2013年11月20日水曜日

5mメッシュの広域利用開始

花見川流域の小崖地形 その59

2013.11.11記事「基盤数値情報(標高)5mメッシュの広域利用」でささやかな夢と書いたことが、とりあえず実現しました。

1 2万5千分の1地形図24面分の5mメッシュダウンロード等
作業フォルダーを作成したり、情報のダウンロード・解凍・GIS取り込み方法を確認したりなどの下準備に2時間程かけて、その後実際のダウンロード等を行い、結局合計6時間ほどで2万5千分の1地形図24面分の情報をGIS上で使えるようにしました。

今回5mメッシュを入手した範囲

情報入手上の問題点として、航空レーザ測量による5mメッシュ情報が欠けている地域があり、そこについては写真測量による5mメッシュにより補完する必要があることです。

航空レーザ測量による5mメッシュの表示
白抜きの部分は航空レーザ測量による5mメッシュが整備されていない。

国土地理院に問い合わせたところ、航空レーザ測量によるデータが整備されていない部分に対応する(それを穴埋めする)写真測量によるデータは作成していないとのことでした。
従って、付近の写真測量によるデータをいわば適当にあてはめることになり、重複部分が生じます。重複部分のないシームレスの情報作成は時間がかかりそうなので、当座はあきらめました。(2000以上あるxmlファイルの中から該当部分を見つけ出し、そのファイル内容を書き直せばシームレスの情報作成も可能だと思います。現実には後日の課題にしました。)

今回入手した5mメッシュの表示
色の濃くなっている部分は情報が重複表示されている。

ただ、情報が重複表示されている(ように見える)部分があるのですが、GIS上で地形断面図を作成するなどの操作をしても不都合がありません。なぜ不都合が生じないのか今は不明です。どのような不都合があるのか、無いのか、今後検討していきます。

なお、面積は2320km2、情報量はxmlファイルが2330、メッシュ数は約9280万になります。
作業時間のほとんどはファイルの解凍とその結果を所定のフォルダーにコピーするために要した時間でした。

パソコンのメモリー(16ギガ搭載)不足により、GISソフトが情報を動かせないかもしれないという心配は、杞憂にすぎませんでした。パソコンの動作状況から、メモリーの余裕はまだまだ沢山あると感じました。今後必要に応じて周辺地域の5mメッシュをさらに取り込みたいと思います。

2 地域検討の有力ツールとして活用したい
次の段彩図はこれまで使ってきた区分によるものです。

これまで使ってきた区分による地形段彩図

これまでは情報の範囲が花見川流域周辺に限られていたので、「その続き」がどうなっているのか、正確に知ることが出来なかったのですが、これからは、「その続き」が明明白白になりました。

この地形段彩図を一見しただけでも、いろいろな興味深い事象が目に飛び込んできます。
詳しくは今後記事にします。

また、この地形段彩図の区分は標高34m以上は区分していないので、標高34m以上を区分すると、下総台地西部隆起帯の詳しい情報を得ることが出来ると思います。それによって、下総台地東部隆起帯との関係を浮き彫りにできると思います。

5mメッシュを地域検討の有力ツールとして活用したいと思います。


2013年11月19日火曜日

Google Earthの3D表示

いつも早朝散歩している付近の花見川について、グーグルアースの3D機能により表示してみましたので、紹介します。

弁天橋付近から下流方向

弁天橋が花見川に「垂れて」しまっていますが、立体感のある斜め空中写真になっています。

富士山まで表示されて、うれしくなりました。

グーグルアースのサービス精神に敬服します。

弁天橋の名誉(?)のために実際の姿を掲載します。

弁天橋の姿
2013.11.19撮影

旧軽便鉄道橋脚付近の花見川
立体感のある斜め空中写真を自由に模擬撮影できる機能は土地の状況を知る上でとても便利です。

同上(河道の拡大)
掘り込み河道の立体感が出ています。(現場で感じる様子より斜面が緩やかになってしまっていますが。)

