2012年9月7日金曜日

柏井橋~柏井高校間右岸(西岸)の捨土土手

天保期印旛沼堀割普請の捨土土手の詳細検討 その4

6 第1区間右岸(西岸)の捨土土手分布把握
6-1 第1区間の断面線の設定
次の図は第1区間の断面線の設定状況を示したものです。

第1区間の断面線の設定状況

6-2 第1区間右岸(西岸)の捨土土手形状
この図に示した断面線のうち、11番断面線、16番断面線、21番断面線について右岸(西岸)を検討対象として、断面形状から捨土土手の範囲を抽出しました。

第11番断面
高さ強調約27.5倍

下総上位面(標高29m程度)を刻む浅い谷(下総下位面相当)の底(標高24m程度)の上に1m強の厚さで捨土土手が作られていると判断しました。


第16番断面
高さ強調約27.5倍

下総上位面(標高29m程度)を刻む浅い谷(下総下位面相当)の底(標高24m程度)の上に1m強の厚さで捨土土手が作られていると判断しました。

第21番断面
高さ強調約27.5倍

浅い谷(下総下位面相当)を刻む古柏井川谷底(武蔵野面相当)(標高18m程度)の上に3m強の厚さで捨土土手が作られ、古柏井川谷底が凹地の底のような形状になっています。

6-3 第1区間右岸(西岸)の捨土土手分布
25mピッチの断面図から捨土土手の分布図を作成しました。

第1区間右岸(西岸)の捨土土手の分布

詳細な地形断面図情報から捨土土手の分布を押さえることができました。
捨土土手は幅50m~70m程度の帯状分布をしています。

すぐ近くの住民からこの付近は印旛沼堀割普請の捨土があり、その付近は農作物の収量がよいと祖先から伝わっているというヒアリングをしたことがありますが、そうした捨土土手存在情報と整合する結果を得ることができました。

つづく

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