2025年12月4日木曜日

北斜面貝層断面図の基礎検討

 Basic Study of the Shell Layer Profile on the Northern Slope


I will be conducting intensive, in-depth basic research on the shell layer profile on the northern slope of the Ariyoshikita Shell Mound for some time. Based on preliminary survey work, I have compiled a work plan. Ultimately, I aim to accurately compare the stratigraphical sections of all 15 profiles and compile a database.


有吉北貝塚北斜面貝層の貝層断面図について突っ込んだ基礎検討をしばらくの間集中的に行います。予察作業にもとづき、作業企画をまとめました。最終的には全15断面の正確な分層対比を行い、データベース化を目指します。

1 検討イメージ

・5月にまとめたペーパー「」における検討をより精細な作業で見直すことからスタートし、その結果を全断面に波及させることを基本に検討します。

・詳しい情報が存在する11断面と、11断面から1m離れた剥ぎ取り断面(いつでも展示現物観察可能)をセットで「北斜面貝層の模式断面」として位置付け、詳しい検討を行います。

・剥ぎ取り断面では3Dモデルを活用して、貝殻の配向分析をおこないます。

2 検討ステップ

2-1 11断面検討分析

・セクション図詳細検討

・セクション図と写真の対応分析


11断面予察作業の様子

セクション図と写真との対応がつくなど、5月段階と比べて認識がかなり深まっています。

2-2 11断面と剥ぎ取り断面の対応分析

・剥ぎ取り断面分層検討

・11断面と剥ぎ取り断面の対応分析


11断面と剥ぎ取り断面

予察観察では11断面と剥ぎ取り断面の分層単位の正確な対比の思考が進みました。1mしか離れていませんが、11断面より剥ぎ取り断面の方が最上貝層の層厚が増します。

2-3 11断面と10断面・12断面との対応

・11断面と10断面の対応分析

・11断面と12断面の対応分析


10・11・剥ぎ取り・12断面の対応(5月作業)

予察として詳しく検討すると5月作業を修正すべき点が見つかりました。分層対比をより正確に進めることができそうです。

2-4 剥ぎ取り断面の3Dモデルによる精細分析

・貝殻種別サイズ分析

・貝殻配向分析

・層境界分析

・貝殻破損分析


3D方向傾斜計測のためのハマグリ計測面定義


剥ぎ取り断面3Dモデルにおける3D方向傾斜計測画面(Blender)

予察作業として、剥ぎ取り断面3Dモデルにおける3D方向傾斜計測をBlenderで実際に行いました。貝殻が密集しているので、作業が困難であり、3D方向傾斜計測は諦めることにしました。剥ぎ取り断面に投影される貝殻切片からX軸(ロール)角度の計測に限定して作業することになりそうです。

海外事例にはとても参考になるものがありますので、追って記事としてメモします。

2-5 全断面の対応分析

・10~12断面と13~15断面の対応分析

・10~12断面と2~9断面の対応分析

・10~12断面と1断面の対応分析

2-6 北斜面貝層の3Dモデル化

・分層単位の3Dモデル化作業


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