariyoshi Kita Shell Mound has been plotted in the Blender 3D viewport. This is the most important basic data for the three-dimensional distribution analysis of the north slope shell layer using Blender. It allows us to identify the shell disposal points of the Jomon people.


有吉北貝塚北斜面貝層の地山地形3DモデルをBlender3Dビューポートにプロットしました。Blenderを使った北斜面貝層の三次元分布分析の最も重要な基礎資料となります。縄文人の貝殻投棄ポイントを確かめることができます。

1 2025.01に作成した地山地形3Dモデル


2025.01に作成した地山地形3Dモデル

この3DモデルはQGISのGRASSツール(v.surf.rstツール)を利用して作成しました。

2 再作成した地山地形3Dモデル

地形3Dモデルの範囲を拡張し、かつその部分の精度向上を図るために、既存ランダム標高点を利用して地山地形3Dモデルを作成し、どの部分のランダム標高点を増やしたらよいか検討しました。

2-1 ランダム標高点の分布


ランダム標高点の分布

csvファイルをPythonスクリプトによりBlenderにプロットしたものです。標高点は約5500あります。

次の情報からランダム標高点を作成しています。

・地山地形図に表記されている標高点(メイン)

・セクション図の断面線から標高点をPythonで生成

・北斜面貝層周辺地形図の等高線から標高点を生成

このうち等高線から読み取った標高点の数が少なく、その部分の地形精度が低いことが判ります。今後この部分の補足作業を行うことにします。

また谷頭部は空白地帯が広がってとなっています。この部分に標高点を補間する方法があるか検討します。

2-2 地山地形3Dモデル


地山地形3Dモデル


地山地形3Dモデル

3Dモデル作成方法はBlenderPythonにより、Blender内部で作成しました。QGISで作成してBlenderにプロットするよりもはるかに作業は簡便です。

2-3 剥取断面のプロット


地山地形3Dモデル(剥取断面プロット)


地山地形3Dモデル(剥取断面プロット)


地山地形3Dモデル(剥取断面プロット)

剥取断面(作業上は第30断面)を地山地形3Dモデルにプロットすると、剥取断面と台地面との関係が判明します。縄文人が台地面の縁から貝殻を投棄し、その貝殻が斜面を下り堆積しました。

その堆積の結果が剥取断面です。現在剥取断面を対象にファブリック分析していて、貝殻が高濃度流で移動した様子を確かめています。その分析活動のために、剥取断面と台地面との関係が今回判明して、重要なデータとなります。

2-4 参考 全断面のプロット


地山地形3Dモデル(全断面プロット)


地山地形3Dモデル(全断面プロット)


地山地形3Dモデル(全断面プロット)

地山地形3Dモデルに全32断面をプロットしたものです。

3 メモ

今後次の作業・分析を行います

・3Dモデルの周辺地形範囲の拡大、ランダム標高点の増大。

・谷頭部標高点空白部の標高点補間。

・剥取断面や他断面における台地面との関係把握分析


2025年2月6日木曜日

有吉北貝塚北斜面貝層 地山地形3Dモデル

 3D model of the rock formations on the northern slope of the Ariyoshi Kita shell mound


I created a 3D model of the rock formations on the northern slope of the Ariyoshi Kita shell mound. This is the most detailed 3D model of the rock formations that can be created from preserved excavation materials. The Jomon people were dynamic in their activities, completely filling this terrain with shell layers.


有吉北貝塚北斜面貝層の地山地形3Dモデルを作成しました。保存された発掘資料から作成できる最も精細な地形3Dモデルです。縄文人はこの地形を貝層で完全に埋めるというダイナミックな活動を展開しました。

1 有吉北貝塚北斜面貝層 地山地形3Dモデル

有吉北貝塚北斜面貝層 地山地形3Dモデル

標高点群からQGIS(GRASSプラグイン、v.surf.rstツール)で作成

垂直・水平比率 1:1

利用情報(地山平面図掲載標高点、セクション図地山地形断面から読みとった標高点、地形図から読みとった標高点)

3DF Zephyr v7.531でアップロード


3Dモデル画像


3Dモデル動画

2 3Dモデルを使った今後の検討

これまでできなかった精細な地山地形3Dモデルができました。今後この3Dモデルを使って次の検討を行う予定です。

2-1 地形特徴の把握

側壁、段差などガリー侵食の特徴を詳しく検討します。ガリー侵食は軟岩、植生希薄、常時流量無し(地下水面より上)などの条件下で発生します。

2-2 地形各部名称付与

地形と貝層・遺物との関係を考察説明するために、地形各部に名称(地名)を付与します。

2-3 貝層・遺物と地形との関係考察

地形の様子が明らかになったので、今後セクション図(貝層断面図)の検討をすすめ、貝層(地層)・遺物と地形との関係を考察します。この検討から考古学的に有用な情報が多数生まれると期待しています。