花見川水管橋付近
青い花見川水管橋(千葉県水道局)と送電線が「垂れて」しまっていますが、立体感がよく出ています。

花見川水管橋と送電線の名誉(?)のために、実際の姿を掲載します。

花見川水管橋と送電線の姿
2013.11.19撮影

2013年11月18日月曜日

パラパラ漫画的検討 その1

花見川流域の小崖地形 その59

旧長沼池付近より西側の土地がフィリッピン海プレートが陸側プレートに沈み込む際にできる横ずれ圧縮応力場として捉えられる(らしい)ことが判りました。(2013.11.17記事「横ずれ圧縮応力場」参照)

そういう認識が生まれると、旧長沼池付近より東側の土地がどうなっているのか気になります。
その検討のために、地形段彩図を用いて検討してみました。

検討に用いた地形段彩図

この地形段彩図に出ている情報が多すぎて見落とし等がありそうなので、次の1m刻みの地形段彩図をつくり、パラパラ漫画風に何度も見て、検討しました。

30m以上表現

28m以上表現

27m表現

26m表現

25m表現

24m表現

原理的には最初の1枚で全てを表現した地形段彩図の情報と、1m刻み地形段彩図の集合の情報と同じですが、実際にパラパラ漫画風に地形段彩図を検討してみると、楽にかつ確実に自分の興味を引く情報を得ることができました。自分の発想力が刺激されます。

パラパラ漫画的検討により気がついた情報をいくつかメモします。

1 2つの背斜軸に挟まれる向斜軸が消失するように見える

次の図に書き込んだように、2つの背斜軸に挟まれる向斜軸が突然消失してしまうような印象を受けます。

向斜軸が消失してしまうような印象

地形段彩図の端であり、何ともいえないのですが、既往論文に掲載されていた谷埋図を重ねると、この付近で東に向かって土地は隆起しています。(下総台地東部隆起帯)

30m以上地形段彩図と谷埋図とのオーバーレイ
谷埋図は杉原(1970)による。谷埋図の塗色はブログ管理者による。

これらの背斜軸、向斜軸はその分布方向からフィリピン海プレートが陸側プレートに沈み込むことにより生じた応力場の産物であると考えますが、別の応力場(太平洋プレートが陸側プレートに沈み込むことにより生じる応力場)の影響も受けていることが推察されます。

二つの応力場がオーバーレイしている場所を見つけたのかも知れません。

今後詳しく検討したいと思います。


つづく

2013年11月17日日曜日

横ずれ圧縮応力場

花見川流域の小崖地形 その58

独立行政法人産業技術総合研究所地質調査総合センターホームページの「断層と褶曲」のページに広域応力場という項目があり、海洋プレートが大陸プレートに沈み込む様式の違いにより、圧縮応力場、引張応力場、横ずれ圧縮応力場が形成されることが説明されていました。

このうち横ずれ圧縮応力場が花見川流域周辺の応力場タイプに近いと考えましたので、メモしておきます。

横ずれ圧縮応力場の説明図
説明:海洋プレートが大陸プレートに対して著しく斜め方向に沈み込んでいる場合には、大陸プレートの縁辺部は海洋プレートに引きずられて、横ずれの応力場ができます。
独立行政法人産業技術総合研究所地質調査総合センターのホームページより引用

花見川流域周辺の横ずれ量を示すと次の図のようになります。(長沼付近より東…四街道検討面、勝田検討面、志津検討面…については横ずれ量を検討していません。)

花見川流域周辺の横ずれ量
何れも下総上位面の原始谷津の横ずれ量を小崖(断層)部で計測したものです。
ある地点(A)を原点にすると、柏井検討面、、花島検討面、犢橋検討面ともに東南東方向に横ずれしています。

