2011年9月5日月曜日

河川名称復活の大切さ

花見川流域のイメージと感想16 河川名称復活の大切さ

花見川流域を散歩していて、河川名称(通称)が使われなくなったことと、その河川が地下水路化したり、谷津が埋め立てられたりすることが対応していると実感します。

河川名称と河川・谷津の形状利用

下水道や排水路事業を効率的に実施する行政上の必要性から、「宇那谷1号排水路」という専門用語(技術用語)が生まれたものと思います。
最初は、予算を取るためには河川名称を捨てても、仕方がないといった気軽な気持ちだったかもしれません。
しかし、行政が住民に向かって「宇那谷1号排水路」という言葉で情報発信し続けているうちに、行政内部はもとより、住民も現場にあるのは「排水路」であると誤解して考えるようになったのだと思います。「排水路」なら、その地下水路化や周辺地形の破壊など、なんともないことです。
宇那谷川という名称は忘れ去られてしまいました。

行政が内部専門用語として「宇那谷1号排水路」をつかうにしても、それは一種の方便であると解釈し、住民サイドも宇那谷川という名称を使っていれば、同じ都市化の圧力、排水事業の要請があっても、河川の形状や地形の改変の仕方はだいぶ違ったものになったと想像します。

そこにある水の流れを「川」という名称で呼んでいれば、その規模が小さくとも、汚れていても、その「川」の歴史や自然について全く考えないことにすることはできません。

結論として言えることは、「川」名称は文化と関連のある呼び方ですが、「排水路」「放水路」など行政がその実現を目指す単機能の名称は、文化との関わりが途切れているということです。

かつて、「利根運河」は河川法上「派川利根川」という名称でした。「派川利根川」では地域に役立つ川づくりができないという理由から、地元の方や利根川関係者の要請によりに、それまでの通称であった「利根運河」に名称変更されました。

同じように「印旛放水路(下流部)」の河川法上の名称を「花見川」に変更してもらうことが大切だと思っています。名称を変更することによって、川づくりの姿勢が変わってきます。

高津川、宇那谷川、小深川など、過去あるいは現在その通称である河川名はぜひとも行政上の用語として、現在の専門用語と差し替えてもらいたいと思います。

また、このブログで仮称として使っている北高津川、芦太川、横戸川、東小深川、長作川、犢橋川、畑川、浪花川なども適切な河川名を見つけて行政も住民も使っていくような取組が大切だと思います。

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