2-4 地形成因の検討

北斜面貝層がすっぽり収まる地形はガリー侵食地形であると考えていますが、その成因を検討します。一般論としてガリー侵食は均衡を破るキッカケにより、急速に発達すると考えます。そしてその地形を縄文人が完全に埋めたのですから、地形形成と縄文人活動ががっぷり噛み合った事象となっています。

2-5 貝層発達・利用史

ガリー侵食が盛んだった時期の崩落層から貝や土器が出土しているので、ガリー侵食発達プロセスと貝・遺物投棄活動(あるいは埋葬活動)の関連を時間軸で捉えることができそうです。貝層発達・利用史の情報を得ることができそうです。

3 3Dモデル作成に関する資料制約

この3Dモデル作成について、次のような資料制約があり、問題意識が生まれています。

斜面部(側壁部)や谷頭部では標高点情報が不足し、断面図由来の標高点だけから3Dモデルを作成しています。そのため3Dモデルの精度が落ちています。

また、厳密に観察すると目的が異なる3種情報(地山平面図の標高点、セクション図の地山断面、周辺地形等高線図)に齟齬がみられる所もあり、気になります。

これらの問題点を埋めるような活動を行う必要があるのか、どうか、活動全体の中での優先度を考えることにします。


2025年1月8日水曜日

QGISの仮想地形生成機能利用による貝塚地山地形3Dモデル作成

 Creating a 3D model of shell mound topography using QGIS's virtual terrain generation function


Using QGIS's virtual terrain generation function, a 3D model (part) of the topography of the shell bed on the northern slope of the Ariyoshi Kita shell mound was created from a random point cloud with XYZ coordinates. The characteristics of the topography (basal surface topography) emerge.


QGISの仮想地形生成機能を利用して、XYZ座標付きランダム点群から有吉北貝塚北斜面貝層の地山地形3Dモデル(部分)を作成しました。地山地形(基底面地形)の特性が浮かび上がります。

1 地山地形のXYZ座標付けランダム点群

有吉北貝塚北斜面貝層の発掘原票(38年前原図、B3判サイズ)には地山平面図というジャンルがあり、14枚が格納されています。このうちNo.3152の大半のグリッド(15グリッド)の標高点を読み取りXYZ座標付けランダム点群を作成しました。


No.3152地山平面図から標高点を読みとった範囲

縦3グリッド(6m)×横5グリッド(10m)の範囲です。

有吉北貝塚北斜面貝層学習は数年前からBlenderを使って立体的に検討してきています。グリッド配置における座標原点設定はBlenderの中で自分独自のものです。

2 QGISにおけるXYZ座標付けランダム点群プロット

XYZ座標付けランダム点群をQGISにプロットして、QGISの仮想地形生成機能を利用して地山地形3Dモデルを作成します。

Blender座標とQGIS座標はXY座標が異なるので(※)変換します。

※ X軸とY軸が差し替え、QGISのY軸が反転。

QGISでは実単位では領域が狭すぎて仮想地形生成機能を利用できないので、XYZ座標を100倍にしました。


QGISにXYZ座標付けランダム点群をプロットした様子

実際の地理地形とは無関係に、QGISの仮想地形生成機能だけを利用していることをわざと表示するために、この画面では標準地図を表示しています。QGISのプロジェクト座標参照系(CRS)はEPSG6677(日本測地系2011平面直角座標系Ⅸ系)です。現実は6m×10mの範囲に散らばる標高点が、QGISでは600m×1000mの範囲に仮想的に散らばっています。

3 QGISによる仮想地形生成

QGISのGRASSプラグインのv.surf.rstツールを利用して地形3Dモデルを作成しました。2024.12.20から使えるようになったQGISバージョン3.40で作業しています。(バージョン3.38ではバクで作業できません。)


仮想地形生成結果(平面)


仮想地形生成結果(3D)


仮想地形生成範囲

4 メモ

4-1 QGISの仮想地形生成機能利用

QGISの仮想地形生成機能を利用して、北斜面貝層の地山地形3Dモデルを作成する技術が自分のなかで確立しました。

4-2 貝層形成と地山地形形成の関係

表示した地山地形3Dモデルには貝層が充填されています。北斜面貝層は崩壊性谷地形あるいはガリー侵食地形を充填する形で形成されています。今後詳しい検討を行いますが、次のような問題意識が生まれています。

・北斜面貝層地山地形(基底面地形)の凹凸が激しい。ポットホール状の凹地が多い。このような地形形成が通常の崩壊やガリー侵食でできて、その上に貝層が堆積したと考えることは困難であるように感じる。

・通常の崩壊やガリー侵食の後、つまり谷地形が出来上がってから、貝層形成が行われたと考えることは困難であるように感じられる。

・崩壊やガリー侵食と貝層形成(貝殻や土器片の投棄)が密接に関わっているのではないだろうか。

・貝殻や土器片の投棄が無垢の斜面に崩壊やガリー侵食を誘発した可能性検討を視野に入れる必要があるだろう。