この横ずれ量の計測から、花見川流域周辺の台地のうち柏井検討面、花島検討面、犢橋検討面は横ずれ圧縮応力場の下にあると考えました。

次の図はカシミール3Dで地形を立体表示したものですが、この付近が横ずれ圧縮応力場であることをリアルにイメージすることができます。

地形の3D表現 1

地形の3D表現 2

3D表現した場所の地形段彩図

3D表現した場所付近の標準地図
電子国土ポータルによる

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参考 作業上の地形面区分図

柏井検討面、花島検討面、犢橋検討面は横ずれ圧縮応力場の下にあると考えますが、その場所と四街道検討面、勝田検討面、志津検討面の場所とは地形が連続しません。

四街道検討面、勝田検討面、志津検討面の場所をどのような応力場として考えるべきか、検討課題としています。

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2013年11月16日土曜日

柏井小崖(柏井断層)の縦ずれ量計測

花見川流域の小崖地形 その57

1 縦ずれ量の計測
2013.11.14記事「柏井小崖(柏井断層)の縦ずれ量計測の考え方の変更」に書いた次の計測方法により、柏井小崖(柏井断層)の縦ずれ量を計測してみました。

変更(訂正)した縦ずれ量計測方法

計測場所は柏井小崖C地区(2013.10.25記事「柏井小崖(柏井断層)の縦ずれ量」参照です。

地形断面位置図
基図は地形段彩図と旧版1万分の1地形図のオーバーレイ図

米軍空中写真を実体視して、芦太川と高津川の谷頭侵蝕が認められる場所の断面を除き、4、5、6、7の合計4箇所の断面について計測しました。

横断図による縦ずれ量の計測 1

横断図による縦ずれ量の計測 2

結果は地形の縦ずれ量が平均約2.8mになりました。

2013.10.25記事時点における考えによる計測では平均約1.1mでしたから、結果の違いには大きなものがあります。

2 寄り道の収穫と今後の取り組み 
ようやく10月25日の時点まで戻り、小崖(断層)の検討の再出発をすることができるようになりました。小崖(断層)の地区別詳細記述という面でいうと、約3週間寄り道していたことになります。

しかしこの寄り道で図らずも行った学習等により、小崖(断層)が台地面形状をつくった主因という考えから脱皮することができました。

台地面形状は褶曲変位地形として捉えるべきであり、それはプレートテクトニクスと密接に結びついていることを知りました。

小崖(断層)も褶曲変位地形の1構成要素として捉えるべきであることを知りました。

寄り道の収穫大です。

同時に、関東地方を大局的に見た時の1つの活背斜軸という捉え方ではなく、その構成要素としてのより下位次元の活背斜軸・活向斜軸・活断層群という分析的観察がこれまで行われていないようだということもわかりました。
分析的観察をすれば何らかの新知見を得られると思いますから、興味が湧きます。

また、1つの活背斜軸(下総台地西部隆起帯)という認識は観察しやすい縦ずれに基づいた認識であり、このブログで明らかにしてきた150m~180mに及ぶ横ずれについてはこれまで専門家により着目されたことが無いこともわかりました。
この面でも観察範囲を拡大して行えば、新知見それも意義の大きな新知見が得られる予感がします。

しばらく、柏井小崖(柏井断層)C地区に留まって、その周辺を対象にして細部の観察を行い、あれこれ考えられる限りの検討事項を検討してみて、今後のより体系的観察を行うための糧を得てみたいと思います。


(このブログは開設当初から、検討成果を発表する場ではなく、思考の実況中継の場として運営しています。)

2013年11月15日金曜日

ささやかな夢リスト

ささやかな夢 2

ブログ「花見川流域を歩く」活動で実現したいささやかな夢をリストアップして、メモしました。

これまでに、記事を書いているとき想ったささやかな夢を思い出して、ほとんど順不同になりますが、リストアップしたものです。

ささやかな夢ですから、リストアップすれば、さらにそのリスト項目の具体化を思考する機会をつくれば、夢の実現は近づくと考えます。

【GIS関連の夢】
●高機能GISフリーソフトQGISの導入
●GISソフトQGISの分析技術の習得と趣味への適用
(接峰面図等の作成、流域の自動図化、等高線図から自動メッシュ生成等)
●基盤数値情報(標高)5mメッシュの広域利用
(5mメッシュを広域入手して広域の地形段彩図等をつくり検討に活用する。)
●標高10cm単位の設定と表現が可能な高機能3D地形表現ソフトの入手活用
(カシミール3Dと同等以上の地形3D表現機能を有し、標高が0.1m単位で設定と表現ができるソフトの導入と活用)

【地名検討の夢】
●小字レベルの地名分布図の千葉県北部地域作成とその歴史検討活用
(小字分布図の入手が一苦労である。それをGISにプロットすることがさらに膨大な時間を有する。この作業を効率化するICT上の工夫がきわめて大切。特定地名(例 「木戸」)の分布図を特定地域で作成し、そこでノウハウを貯め、作業を広域に広げる。)
(本来個人で行うにしては荷が重いが、これまで多くの記事で地名について検討してきたように、そこから得られる貴重な情報の魅力には大きなものがあり、行政に期待するのではなく、自力で取り組みたい。)
●地名と地形、遺跡、歴史情報のオーバーレイ図作成

【遺跡検討の夢】
●使い勝手のよい遺跡分布図の作成
(「房の国文化財ナビゲーション」で掲載されている情報(文化財マップ)と同じ情報を自分のパソコン内でより使い勝手のよいシステムとして構築する。)
●花見川流域付近の遺跡の全出土物閲覧
(文献情報で遺跡を知るのではなく、出土現物の閲覧を各施設を巡っておこない、主要な出土物全部を見て、体感的に遺跡を知る。)
●花見川流域の全遺跡の現場確認
●花見川流域の全遺跡の報告書入手電子化
●東海道水運支路に関する遺跡の発掘調査実現
(杵隈…駅家、柏井横戸境界…広幅員道路、高津…土塁と港)
●トーチカの発掘調査実現
●土器形式や出土物の見方についての基礎知識の習得
●古代東海道水運支路の仮説説明とりまとめ

【地形・地質に関する夢】
●使い勝手のよいボーリングデータベースのパソコン内作成とその活用
(花見川流域を対象として、千葉県地質環境インフォメーションデータバンクや千葉市等のボーリングデータの使い勝手のよいデータベースをパソコン内で作成して検討に利用する。)
●ボーリングデータを使った地下3D表現技法の習得
●過去の主要地形・地質学術論文に掲載された全ての露頭柱状図の場所の地図プロット、現場確認、観察可能なポイントの観察、検証
●地形説明ブロックダイヤグラム作成技法習得
(地形学や地質学の書籍に出てくる地形説明ブロックダイヤグラムの絵(画像)のデータベースを作成し、表現の類型を知り、その作成技法を習得する。)
●花見川流域付近における縄文海進分布図(古環境図)の作成
●花見川流域付近河川の沖積層基底面高度分布図作成
●花見川流域とその近隣を含めた地域の地形面(下総上位面、下総下位面、千葉段丘等)の正確な対比
●花見川河川争奪の説明とりまとめ

【表現技法に関する夢】
●イラストレーターを使った表現技法の習熟
●フォトショップを使った表現技法の習熟

【撮影に関する夢】
●カメラ撮影技法の習熟

【ブログに関する夢】
●WEBを介さないで全ブログ記事画面を自分のパソコンで閲覧できるシステムの構築
●常時更新する逆順ブログの併置

【散歩に関する夢】
●再度全流域の踏破とその記録記事掲載
●花見川流域の隣接流域踏破と記事掲載

【空中写真・衛星写真に関する夢】
●米軍等の空中写真をオルソ補正するソフトの入手と、空中写真のGIS張り付け、検討有効活用
●空中写真からコンターマップを生成する実用ソフト入手活用
●衛星写真の入手と自然環境や歴史環境検討活用
(これまで知られていない遺跡の発見を試みる。)

【絵図・古地図に関する夢】
●続保定記絵図の現代地図プロット
(現代地図上で続保定記の内容を再現する。)
●小金牧周辺野絵図の現代地図プロット
(過去の地形、地物の復元検討)
●花見川流域における迅速図のGIS投影とその有効活用

【流域地誌作成の夢】
●花見川流域地誌の作成
(案内書、ブログ検討の概要(仮説集)、本格地誌)



花見川の風景